シニスターミニスター (競走馬)
シニスターミニスター | ||||||
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種牡馬時代(アロースタッド・2020年) | ||||||
欧字表記 | Sinister Minister | |||||
品種 | サラブレッド | |||||
性別 | 牡 | |||||
毛色 | 鹿毛 | |||||
生誕 | 2003年3月29日(21歳) | |||||
父 | Old Trieste | |||||
母 | Sweet Minister | |||||
母の父 | The Prime Minister | |||||
生国 | アメリカ合衆国 | |||||
生産者 | Mr.& Mrs. L. Michael Owens | |||||
馬主 | Lanni Family Trust Mercedes Stable, LLC.& B.C. Schi | |||||
調教師 |
Rafael Becerra(アメリカ) →Bob Baffert(アメリカ) | |||||
競走成績 | ||||||
生涯成績 | 13戦2勝 | |||||
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シニスターミニスター (Sinister Minister, 2003年3月29日 - ) は、アメリカ合衆国で生産・調教された競走馬。主な勝ち鞍は2006年のブルーグラスステークス。引退後、日本へ種牡馬として輸出された。
競走馬時代
[編集]2005年12月にデビュー。2006年1月の2戦目で2着に8馬身差をつけて圧勝し、初勝利を挙げた[1]。GI初挑戦となったブルーグラスステークスでは2着に史上3番目となる12馬身4分の3の差をつけて圧勝した[2]。続くケンタッキーダービーでは上位人気に支持されたが、16着と大敗[1]。その後4歳時は主にクレーミングレース(出走馬が売りに出されている競走)を走ったが[3]、1勝も勝ち星を挙げることができず、13戦2勝の成績を残し引退した。
種牡馬時代
[編集]引退後は種牡馬となり、150万ドル(約1億7300万円)で日高の生産者グループによって購入され、日本へと輸出された[2]。繋養先はアロースタッド[4]。初年度の種付け料は150万円。エーピーインディ産駒としては地味な存在だった父オールドトリエステという血統と、ブルーグラスステークス後の成績が振るわなかったことが購入金額や種付け料の安さとなった理由[2]だが、オールドトリエステは数少ない産駒からマルターズヒート(GⅢフェアリーS)やトーヨーエーピー(芙蓉S)を出しており、日本競馬への適性は示していた。シニスターミニスター自身の産駒は2011年にデビュー。7月23日の新馬戦でリプレイスインディが勝ち、産駒のJRA初勝利[5]。2013年のレパードステークスをインカンテーションが勝ち、JRA重賞初勝利を挙げた[6]。しかしながら、シニスターミニスターが輸入された2年後に同系統かつ実績で上回るパイロが輸入され人気を奪われる形になり、当初150万円だった種付け料が2013年には50万円まで下がってしまった。それでも産駒たちの成績が上昇するにつれ、2018年には200万円、2021年には250万円となり、GIチャンピオンズC勝ちのテーオーケインズの活躍もあり2022年には350万円と上昇の一途をたどる。そして、2023年にはパイロの400万円を上回り、500万円へと跳ね上がった[3]。この価格は3年連続で中央ダートのリーディングを獲得中のヘニーヒューズと肩を並べる金額となる[3]。なお、この年初めて地方競馬のリーディングサイアーとなった。
産駒は総じてダートを得意とし、短距離から中距離まで幅広くこなす[1]。
主な産駒
[編集]グレード制重賞優勝馬
[編集]太字はGI級競走、*は地方重賞を示す
- 2010年産
- 2011年産
- 2013年産
- 2014年産
- 2015年産
- 2017年産
- 2018年産
- 2019年産
- ドライスタウト(全日本2歳優駿、テレ玉杯オーバルスプリント、武蔵野ステークス)[15]
- キングズソード(JBCクラシック、帝王賞)[16]
- グランブリッジ(関東オークス、ブリーダーズゴールドカップ、TCK女王盃、エンプレス杯、レディスプレリュード)[17]
- 2020年産
地方重賞優勝馬
[編集]- 2009年産
- 2010年産
- 2012年産
- フラットライナーズ(習志野きらっとスプリント、船橋記念)[23]
- ライブザドリーム(サラブレッド大賞典)[24]
- 2013年産
- 2014年産
- 2015年産
- サムライドライブ(ゴールドウィング賞、湾岸ニュースターカップ、新春ペガサスカップ、梅桜賞、スプリングカップ、中京ペガスターカップ、駿蹄賞、秋の鞍、マイル争覇)[31]
- ビップレイジング(新緑賞、東海ダービー)[32]
- サンエイキャピタル(不来方賞、ウイナーカップ)[33]
- ハッピーハッピー(佐賀ヴィーナスカップ)[34]
- ワークアンドラブ(マイルグランプリ 、サンタアニタトロフィー)[35]
- ナリタミニスター(金沢スプリントカップ、園田チャレンジカップ、ゴールド争覇、兵庫ウインターカップ)
- ファストフラッシュ(金沢スプリングカップ2回、サマーカップ)
- グローリーグローリ(赤松杯、あすなろ賞)[36]
- 2016年産
- 2017年産
- グリントビート(星雲賞)
- タイガーインディ(兵庫ウインターカップ、兵庫大賞典、オグリキャップ記念)
- 2018年産
- アルティマソウル(佐賀ユースカップ)
- ノーブルシルエット(ビューチフルドリーマーカップ)
- バリチューロ(ゴールド争覇)
- 2019年産
- 2021年
- ブラックバトラー(ブリーダーズゴールドジュニアカップ、北斗盃)
- ミスカッレーラ(ローレル賞)[41]
- 2022年産
母の父としての主な産駒
[編集]地方重賞優勝馬
[編集]- 2018年産
- 2021年産
- オスカーブレイン(サッポロクラシックカップ、ハヤテスプリント)- 父ダノンレジェンド[42]
- 2022年産
- ドライブアウェイ(ネクストスター高知)
血統表
[編集]シニスターミニスターの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | シアトルスルー系 |
[§ 2] | ||
父 Old Trieste 1995 栗毛 |
父の父 A.P. Indy1989 黒鹿毛 |
Seattle Slew | Bold Reasoning | |
My Charmer | ||||
Weekend Surprise | Secretariat | |||
Lassie Dear | ||||
父の母 Lovlier Linda1980 芦毛 |
Vigors | Grey Dawn | ||
Relifordie | ||||
Linda Summers | Crozier | |||
Queenly Gift | ||||
母 Sweet Minister 1997 鹿毛 |
The Prime Minister 1987 鹿毛 |
Deputy Minister | Vice Regent | |
Mint Copy | ||||
Stick to Beauty | Illustrious | |||
Hail to Beauty | ||||
母の母 Sweet Blue1985 黒鹿毛 |
Hurry Up Blue | Mr. Leader | ||
Blue Baroness | ||||
Sugar Gold | Mr. Prospector | |||
Miss Ironside | ||||
母系(F-No.) | (FN:4-m) | [§ 3] | ||
5代内の近親交配 | Hail to Reason5・5(母内)=6.25% | [§ 4] | ||
出典 |
出典
[編集]- ^ a b c “シニスターミニスターを訪ねて〜アロースタッド”. 競走馬のふるさと案内所 (2013年9月24日). 2017年10月26日閲覧。
- ^ a b c ““掘出し物”種牡馬・シニスターミニスター”. netkeiba.com (2013年8月16日). 2017年10月26日閲覧。
- ^ a b c “【血統値】まさに〝掘り出し物〟の種牡馬シニスターミニスター 安価で導入できた理由と上昇一途の現在地”. 東スポ競馬 (2023年6月30日). 2023年12月8日閲覧。
- ^ “新種牡馬のスタッド入り始まる〜シニスターミニスター”. 競走馬のふるさと案内所 (2007年11月17日). 2017年10月26日閲覧。
- ^ “シニスターミニスター産駒がJRA初勝利”. UMAJIN (2011年7月23日). 2017年10月26日閲覧。
- ^ “【レパードS】砂界に新星!インカンテーションV(1/2ページ)”. サンケイスポーツ (2013年8月5日). 2017年10月26日閲覧。
- ^ “インカンテーション”. JBISサーチ. 2017年11月13日閲覧。
- ^ “キングズガード”. JBISサーチ. 2017年10月26日閲覧。
- ^ “マイネルバサラ”. JBISサーチ. 2017年11月24日閲覧。
- ^ “ヤマニンアンプリメ”. JBISサーチ. 2019年10月18日閲覧。
- ^ “ハヤブサマカオー”. JBISサーチ. 2017年11月22日閲覧。
- ^ “ゴールドクイーン”. JBISサーチ. 2019年6月10日閲覧。
- ^ "テーオーケインズ". JBISサーチ. 2022年11月3日閲覧。
- ^ “ラッキードリーム”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2023年5月4日閲覧。
- ^ “ドライスタウト”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2023年11月11日閲覧。
- ^ “キングズソード”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2023年11月3日閲覧。
- ^ “グランブリッジ”. JBISサーチ. 2023年3月1日閲覧。
- ^ “ミックファイア”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2023年10月1日閲覧。
- ^ “グランヴァン”. JBISサーチ. 2017年10月26日閲覧。
- ^ “リプレイスインディ”. JBISサーチ. 2017年10月26日閲覧。
- ^ “ロックハンドパワー”. JBISサーチ. 2017年10月26日閲覧。
- ^ “コスタアレグレ”. JBISサーチ. 2019年6月10日閲覧。
- ^ “フラットライナーズ”. JBISサーチ. 2017年10月26日閲覧。
- ^ “ライブザドリーム”. JBISサーチ. 2017年10月26日閲覧。
- ^ “ディーズプリモ”. JBISサーチ. 2017年10月26日閲覧。
- ^ “ハイジャ”. JBISサーチ. 2017年10月26日閲覧。
- ^ “キニナルーイ”. JBISサーチ. 2017年10月26日閲覧。
- ^ “ケイマ”. JBISサーチ. 2019年10月18日閲覧。
- ^ “ミトノリバー”. JBISサーチ. 2017年10月26日閲覧。
- ^ “ビターレ”. JBISサーチ. 2018年1月11日閲覧。
- ^ “サムライドライブ”. JBISサーチ. 2018年5月3日閲覧。
- ^ “ビップレイジング”. JBISサーチ. 2018年6月6日閲覧。
- ^ “サンエイキャピタル”. JBISサーチ. 2019年6月10日閲覧。
- ^ “ハッピーハッピー”. JBISサーチ. 2019年6月10日閲覧。
- ^ “ワークアンドラブ”. JBISサーチ. 2019年10月18日閲覧。
- ^ “グローリーグローリ”. JBISサーチ. 2023年5月22日閲覧。
- ^ “チャービル”. JBISサーチ. 2019年6月10日閲覧。
- ^ “イージーナウ”. JBISサーチ. 2019年10月18日閲覧。
- ^ “グランデラムジー”. JBISサーチ. 2022年9月21日閲覧。
- ^ “アンティキティラ”. JBISサーチ. 2022年9月27日閲覧。
- ^ “ミスカッレーラ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2023年11月8日閲覧。
- ^ “オスカーブレイン”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2023年7月27日閲覧。
- ^ a b c “シニスターミニスター(USA) 血統情報:5代血統表”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年9月5日閲覧。
- ^ a b “シニスターミニスターの5代血統表”. netkeiba.com. Net Dreamers Co., Ltd.. 2019年9月5日閲覧。
外部リンク
[編集]- 競走馬成績と情報 netkeiba、JBISサーチ、Racing Post
- シニスターミニスター - 競走馬のふるさと案内所