熊本ゴールデンラークス
| チーム名（通称） | ゴールデンラークス、ラークス、熊本GL |
|---|---|
| 加盟団体 | 日本野球連盟 |
| 加盟区分 | 企業チーム |
| 創部 | 2006年 |
| 廃部 | 2020年[1] |
| チーム名の遍歴 |
|
| 本拠地自治体 |
|
| チームカラー | 紺色 |
| 監督 | 菊地諒（選手兼任） |
| 都市対抗野球大会 | |
| 出場回数 | 2回 |
| 最近の出場 | 2008年 |
| 最高成績 | 2回戦敗退 |
| 社会人野球日本選手権大会 | |
| 出場回数 | 1回 |
| 最近の出場 | 2007年 |
| 最高成績 | 1回戦敗退 |
| 全日本クラブ野球選手権大会 | |
| 出場回数 | ※出場資格なし |
熊本ゴールデンラークス（くまもとゴールデンラークス）は、熊本県合志市に本拠地を置き、日本野球連盟に加盟する社会人野球の企業チーム（活動休止中）である。
母体は、スーパーマーケットチェーンの鮮ど市場。チーム名は、「黄金に輝くひばり（熊本県の県鳥）たち」の意味。
独立リーグ野球チームに発展的に改組されることに伴い、2020年を最後にチームとしての活動を終了した[2]。
概要[編集]
2005年、熊本県を中心に展開するスーパーマーケットチェーンの鮮ど市場が、創業30周年を記念して硬式野球部『熊本ゴールデンラークス』を設立し、熊本市を本拠地とし2006年に活動を開始した。純粋な企業チームではあるが、「熊本県民に愛されるチームになってほしい」という願いから、チーム名に企業名を入れなかった。「働かざる者野球するべからず」「野球選手である前に立派な社会人であれ」という方針から、選手は全員、午前中は鮮ど市場の各店舗で業務に就く。その選手らは野球のユニフォームを模した店員専用ユニフォーム（背番号・ネームあり）を着用する。また、シーズン中でも終日社業に専念する日もある。都市対抗野球に初出場を決めた際、買い物客たちによる手作りの横断幕が飾られた店舗もある。
活動初年度の2006年は、日本選手権の九州地区2次予選で三菱重工長崎に勝利した。
2007年は、都市対抗野球に初出場する。本大会1回戦では前年の優勝チームであるTDKと対戦して4-1で勝ち、初出場チームとしては1996年の昭和コンクリート以来11年ぶりの勝利となった。また、秋の日本選手権には九州第1代表として初出場を果たした。
2016年、チーム名を会社名を冠した『鮮ど市場ゴールデンラークス』に改称した[3]。同年は、4月16日に発生した熊本地震により被災し、本社ビルや一部店舗で大きな被害を受けた[4]。同年の都市対抗野球では本戦出場は果たせなかったが、ボランティア等の震災支援が評価され、同じく熊本を本拠地とするHonda熊本と共に開会式で「地域の元気 総務大臣賞」の表彰を受けた[5]。
2019年より、チーム名を『熊本ゴールデンラークス』に戻し、本拠地を熊本市から合志市に変更する[6]。
| 年度 | ゴールデンラークス系統 | ヒゴバックス系統 |
|---|---|---|
| 2006 - 2015 | 熊本ゴールデンラークス | ※創部前 |
| 2016 - 2017 | 鮮ど市場ゴールデンラークス | |
| 2018 | 熊本ヒゴバックス | |
| 2019 | 熊本ゴールデンラークス | 鮮ど市場ヒゴバックス |
| 2020 | 鮮ど市場硬式野球部 | |
| 2021以降 | 火の国サラマンダーズ |
沿革[編集]
- 2005年 - 熊本県熊本市を本拠地に『熊本ゴールデンラークス』として創部。日本野球連盟に企業チームとして新規登録。
- 2007年 - 都市対抗野球に初出場（2回戦敗退）、日本選手権に初出場（1回戦敗退）。
- 2016年 - チーム名を『鮮ど市場ゴールデンラークス』に改称。
- 2019年 - チーム名を『熊本ゴールデンラークス』に改称。本拠地を熊本県合志市に変更。
- 2020年 - 選手（主将）の菊地諒が監督に就任し、従来監督だった田中敏弘はゼネラルマネージャー兼総監督となる。11月1日の「第10回JABA古田昌幸杯」（結果は準優勝）をもって公式戦を終了[7]。
主要大会の出場歴・最高成績[編集]
- 都市対抗野球大会 出場2回
- 社会人野球日本選手権大会 出場1回
- JABA徳山(スポニチ)大会 優勝2回（2007、2008年）
主な出身プロ野球選手[編集]
- 香月良仁（投手） - 2008年ドラフト6位で千葉ロッテマリーンズに入団
- 川崎成晃（外野手） - 2010年ドラフト6位で東京ヤクルトスワローズに入団
- 島井寛仁（外野手） - 2012年ドラフト5位で東北楽天ゴールデンイーグルスに入団、退団後はアドバイザーとして復帰
- 竹安大知（投手） - 2015年ドラフト3位で阪神タイガースに入団
- 石森大誠（投手） - 火の国サラマンダーズ移籍後、2021年ドラフト3位で中日ドラゴンズより指名
元プロ野球選手の競技者登録[編集]
- 川頭秀人（元：福岡ソフトバンクホークス） - 投手（2009年）→退団
- 西嶋一記（元：ロサンゼルス・ドジャースマイナー） - 投手（2013年 - 2014年）→富士重工業へ移籍
- 深谷亮司（元：オリックス・ブルーウェーブ） - 副部長兼ヘッドコーチ
- 香月良仁（元：熊本ゴールデンラークス→千葉ロッテマリーンズ） - 投手（2017年 - 2018年）→引退、元GM補佐
- 前田忠節（元：阪神タイガース、東北楽天ゴールデンイーグルス、大阪近鉄バファローズ） - コーチ（2018年 - 2020年）
- 岸本淳希（元：中日ドラゴンズ) - 投手（2019年 - 2020年) 日立製作所より移籍
プロ球団化[編集]
ゼネラルマネージャー兼総監督の田中敏弘は、2020年1月に日経産業新聞の記事において、社会人野球の経済的負担への疑問から、2020年限りで日本野球連盟を脱退してプロ球団化する意向を示した[8]。それによると2021年にプロ球団化して、福岡ソフトバンクホークス3軍と九州に独立リーグを結成することが理想としながら、それが困難な場合は四国アイランドリーグplusへの加入も想定するとしていた[8]。新リーグ結成の場合は、「できれば（九州）各県、最低でも2球団」の参加を募りたいとした[8]。すでに2019年11月に新球団の準備会社を設立していることも明らかにした[8]。
2020年9月11日に、新球団の運営会社「KPB Project」の関係者が熊本市内で記者会見を開き、2021年3月からスタートする新リーグに大分県の球団とともに参加することを正式に発表した[9]。リーグ名については11月4日に九州独立プロ野球リーグとなることが報じられた[10]（リーグ戦開幕前に九州アジアリーグに名称が変更された）。
10月17日、公募していた球団名が「火の国サラマンダーズ」に決定したことが発表された[11]。
熊本ゴールデンラークスからは16人の選手が火の国サラマンダーズに移った[12]。
脚注[編集]
- ^ 日本野球連盟による活動休止の承認日は2021年2月15日（「チーム情報」）。
- ^ “ヒバリの挑戦に幕 熊本ゴールデンラークス敗退 都市対抗九州2次”. 毎日新聞. (2020年10月14日) 2020年10月15日閲覧。
- ^ “チーム情報 登録・変更情報 2016年”. 日本野球連盟. 2016年12月10日閲覧。
- ^ “熊本地震で被災の鮮ど市場ゴールデンラークス 敗退も下向かず”. スポニチ (2016年6月1日). 2016年12月10日閲覧。
- ^ “Honda熊本など2チームに総務大臣賞 震災支援を評価”. スポニチ (2016年7月16日). 2016年12月10日閲覧。
- ^ “チーム情報 登録・変更情報 2018年”. 日本野球連盟. 2018年12月16日閲覧。
- ^ 古田昌幸杯 決勝 - 熊本ゴールデンラークス【広報部】Twitter（2020年11月1日）
- ^ a b c d 「名将にみるマネジメント術 (上) 熊本ゴールデンラークス田中敏弘氏」日経産業新聞2020年1月23日
- ^ “熊本に初のプロ球団 熊本GL母体 21年春新設の九州独立リーグに参戦へ”. 毎日新聞. (2020年9月11日) 2020年9月11日閲覧。
- ^ “プロ野球独立リーグが九州にも まず2球団、副業を容認”. 朝日新聞. (2020年11月4日) 2020年11月5日閲覧。
- ^ 熊本県初のプロ野球球団名が『火の国サラマンダーズ』に決定いたしました - 熊本プロ野球Twitter（2020年10月17日）
- ^ “火の国サラマンダーズが体制発表 熊本県内初のプロ野球球団「熊本盛り上げる」”. 熊本日日新聞. (2021年1月29日) 2021年1月30日閲覧。
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- Gラークス Site[リンク切れ]
- 熊本ゴールデンラークス (@goldenlarks1) - X（旧Twitter）
- 熊本ゴールデンラークス (hibaritachi) - Facebook