2018 VG18

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2018 VG18
2018 VG18の軌道
2018 VG18の軌道
仮符号・別名 ファーアウト[1](Farout)[1]
視等級 (V) 24.6[2]
分類 太陽系外縁天体(TNO)
散乱円盤天体(SDO)[3]
発見
発見日 2018年11月10日[2]
発見者 スコット・S・シェパード[2]
チャドウィック・トルヒージョ[2]
David J. Tholen[2]
発見場所 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国マウナ・ケア山
すばる望遠鏡[1]
発見方法 直接観測
軌道要素と性質
元期:TDB 2458447.5(2018年11月25日)
軌道の種類 周回軌道
軌道長半径 (a) 95.237 au[4]
近日点距離 (q) 21.738 au[4]
遠日点距離 (Q) 168.736 au[4]
離心率 (e) 0.772[4]
公転周期 (P) 929.43 [4]
(339,475.058 [4]
軌道傾斜角 (i) 31.714°[4]
近日点引数 (ω) 32.888°[4]
昇交点黄経 (Ω) 247.443°[2]
平均近点角 (M) 73.766°[2]
前回近日点通過 TDB 2388887.345475182301[4]
1828年6月13日20時17分29.1秒)
次回近日点通過 2757年
物理的性質
直径 ~500 km[1][5]
表面積 ~7.854×105 km2[注 1]
体積 ~6.545×107 km3[注 2]
絶対等級 (H) 3.2498[4]
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2018 VG18は、太陽系の外縁部を公転している太陽系外縁天体(TNO)の1つである[4]2018年すばる望遠鏡を用いて観測を行ったカーネギー研究所の観測チームによって発見された[1]。2018 VG18という名称は仮符号だが、発見した観測チームはファーアウトFarout)という愛称を用いている[1][5]

特徴[編集]

2018年11月10日にハワイマウナ・ケア山にあるすばる望遠鏡による観測で初めて発見され[1]、同年12月17日に観測結果が発表された[5]軌道長半径は95.2 au太陽の周りを929年半かけて公転している。軌道離心率0.77の偏った楕円軌道を公転しているため、近日点では天王星軌道のやや外側に相当する、太陽から22 auの距離にまで接近するが、遠日点では168 auまで遠ざかる[4]。しかし、発見チームの1人スコット・S・シェパードは2018 VG18の公転速度があまりにも遅いため、正確な軌道要素を決定するにはまだ数年を要するだろうとしている[5]

小惑星センター(Minior Planet Center)によると、発見された時点で2018 VG18は太陽から125~130 au離れており、これはそれまでに知られていた中で最も遠い距離に位置にあった準惑星エリス(約96 au)より離れており、2018 VG18当時知られていた中では最も太陽から離れた位置にある天体となった[1][5]。ちなみにこの距離は太陽系外縁部を飛行しているボイジャー2号(2018年12月18日時点で約119.4 au[6])やパイオニア10号(122.5 au)よりも遠い。しかし、その約2ヶ月後の2019年2月に太陽から約140 au離れているとされる天体の発見が発表されたことにより、現在では既知の最遠天体ではなくなっている。この天体は2018 VG18(Farout)よりもさらに遠くにあることから「FarFarOut」と呼ばれている[7][8]

2018 VG18を発見した観測チームは、これまで発見されている中では最も近日点距離が遠い2012 VP113や、理論上において存在が予言されているプラネット・ナインによって軌道が影響されている可能性が示されている2015 TG387(ゴブリン)といった、太陽から遠く離れた太陽系外縁天体をいくつも発見しており、観測チームは「このような極端に太陽から離れた天体の発見は太陽系外縁部で何が起きているかを調べることを意味している」と述べている[5]

11月のすばる望遠鏡による観測の後、チリラスカンパナス天文台で2度目の観測が行われ、2018 VG18の明るさや色といった物理的特性が求められた[5]。2018 VG18の形状は球体で、直径は約500 kmと推定されており、これは2015年に発見されたV774104に匹敵する大きさである[1][5]。ピンクがかった色をしているとされ、これは一般的にを多く含む天体に見られる特徴である[5]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ は半径)より計算。半径は250 kmとした。
  2. ^ は半径) より計算。半径は250 kmとした。

出典[編集]

  1. ^ a b c d e f g h i 太陽系の最果ての天体「ファーアウト」発見、すばる望遠鏡で観測”. CNN.co.jp (2018年12月18日). 2018年12月18日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g MPEC 2018-Y14 : 2018 VG18”. Minor Planet Center. The International Astronomical Union. 2018年12月18日閲覧。
  3. ^ List Of Centaurs and Scattered-Disk Objects”. Minor Planet Center. 2019年3月8日閲覧。
  4. ^ a b c d e f g h i j k l 2018 VG18”. JPL Small-Body Database. Jet Propulsion Laboratory. 2018年12月18日閲覧。
  5. ^ a b c d e f g h i Discovered: The Most-Distant Solar System Object Ever Observed”. Carnegie Science (2018年12月17日). 2018年12月18日閲覧。
  6. ^ Mission Status”. California Institute of Technology. Jet Propulsion Laboratory. 2018年12月18日閲覧。
  7. ^ FarFarOut displaces FarOut as the most distant object in our solar system”. CNN.com (2019年2月28日). 2019年3月8日閲覧。
  8. ^ New "FarFarOut" World Is the Most Distant Solar System Object Known”. Scientifical American (2019年3月7日). 2019年3月8日閲覧。
  9. ^ AstDyS-2, Asteroids - Dynamic Site” (2016年2月26日). 2019年3月8日閲覧。 “Objects with distance from Sun over 59 AU”
  10. ^ JPL Horizons On-Line Ephemeris System. “JPL Horizons On-Line Ephemeris for Comet C/1680 V1”. 2019年3月8日閲覧。
    Observer Location: @sun
  11. ^ a b Hyperbolic Orbital Elements”. Jet Propulsion Laboratory. 2019年3月8日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]