林周二

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はやし しゅうじ
林 周二
生誕 (1926-03-25) 1926年3月25日(98歳)
日本の旗 東京府
居住 日本の旗 日本
国籍 日本の旗 日本
研究分野 経営学
研究機関 東京大学
静岡県立大学
明治学院大学
流通科学大学
出身校 東京大学経済学部卒業
東京大学大学院
経済学研究科特別研究生修了
主な業績 推計統計学を用いた
科学的マーケティングリサーチ
有用性と必要性を提唱
『流通革命――製品・経路
および消費者』の発表
影響を
与えた人物
奥田務
小川孔輔
プロジェクト:人物伝
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林 周二(はやし しゅうじ、1926年3月25日 - )は、日本商学者経営学者統計学者東京大学名誉教授静岡県立大学名誉教授。

東京大学教養学部教授、静岡県立大学経営情報学部教授、静岡県立大学経営情報学部学部長(初代)、明治学院大学経済学部教授、流通科学大学特別教授などを歴任した。

来歴

東京に生まれる。福岡県中学修猷館旧制福岡高等学校を経て、1948年、東京大学経済学部商業学科(現・経営学科)を卒業後、東京大学大学院経済学研究科特別研究生を修了する。

東京大学教養学部において、1953年講師1955年助教授1966年教授を歴任する。1986年に東大を定年退官後、1987年静岡県立大学に移り、新設された経営情報学部の初代学部長に就任する。その後、明治学院大学経済学部教授を経て、招かれて流通科学大学特別教授に就任する。

一方で、中央省庁審議会の委員や、日本国有鉄道顧問に就任するなど、各種公職も歴任している。

研究

専門経営学であり、特に流通論統計学に関する研究を行った。旺盛な著作活動で知られ、流通論や統計学に関する学術書を多数上梓している。さらに高等学校の教科書の執筆も行った。

日本経済における流通の重要性を早くから学問的に指摘した1人であり、1950年代から、推計統計学を駆使した科学的なマーケティングリサーチの手法の有用性と必要性を提唱している。1970年代後半からは、経営組織論経営管理論情報管理論へと関心を拡大し、日本の経営が直面する理念的問題について論じた。

特に、中央公論社から中公新書として出版した『流通革命――製品・経路および消費者』は、1960年代ベストセラーの一つとなった予言書である。大丸最高経営責任者J.フロント リテイリング社長を歴任した奥田務は、学生時代にこの本に感銘を受け、大丸への就職を決意したとされる。経営学者小川孔輔は、大学生の頃にこの本を読んで感銘を受け、大学院進学を決意したとされる[1]

略歴

著作

単著

共著

編纂

  • 林周二・中西睦編『現代の物的流通』日本経済新聞社、1968年。
  • 林周二・田島義博編『流通システム』日本経済新聞社、1970年
  • 林周二・井上赳夫中山正和編『昭和50年代のための新製品の発想』日科技連出版社、1973年。
  • 林周二・中西睦編『現代の物的流通』第2版、日本経済新聞社、1976年
  • 林周二・田島義博編『流通システム』第2版、日本経済新聞社、1976年。
  • 中村隆英・林周二編『統計学のすすめ』筑摩書房、1979年
  • 林周二・中村隆英編『日本経済と経済統計』東京大学出版会、1986年。ISBN 413041044X

翻訳

寄稿

脚注

関連人物

関連項目

外部リンク

学職
先代
(新設)
静岡県立大学
経営情報学部学部長

初代 : 1987年 - 1991年
次代
野田孜