LyX

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LYX
Lyx204jp
windows上のLyX 2.0.4日本語表示のスクリーンショット
開発元 The LyX Team, オープンソース
初版 1999年2月1日 (25年前) (1999-02-01)
最新版
2.3.7 / 2023年1月7日 (14か月前) (2023-01-07)[1]
リポジトリ ウィキデータを編集
プログラミング
言語
C++, Qt 5, Python
対応OS 各種
対応言語 英語、日本語等
サポート状況 開発中
種別 ワードプロセッサ
ライセンス GPL
公式サイト www.lyx.org
テンプレートを表示

(テキストとしては LyX と書かれる)は、TeX をバックエンドとして、GUIを有するソフト。発音の仕方にコンセンサスは無いが、リクス、リックスもしくはリュクスに近い発音が提案されている(もともとLyXはLyrixから派生した名前である)[2]WYSIWYG (what you see is what you get) とは異なる、WYSIWYM (What you see is what you mean) を標榜するワードプロセッサである。

WYSIWYM とは、ユーザーが文書の中身と構造だけを用意すれば、フォーマットが LaTeX組版処理によってなされることを意味する。LyX は最小限の手間でプロ並みの出力を得ることができ、組版についての特別な知識を要しない。組版は、事前に定義されたスタイルと呼ばれる規則に従ってコンピュータがほとんど行う。LaTeX についての知識も不要だが、LaTeX についても知っていれば LyX をさらに活用できる。

LyX は数式機能があるため、主に工学や科学関係でよく使われているが、書誌情報データベースと組み合わせ可能な点や複数のファイルを管理する機能などが好感され、他の学問分野でも利用が広がっている。

機能[編集]

  • メニューなどのGUI
  • 章節名に自動的に番号をつけ、目次を生成する。
  • レイアウトは標準的な印刷規則に従う(字下げ、空白、ハイフネーションなど)。
  • カットアンドペーストやスペルチェックは標準的な操作法を採用(GNU Aspell を利用)。
  • 脚注機能
  • LaTeX の \documentclass[arguments]{theclass} コマンドに類似したテキストクラスとテンプレート。
  • LyX 2.0において、XeTeXLuaTeXのベーシックなサポート[3]
  • BibTeX サポート
  • 表エディタ (WYSIWYG)
  • 数式エディタ (WYSIWYG)
  • Maple, Maxima, Octave, Mathematicaといった数式処理システムの基本機能をサポート
  • 画像形式のサポート(EPS, SVG, Xfig, Dia, その他)
  • 各種文書形式をインポート可能
LyX で作成した PDF 文書のスクリーンショット

プラットフォーム[編集]

LyX は UNIXmacOSOS/2WindowsLinuxといった各種オペレーティングシステムで動作する。フリーソフトウェアであり、フリーソフトウェア財団の定義するGNU General Public Licenseの下で改変・再配布が自由に行える。

多言語対応[編集]

右から左に書かれる言語もサポートしている。また、CJK-LyX という多バイト言語(日本語、中国語、韓国語)をサポートした派生バージョンもあったが、バージョン1.5.0より公式リリースに取り込まれた。ソフトウェア自体のメニューバーなども多言語対応している。

歴史[編集]

出典[編集]

  1. ^ Seventh Maintenance Release in 2.3.x Series: LyX 2.3.7 released.”. 2023年1月7日閲覧。
  2. ^ LyX wiki | FAQ / Pronunciation”. lyx.org. 2023年7月15日閲覧。
  3. ^ New in LyX 2.0”. 2013年6月3日閲覧。
  4. ^ Document processing with LyX and SGML

外部リンク[編集]