ホール・ロッタ・レッド
| 『ホール・ロッタ・レッド』 | ||||
|---|---|---|---|---|
| プレイボーイ・カーティ の スタジオ・アルバム | ||||
| リリース | ||||
| 録音 | 2018年 - 2020年 | |||
| ジャンル | ヒップポップ、トラップ[1]、マンブル・ラップ[2] | |||
| 時間 | ||||
| レーベル | AWGE、インタースコープ | |||
| プレイボーイ・カーティ アルバム 年表 | ||||
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『ホール・ロッタ・レッド』（英: Whole Lotta Red）は、アメリカ合衆国のラッパー、プレイボーイ・カーティの2作目のスタジオ・アルバム。2020年12月25日にエイサップ・ロッキーのレーベルであるAWGEとインタースコープ・レコードからリリースされた。
本作は、2018年後半に制作を開始し、2020年11月に終了した。アルバムは全24曲で構成されており、客演としてフューチャー、カニエ・ウェスト、キッド・カディが参加している。アルバムのエグゼクティブ・プロデュースは、「Go2DaMoon」という曲でも共演しているウェストが担当した。プロデュースもカーティと度々共演しているプロデューサーのピエール・ボーンをはじめ、マーリー・ロウ、ウィージーなどが担当している。
背景[編集]
2018年8月、カーティのデビュー・スタジオ・アルバム『Die Lit』のリリース後、次のアルバムについて語る際、『Whole Lotta Red』になるという動画を公開した[3]。11月にはシアトルでのコンサートで未発表曲を披露した[4]。 2019年3月、カーティは『GQ』のインタビューで、ヴァージル・アブローがアルバムのクリエイティブ・ディレクターになると語った[5][6][7]。
2019年5月、タイラー・ザ・クリエイターのアルバム『Igor』のリードシングル「Earfquake」に客演で参加し、彼が赤ちゃんのような声で、ほとんど意味不明な歌詞を歌うパフォーマンスにファンが注目した[8]。 5月後半には、ヤング・ヌーディとの「Pissy Pamper」というタイトルの曲が流出し、ソーシャル・メディア・プラットフォームのTikTokで注目された。「Pissy Pamper」はSpotifyのUS Viral 50で1位を獲得したが、のちに削除された。他にもいくつかの曲がYouTubeやSoundCloudを経由して流出したことで、カーティがアルバムをリメイクすることになったと報じられた[9]。
6月、カーティはThe Faderのインタビューで、2018年末に向けて『Whole Lotta Red』のレコーディングを開始し、アトランタのDJ、DJ DramaのMeans Street Studiosと自身の自宅でレコーディングを行ったことを明らかにした[5]。
2020年4月14日、カーティは「@ Meh」のアートワークをツイートし、その2日後にシングルとしてリリースされた[10]。この曲はカーティが前述の赤ちゃんのような声を使用していることで注目された[11] 。
5月、カーティはカナダのラッパードレイクのミックステープ『Dark Lane Demo Tapes』に収録された「Pain 1993」に客演として参加。そこでも赤ちゃんのような声を使い、Billboard Hot 100で初のトップ10ヒットとなり、最高7位を記録した[12]。
12月21日、カーティはアートワーク、リリース日、グッズの先行予約を発表し[13]、カニエ・ウェストがエグゼクティブ・プロデュースを担当した[14][15]。
アートワーク[編集]
2020年12月22日、カーティはソーシャルメディアを通じて『Whole Lotta Red』のアートワークを発表した。デザインはジャン・"アートディーラー"・チャン"が担当した[16]。アートワークは白と黒の輪郭を持つカーティと、上部には大きな赤い文字で「Red」と書かれているものである。 これは、70年代後半のパンクロック雑誌「スラッシュ」をベースにしており、それへのオマージュでもある[17]。
プロモーション[編集]
2020年4月16日、本作からのリードシングル「@ Meh」がリリースされた[18]。 同曲はBillboard Hot 100で最高35位を記録し、メイン名義として2度目のトップ40入りを果たした[19]。ミュージックビデオは、同曲のリリースと同日に公開され、カーティ本人とニック・ウォーカーが監督を務めた[20]。
発売日の12月25日、キッド・カディを客演に迎えた「M3tamorphosis」のミュージックビデオが公開され、[21]ニコ・バレステロスが監督を務めた[22]。
売上[編集]
本作は、リリース初週に10万枚 (純粋なアルバム売上は1万枚) を売り上げ、本国アメリカのBillboard 200で初登場1位を獲得した[23]。これはプレイボーイ・カーティにとって初の全米1位を獲得した作品となった[23]。また、12月31日週までに楽曲のストリーミング再生が1億2,643万回を記録した[23]。
収録曲[編集]
| # | タイトル | 作詞・作曲 | プロデューサー | 時間 |
|---|---|---|---|---|
| 1. | 「Rockstar Made」 |
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| 2. | 「Go2DaMoon」(featuring Kanye West) |
| Wheezy | |
| 3. | 「Stop Breathing」 |
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| 4. | 「Beno!」 |
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| 5. | 「JumpOutTheHouse」 |
| Richie Souf | |
| 6. | 「M3tamorphosis」(featuring Kid Cudi) |
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| 7. | 「Slay3r」 |
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| 8. | 「No Sl33p」 |
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| 9. | 「New Tank」 |
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| 10. | 「Teen X」(featuring Future) |
| Maaly Raw | |
| 11. | 「Meh」 |
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| 12. | 「Vamp Anthem」 |
| KP | |
| 13. | 「New N3on」 |
| Maaly Raw | |
| 14. | 「Control」 |
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| 15. | 「Punk Monk」 |
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| 16. | 「On That Time」 |
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| 17. | 「King Vamp」 |
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| 18. | 「Place」 |
| Pi'erre Bourne | |
| 19. | 「Sky」 |
| Art Dealer | |
| 20. | 「Over」 |
| Art Dealer | |
| 21. | 「ILoveUIHateU」 |
| Pi'erre Bourne | |
| 22. | 「Die4Guy」 |
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| 23. | 「Not PLaying」 |
| Art Dealer | |
| 24. | 「F33l Lik3 Dyin」 |
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合計時間: | ||||
サンプルクレジット
- 「Go2DaMoon」では、1973年の映画『ボビー』内の楽曲「Soul of Bobby Theme, Pt.2」を一部収録している[24]。(クレジットなし)
- 「Stop Breathing」では、グッチ・メインが2009年にリリースした「Shirt Off (featuring Wooh da Kid & Frenchie)」を一部収録している[25]。(クレジットなし)
- 「Vamp Anthem」では、ヨハン・セバスティアン・バッハの「トッカータとフーガ ニ短調 BWV 565」をサンプリングしている[26]。(クレジットなし)
- 「Control」では、DJアカデミックスの声をサンプリングしている[27]。(クレジットなし)
- 「F33l Lik3 Dyin」では、ボン・イヴェールが2019年にリリースした「iMi」をサンプリングしている。
チャート[編集]
| 国/地域 | アルバムチャート (2020年 - 2021年) | 最高位 |
|---|---|---|
| オーストラリア | ARIAチャート | 15 |
| オーストリア | エードライ・オーストリア | 49 |
| ベルギー | ウルトラトップ (Flanders) | 18 |
| ベルギー | ウルトラトップ (Wallonia) | 74 |
| カナダ | ビルボード | 7 |
| オランダ | Album Top 100 | 7 |
| フィンランド | スオメン・ヴィラリネン・リスタ | 11 |
| ドイツ | Offizielle Top 100 | 45 |
| アイルランド | OCC | 2 |
| リトアニア | AGATA | 2 |
| ニュージーランド | ニュージーランド・レコード産業協会 | 7 |
| ノルウェー | ヴェーゲー・リスタ | 5 |
| スウェーデン | スヴァリイェトプリストン | 37 |
| スイス | シュヴァイツァー・ヒットパラーデ | 4 |
| イギリス | OCC | 17 |
| アメリカ | Billboard 200 | 1 |
脚注[編集]
- ^ Li, Nicolaus (2020年12月25日). “Playboi Carti Ensures a Merry Christmas With Release of 'Whole Lotta Red'”. Hypebeast. 2020年12月25日閲覧。
- ^ Jefferson, Devon (2020年12月15日). “Playboi Carti instigates 'Whole Lotta Red' hype with Kid Cudi praise: 'He will be on this album'”. HipHopDX. 2020年12月30日閲覧。
- ^ Cowen, Trace William (2018年11月7日). “Playboi Carti Teases New 'Whole Lotta Red' Project in Seattle”. Complex 2020年12月27日閲覧。
- ^ Centeno, Tony M. (2018年11月8日). “Playboi Carti Teases New Project at Seattle Concert”. XXL 2020年12月27日閲覧。
- ^ a b Strauss, Matthew (2020年12月22日). “Playboi Carti Releasing New Album Whole Lotta Red This Week”. Pitchfork. 2020年12月24日閲覧。
- ^ Haylock, Zoe (2020年12月22日). “Playboi Carti's Long-Awaited Album Whole Lotta Red Drops This Christmas”. Vulture. 2020年12月24日閲覧。
- ^ Blistein, Jon (2020年12月22日). “Playboi Carti to Release New Album 'Whole Lotta Red' on Christmas”. ローリング・ストーン. 2020年12月24日閲覧。
- ^ Mendez, Marisa (2019年5月17日). “Tyler, The Creator Drops "Earfquake" With Playboi Carti”. XXL 2020年12月27日閲覧。
- ^ Fu, Eddie (2019年7月25日). “Pi'erre Bourne Explains The Playboi Carti "Pissy Pamper" Leak & His Frustration With Spotify”. Genius 2020年12月27日閲覧。
- ^ Holmes, Charles (2020年4月16日). “Playboi Carti (Officially) Returns on New Track '@ MEH'”. Rolling Stone. 2020年12月24日閲覧。
- ^ Skelton, Eric (2020年4月16日). “5 Big Takeaways From Playboi Carti's New Song "@ MEH"”. Complex 2020年12月27日閲覧。
- ^ Trust, Gary (2020年5月11日). “Doja Cat's 'Say So,' Featuring Nicki Minaj, Tops Billboard Hot 100, Becoming Their First No. 1 Each”. Billboard. 2020年12月24日閲覧。
- ^ Johnson, Zoe (2020年12月22日). “Playboi Carti Drops Satanic Whole Lotta Red Merch and People Are Not About It”. XXL 2020年12月27日閲覧。
- ^ Thompson, Paul A. (2021年1月5日). “Playboi Carti: Whole Lotta Red Album Review”. Pitchfork. 2021年1月5日閲覧。
- ^ Eustice, Kyle (2020年12月25日). “Playboi Carti Fans Trash 'Whole Lotta Red' Album On Twitter But Praise Kanye West's 'Go2DaMoon' Verse”. HipHopDX. 2021年1月5日閲覧。
- ^ Shifferaw, Abel (2020年12月22日). “Playboi Carti Shares Release Date, Cover Art, and Pre-Order Link for 'Whole Lotta Red'”. Complex 2020年12月27日閲覧。
- ^ Li, Nicolaus (2020年12月22日). “Playboi Carti Confirms Christmas Day Release Date for 'Whole Lotta Red'”. Hypebeast 2020年12月27日閲覧。
- ^ Graves, Wren (2020年4月16日). “Playboi Carti Returns With New Single "@ MEH": Stream”. Consequence of Sound 2020年12月27日閲覧。
- ^ Mamo, Heran (2020年4月28日). “Here Are the Lyrics to Playboi Carti's '@ MEH'”. Billboard 2020年12月27日閲覧。
- ^ Yoo, Noah (2020年4月16日). “Playboi Carti Returns With Video for New Song "@ MEH": Watch”. Pitchfork 2020年12月27日閲覧。
- ^ Cowen, Trace William (2020年12月25日). “Stream Playboi Carti's 'Whole Lotta Red' Album f/ Kanye, Kid Cudi, and Future”. Complex. 2020年12月25日閲覧。
- ^ White, Caitlin (2020年12月25日). “Playboi Carti And Kid Cudi Rap in the Dark in The 'M3tamorphosis' Video”. Uproxx 2020年12月27日閲覧。
- ^ a b c Caulfield, Keith (2021年1月3日). “Playboi Carti Lands First No. 1 Album on Billboard 200 Chart With 'Whole Lotta Red'”. Billboard. 2021年1月4日閲覧。
- ^ Mench, Chris (2021年1月12日). “Playboi Carti & Kanye West's "Go2DaMoon" Samples A 1973 Bollywood Song”. Genius. 2021年1月16日閲覧。
- ^ Boko, Semassa (2021年1月11日). “Playboi Carti Creates a Whole Lotta Music on 'Whole Lotta Red'”. PopMatters. 2021年1月11日閲覧。
- ^ Williams, Kyann-Sian (2021年1月6日). “Playboi Carti – 'Whole Lotta Red' review: disappointing follow-up boasts moments of brilliance”. NME. 2021年1月6日閲覧。
- ^ Schwartz, Danny (2020年1月4日). “Playboi Carti Lives Out His Vampire Rock Star Fantasy on 'Whole Lotta Red'”. Rolling Stone. 2020年1月5日閲覧。