鋼鉄帝国
ジャンル | 横スクロールシューティング |
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対応機種 |
メガドライブ (MD) 対応機種一覧
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開発元 | ホット・ビィ |
発売元 |
ホット・ビィ Flying Edge Flying Edge |
プロデューサー | 朝長彰教 |
ディレクター |
N.YAMAGUCHI 佐武義訓 |
音楽 |
溝口功 窪寺義明 岩垂徳行 |
美術 |
西健介 初谷諭 |
人数 | 1人 |
メディア | 8メガビットロムカセット[1] |
発売日 |
1992年3月13日 1992年6月 1992年7月 PAL 1992年 |
対象年齢 |
CERO:A(全年齢対象) ESRB:E(6歳以上) PEGI:7 |
コンテンツアイコン |
Mild Fantasy Violence Violence |
その他 |
型式: T-28033 T-81046 T-80146-50 |
『鋼鉄帝国』(こうてつていこく)は、1992年3月13日に日本のホット・ビィから発売されたメガドライブ用横スクロールシューティングゲーム。
18XX年を舞台に自機の「エトピリカ」および「ゼッペロン」を操作し、軍事国家モーターヘッドの侵略からシルバーヘッド共和国を守る事を目的としている。スチームパンクに影響された独特の世界観や自機のレベルアップ制などを特徴としている。
開発はホット・ビィが行い、プロデューサーはX68000用ソフト『スーパー上海 ドラゴンズアイ』(1990年)を手掛けた朝長彰教、コ・ディレクターはファミリーコンピュータ用ソフト『オーバーホライゾン』(1991年)を手掛けた佐武義訓、音楽はファミリーコンピュータ用ソフト『オペレーションウルフ』(1989年)を手掛けた溝口功、メガドライブ用ソフト『ブルーアルマナック』(1991年)を手掛けた窪寺義明および岩垂徳行が担当している。
後にリメイク版として、ゲームボーイアドバンス用ソフト『鋼鉄帝国 from HOT・B』(2004年)、ニンテンドー3DS用ソフト『鋼鉄帝国 STEEL EMPIRE for 3DS』(2014年)、Windows用ソフト『鋼鉄帝国 STEEL EMPIRE』(2017年)が発売された。
ゲーム内容
軍事国家モーターヘッド帝国の侵略にシルバーヘッド共和国が抵抗していく、スチームパンク横スクロールシューティングゲーム。架空の小説『Steel Empire(邦題:鋼鉄帝国)』を原作とした映画という体をとっている[2]。無声映画調のオープニング映像の下部にはテーマソングの楽譜が流れ、エンディングも映画のようなスタッフロールになっている。エンドテロップでは「ドルビーサラウンド」マークに似せた「キューブステレオ」マークが表示される[3]。
通常ショットは前後に撃ち分けができる。またレベルアップシステムを導入しており、自機の成長に応じてショットの範囲が広がり、バイタリティーゲージ(耐久力)の上限も上がっていく[4]。上昇したレベルは自機がやられても下がらないので、ゲームの難度は高くない[5]。
登場キャラクター
自機等
- エトピリカ - 高速戦闘機[2]。
- ゼッペロン - 飛行船。移動は遅いが攻撃力に優れる[2]。
- ラインハルト - エトピリカおよびゼッペロンの母艦である飛行空母。
- イマミオサンダー - 画面上の敵にダメージを与えるボム。「イマミオ」は「お見舞い」を逆さに読んだ造語[2]。
他機種版
No. | タイトル | 発売日 | 対応機種 | 開発元 | 発売元 | メディア | 型式 | 備考 |
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1 | 鋼鉄帝国 from HOT・B | 2004年4月30日[6] PAL 2005年8月12日 |
ゲームボーイアドバンス | ホットビィ | スターフィッシュ Zoo Digital Publishing |
ロムカセット | AGB-BKTJ-JPN AGB-BKTP |
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2 | 鋼鉄帝国 STEEL EMPIRE for 3DS | 2014年3月19日[7][8][9] 2014年7月31日 2015年12月17日 |
ニンテンドー3DS | メビウス | 甲南電機製作所[10] テヨン |
ダウンロード | - | |
3 | 鋼鉄帝国 STEEL EMPIRE | 2017年6月29日[11][12] INT 2018年9月13日 |
Windows | メビウス | メビウス INT テヨン |
DVD-ROM | DMEB-0002 | |
4 | 鋼鉄帝国-STEEL EMPIRE-クロニクル | 未定 | Nintendo Switch | メビウス | メビウス | Switchゲームカード ダウンロード |
『オーバーホライゾン』をカップリング収録 |
- ゲームボーイアドバンス版『鋼鉄帝国 from HOT・B』
- ホット・ビィのスタッフがスターフィッシュに移籍し移植。基本的な内容はメガドライブ版と同じだが、一部のボスキャラクターのデザインに修正を加えたり、まったく別のボスに差し替えるなどの変更点がある。また、テキストに漢字表記が導入されているほか、後述する6面での機体変更が不可能になっている[13]。
- メガドライブ版と比べてゲーム機の画面が小さいため、キャラクターが大きく感じられて迫力がある反面、自機の移動範囲が狭くなって難度が上がっている[13]。
- ニンテンドー3DS版『鋼鉄帝国 STEEL EMPIRE for 3DS』
- グラフィック(立体視や解像度など)の調整や初心者向けモードが追加された[14][15]。
- Nintendo Switch版『鋼鉄帝国-STEEL EMPIRE-クロニクル』
- オリジナル及び過去のリメイク版をベースとした新規リメイク『鋼鉄帝国-STEEL EMPIRE-HD』を収録する他、ファミリーコンピュータ用ソフト『オーバーホライゾン』をカップリング収録予定[16]。
開発
企画開始段階からスチームパンク作品であることは決まっていたが、当初はシステム重視の作品となる予定だった。しかし当時のホット・ビィはプログラムのレベルがあまり高くなかったので、新しいことや凝ったことを手がける余裕がなく、世界観重視の作風へと移行した[17]。
5面の冒頭で母艦ラインハルトが自機をかばって撃墜されてしまうが、6面の途中で帰艦不能のはずなのに自機セレクト画面が入るミスがあり、制作者の佐武義訓は悔やんでいる旨を述べている[18]。
アーケード版も制作されていたが、その途中でスーパーファミコン用ソフト『バズー!魔法世界』(1993年)のプログラマーが逃亡した穴を埋めるために人員が割かれてしまい、そうこうしているうちにホット・ビィが倒産して開発中止となった[19]。
スタッフ
- ディレクター:N.YAMAGUCHI
- コ・ディレクター:佐武義訓
- プロデューサー:朝長彰教
- エグゼクティブ・プロデューサー:栗山潤
- スクリーンプレイ:K.ASAI
- 音楽:株式会社キューブ
- ミュージック・コンポーザー:溝口功、窪寺義明、岩垂徳行
- 特殊効果音:曳地正則
- 再レコーディング・エンジニア:渋谷道玄
- プロダクション・スーパーバイザー:朝長彰教
- オペレーティング・カメラマン:Y.HIRASAWA、T.SUZUKI
- 現場撮影監督:遠藤きみひろ
- コンセプチュアル・アーティスト:Kemono Itas
- アート・ディレクター:初谷諭
- セット・ディレクター:K.NISHI
- マットペインティング・スーパーバイザー:V.BESTIE
- モデルショップ・スーパーバイザー:S.RIOT H.(初谷諭)
- コンストラクション・マネージャー:M.YOROZUYA
- ヘッド・エフェクト・アニメーション:N.YAMAGUCHI
- ステディカムプレート撮影:K.SUGANUMA、N.NAKANE、朝長彰教
評価
評価 | ||||||||||||||||||||
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- メガドライブ版
- ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では、6・8・7・5の合計26点(満40点)となっており[26][21]、レビュアーからはグラフィック面に関して好意的な評価が挙げられたが、「プレーヤーの操作感がとても軽い」と操作性に関して一部不満の声が挙げられた他、シューティングゲームとして特色がない事を指摘した上で「これが惜しい」と否定的に評価された[26]。
項目 キャラクタ 音楽 操作性 熱中度 お買得度 オリジナリティ 総合 得点 4.02 3.84 3.67 3.78 3.59 3.82 22.72
- ゲーム本『メガドライブ大全』(2004年、太田出版)では、本作を「まさにスチームパンクを舞台とした横スクロールシューティング」と位置付けており、ライフ制やレベルアップ制の導入に関して「初心者にも配慮されている」と肯定的に評価した他、「セピア色にかすんだ映画を模したオープニングも必見」とグラフィックや演出面に関しても肯定的に評価した[25]。
- ゲームムック『懐かしのメガドライブ 蘇れメガドライバー!!』(2018年、マイウェイ出版)では、「鋼鉄のように固い巨大戦艦との持久戦は、狭い行動範囲内で適格な操作も求められるが、小さな自機が巨大戦艦をぶっ壊して画面全体を覆いつくす爆破エフィクトが表示される瞬間は爽快だ」、「派手さや華はないが、渋い世界観を好む層に支持され、じわじわと人気作となった」と評されている[2]。
- ゲームボーイアドバンス版
- ゲーム誌『ファミ通』の「クロスレビュー」では合計26点(満40点)となっている[22]。
脚注
- ^ a b c 「7月号特別付録 メガドライブ&ゲームギア オールカタログ'93」『メガドライブFAN』第5巻第7号、徳間書店、1993年7月15日、56頁。
- ^ a b c d e f 「第5章 激ムズやりみみゲー! 10」『懐かしのメガドライブ 蘇れメガドライバー !!』マイウェイ出版、2018年4月1日、68 - 69頁。ISBN 9784865118704。
- ^ 『ユーズド・ゲームズ総集編1&2 復刻版』p.20
- ^ 『ユーズド・ゲームズ総集編1&2 復刻版』p.18
- ^ 『ユーズド・ゲームズ総集編1&2 復刻版』p.19
- ^ クリ坊 (2004年4月27日). “GBA『鋼鉄帝国 from HOT・B』を買って壁紙をもらおう!” (日本語). iNSIDE. イード. 2020年3月14日閲覧。
- ^ 臥待弦 (2014年3月7日). “『鋼鉄帝国 STEEL EMPIRE』3月19日に3DSへ登場! ─ 魅力をいち早く伝える最新PVで新機能もチェックしよう” (日本語). iNSIDE. イード. 2020年3月14日閲覧。
- ^ YamaChan (2014年3月7日). “「鋼鉄帝国 STEEL EMPIRE」の発売日が3月19日に決定。ゲームプレイが確認できるPV第2弾が公開” (日本語). 4Gamer.net. Aetas. 2020年3月14日閲覧。
- ^ “『鋼鉄帝国 STEEL EMPIRE』が本日(3月19日)配信開始 真の最終ボスの存在が明らかに” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA (2014年3月19日). 2020年3月14日閲覧。
- ^ 2016年7月27日よりメビウスの販売に。
- ^ S.K.Y (2017年3月16日). “「鋼鉄帝国 STEEL EMPIRE」のPCパッケージ版が6月29日に発売。初回生産特典にはクラリスディスク制作のオリジナルサウンドトラックが同梱” (日本語). 4Gamer.net. Aetas. 2020年3月14日閲覧。
- ^ 臥待弦 (2017年3月17日). “スチームパンクSTG『鋼鉄帝国』がPCに登場! メガドラ版BGMも収録したサントラが初回特典に” (日本語). iNSIDE. イード. 2020年3月14日閲覧。
- ^ a b 『シューティングゲームサイド』VOL.08、p.65
- ^ “3DS版『鋼鉄帝国』が12月に登場!! メガドライブの名作横スクロールSTGが再び甦る”. 電撃オンライン (アスキー・メディアワークス). (2013年8月26日) 2013年8月31日閲覧。
- ^ http://www.nintendo.co.jp/3ds/eshop/jpuj/
- ^ “メビウス、伝説のシューティングゲーム「鋼鉄帝国」をSwitch向けに復刻決定 Indie Games Connectに出展”. gamebiz (2023年4月28日). 2023年4月29日閲覧。
- ^ 『ユーズド・ゲームズ総集編1&2 復刻版』p.435
- ^ 『ユーズド・ゲームズ総集編1&2 復刻版』p.438
- ^ 『ユーズド・ゲームズ総集編1&2 復刻版』p.439
- ^ Computer and Videogames Magazine Issue 126
- ^ a b “鋼鉄帝国 まとめ [メガドライブ]” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2016年2月21日閲覧。
- ^ a b “鋼鉄帝国 from HOT・B まとめ [GBA]” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2016年2月21日閲覧。
- ^ a b “The Steel Empire for Genesis (1992)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2018年9月9日閲覧。
- ^ “The Steel Empire for Game Boy Advance (2004)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2018年9月9日閲覧。
- ^ a b 「Chapter 04 1991年」『メガドライブ大全(企画・編集:CONTINUE)』太田出版、2004年9月29日、115頁。ISBN 9784872338805。
- ^ a b 『ファミコン通信』、アスキー、1992年3月20日。
参考文献
- 『ユーズド・ゲームズ総集編1&2 復刻版』キルタイムコミュニケーション、2002年7月。ISBN 4-86032-025-5
- 『シューティングゲームサイド』VOL.08、マイクロマガジン社、2013年10月。ISBN 978-4-89637-439-1