サラキア (小惑星)
サラキア 120347 Salacia | |
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サラキアと衛星アクタエアの画像
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仮符号・別名 | (120347) 2004 SB60 |
軌道要素と性質 | |
軌道長半径 (a) | 42.1889 AU |
近日点距離 (q) | 37.8383 AU |
遠日点距離 (Q) | 46.5395 AU |
離心率 (e) | 0.10312 |
公転周期 (P) | 274.03 yr (100091 d) |
軌道傾斜角 (i) | 23.9396° |
近日点引数 (ω) | 311.078° |
昇交点黄経 (Ω) | 280.1885° |
平均近点角 (M) | 113.75° |
物理的性質 | |
直径 | 854 ± 45[1] 905±103 km[2] |
質量 | 4.5×1020 kg[2] 4.66×1020 kg (system mass)[2] |
平均密度 | 1.16+0.59 −0.36 g/cm3[2] |
自転周期 | 6.09 h[3] |
絶対等級 (H) | 4.2[3] |
アルベド(反射能) | 0.035+0.010 −0.007[2] |
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サラキア(120347 Salacia[4])は、エッジワース・カイパーベルトに存在する太陽系外縁天体である。2004年9月22日、パロマー天文台でHenry G. Roe、マイケル・ブラウン、Kristina M. Barkumeらによって発見された。マイケル・ブラウンのウェブサイトでは、この天体を「準惑星の可能性が高い天体」として分類しているが[5]、国際天文学連合は公式に認めていない[6][7]。サラキアの直径は、その低いアルベドから約850kmと推定されている。
この天体は、1982年に遡り、発見前に100例以上の撮影記録があった[3]。
サラキアは、平均で冥王星よりも若干大きい軌道を公転している。
名前
[編集](120347) 2004 SB60は、2011年2月18日にサラキアという名前を与えられた。サラキアとは、ネプトゥーヌスの妻で海水の女神の名前である[8]。
またサラキアの衛星には同日に、海の妖精ネーレーイスの名前からアクタエアと命名された。
物理的性質
[編集]サラキアは24°の軌道傾斜角を持っているが、近赤外線スペクトルに特徴がなく、水の氷が5%以下であることを示しているため、ハウメア族には分類されない[9]。サラキアとアクタエアの合計の質量は、4.66 ± 0.22×1020 kgである。直径の比較から、このうち96%がサラキアの質量である。サラキアは、これほど大きい既知の太陽系外縁天体としては、最小のアルベドと密度を持つ[2]。
衛星
[編集]サラキアは1つの衛星アクタエアを持っており、アクタエアはサラキアの周りを、公転距離5619±87 km、軌道離心率e=0.0084±0.0076の軌道を5.494日の周期で公転している[2]。衛星の直径は、286±24 km[1]から303±35 km[2]である。ハッブル宇宙望遠鏡を用いて、2006年7月21日にKeith S. Noll、Harold Levison、Denise Stephens、Will Grundyらが発見した[10]。
出典
[編集]- ^ a b S. Fornasier, E. Lellouch, T. Muller, P. Santos-Sanz, P. Panuzzo, C. Kiss, T. Lim, M. Mommert, D. Bockelee-Morvan, E. Vilenius, J. Stansberry, G.P. Tozzi, S. Mottola, A. Delsanti, J. Crovisier, R. Duffard, F. Henry, P. Lacerda, A. Barucci, & A. Gicquel (2013). TNOs are Cool: A survey of the trans-Neptunian region. VIII. Combined Herschel PACS and SPIRE observations of 9 bright targets at 70-500 μm.
- ^ a b c d e f g h J.A. Stansberry (2012年). “Physical Properties of Trans-Neptunian Binaries (120347) Salacia-Actaea and (42355) Typhon-Echidna”. Elsevier. 2012年4月27日閲覧。
- ^ a b c “JPL Small-Body Database Browser: 120347 (2004 SB60)” (2010-11-05 last obs). 2012年5月7日閲覧。
- ^ MPC 73984
- ^ Michael E. Brown. “How many dwarf planets are there in the outer solar system? (updates daily)”. California Institute of Technology. 2011年8月25日閲覧。
- ^ “Planetary Names: Planet and Satellite Names and Discoverers”. Gazetteer of Planetary Nomenclature. International Astronomical Union (Working Group for Planetary System Nomenclature). 10 June 2012閲覧。
- ^ NASA. “List of Dwarf Planets”. 2012年6月9日閲覧。
- ^ johnstonsarchive.net
- ^ E.L. Schaller and M.E. Brown (2008). “Detection of Additional Members of the 2003 EL61 Collisional Family via Near-Infrared Spectroscopy”. Astrophysical Journal. arXiv:0808.0185. Bibcode: 2008ApJ...684L.107S. doi:10.1086/592232.
- ^ [1]
外部リンク
[編集]- Orbital simulation from JPL (Java) / Horizons Ephemeris
- Salacia: As big as Ceres, but much farther away (Emily Lakdawalla - 2012/06/26)