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ベック・ボガート & アピス

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ベック・ボガート & アピス
Beck, Bogert & Appice
1973年
基本情報
出身地 イギリス
ジャンル ハード・ロック
ブルース・ロック
活動期間 1972年 - 1974年
レーベル エピック・レコード
共同作業者 バニラ・ファッジ
カクタス
ジェフ・ベック・グループ
ボクサー
メンバー ジェフ・ベック(G)
ティム・ボガート(B)
カーマイン・アピス(Ds)

ベック・ボガート & アピス (Beck, Bogert & Appice、BBA (BB&A)) は、ジェフ・ベックティム・ボガートカーマイン・アピスが結成したハードロックバンド

1972年から1974年まで活動し、当時は「最強のロック・トリオ」と呼ばれた[1]

歴史

結成まで

ジェフ・ベック・グループ時代のベック(G) 1968年
カクタス - 左ボガート(B) 右アピス(Ds) 1970年

このセッション企画が持ち上がったのは1969年。ベックは当時「ジェフ・ベック・グループ」を率いていたが、「バニラ・ファッジ」で活動していたボガートとアピスによる強力なリズム・セクションに衝撃を受ける。一方ボガートとアピスは既にベックの才能を知っていたため、この話を聞いてセッションに招くことにした。この時バニラ・ファッジはコカ・コーラ社の音楽を依頼されていたが、ギタリストのヴィンス・マーテルが怪我をしていたため、代役としてベックに参加を要請したのである。ニューヨークではレッド・ツェッペリンのメンバーなどを交えて一度だけのライブも行い、互いの力量を確かめ合った。その結果ジェフ・ベック・グループのボーカリストであったロッド・スチュワートを加えた4人で新グループ結成に動くが、スチュワートは「フェイセズ」に加入してしまい、結局3人でバンドを始動することで決まる。

しかし11月2日、ベックは交通事故を起こして全治3か月の重傷を負ってしまう。この間にボガートとアピスは新バンド「カクタス」を結成してしまい、この3人でのバンド計画は流れてしまうことになる。これを受けてベックは回復後に第2期「ジェフ・ベック・グループ」を結成した。

バンド始動

そして1972年、カクタスと第2期ジェフ・ベック・グループが解散し、再びバンド結成の機運が訪れる。3人に加えてジェフ・ベック・グループのマックス・ミドルトンキーボード)、『ジーザス・クライスト・スーパースター』のキム・ミルフォード(ボーカル)、以上5人でリハーサルを行い、ジェフ・ベック・グループ名義で8月1日よりツアーを開始。しかしミルフォードのステージパフォーマンスに不満を感じ解雇、第2期ジェフ・ベック・グループからボブ・テンチを呼びツアーを続けるが、ツアー終了後ミドルトンとテンチが脱退してしまう。

ポール・ロジャース招聘を図るもこれに失敗し、最終的にトリオ編成の「ベック・ボガート & アピス」として9月16日にスタートを切ることになった。10月、ヨーロッパ・ツアー。11月、アルバムのレコーディング。翌1973年2月、アルバム『ベック・ボガート & アピス』発売、イギリス・ツアー。

1973年5月に日本ツアーを行う。ツアーは5月14日 日本武道館、5月16日 名古屋市民会館、5月18~19日 大阪厚生年金会館 とまわり、大阪公演の模様はライブ盤『ベック・ボガート & アピス・ライヴ・イン・ジャパン[2]として1973年10月21日にリリースされた。2013年には曲順を実際のセットリスト順に改めた40周年記念盤がリリースされた。しかし帰国後にボガートが交通事故で重傷を負ってツアーがキャンセル、夏になる頃には解散の噂が飛ぶようになる。

11月にバンドは第2回ヨーロッパツアーを開始、ツアーは11月21日のフランス公演から始まった。クリスマス休暇の後イギリスツアーに入り、1974年1月10日のニューカッスルから始まる。全部で15回のショーが行われ、ブライトンリーズリヴァプールシェフィールドブリストルロンドンスコットランドグラスゴーエディンバラでライヴが行われた。ツアーは2月29日のエディンバラ、カレー・ピクチャー・ハウスで終了した[3]。その後にはニューオリンズのマルディグラ・フェスに出演している。

1974年1月26日にバンドはヨーロッパツアーの一部としてレインボー・シアターでコンサートを行った。このコンサートは1974年9月9日にアメリカで「Rock Around the World」のタイトルで全編放送された。これはバンドによる最後の録音となり、セカンドアルバム収録曲のプレビューともなった。このコンサートの様子は『At Last Rainbow 』のタイトルで海賊盤としてリリースされた。「ユー・シュック・ミー」と「ブギー」を含んだメドレーは後に1991年のコンピレーション『ベッコロジー』に収録された[4]。『ベッコロジー』にはこの他にもセカンドアルバム用の「Jizz Whizz」が収録されたほか、当時の BB&A はもちろん後述の CB&A などでもこの時期の楽曲が演奏されている。

セカンドアルバムのセッションは1974年1月に行われたが、ベックとボガートの確執もあって完成には至らなかった。1974年5月18日、ニュー・ミュージカル・エクスプレス誌は「数週間に亘って囁かれてきた、BBAの解散が差し迫っているという噂はベーシストのティム・ボガートによって確認された。」との記事を掲載した。メロディ・メーカー誌もバンドの解散に関する記事を掲載した[5]。バンドは二枚目のスタジオアルバム完成前に自然解散となった。

At Last Rainbow 収録曲
  1. "Laughin' Lady" (5:53)
  2. "Lady" (7:05)
  3. "Morning Dew" (12:22)
  4. "Superstition" (6:07)
  5. "(Get Ready) Your Lovemaker's Comin' Home" (7:40)
  6. "Blues De Luxe - You Shook me" (5:34)
  7. "Rainbow Boogie" (11:32)  ["BBA Boogie"]

その後ボガートとアピスは、1999年に Char と共に Char, Bogert & Appice (CB&A) 、翌2000年にリック・デリンジャーと共に Derringer, Bogert & Appice (DB&A) としての活動も行った。

メンバー

リードボーカルはアピス、一部ボガート。「黒猫の叫び - Black Cat Moan」のみベック。

        
ジェフ・ベック(G) 1972年
ティム・ボガート(B) 1972年
カーマイン・アピス(Ds) 1972年
サポート・ボーカリスト
  • ボブ・テンチ Bobby Tench:13公演に参加。August 8 to September 19, 1972 with Beck, Bogert and Appice, they appeared as Jeff Beck Group.[6] Tench joined the band for The Arie Crown Theater concert, in Chicago.
  • キム・ミルフォード Kim Milford:6公演に参加。August 4 to August 7, 1972 with Beck, Bogert and Appice, they appeared as Jeff Beck Group.[7] Milford left the band after the Majestic Theater concert, in Dallas.

ディスコグラフィ

スタジオアルバム

ベック・ボガート & アピス

  • Epic EQ-32140 (1973)
  • Columbia 32140 (1989)
  • Digital Sound 4421 (1997)
  • Epic MHCP585 (2005)
  • Repertoire 2330 + Bonus track (2005)
  • Sbme Special MKTS 723706 (2005)

ライヴアルバム

ベック・ボガート & アピス・ライヴ・イン・ジャパン

  • Epic 22001 (1973)
  • 1999
  • 2005
  • 2013

コンピレーション

ベッコロジー』に数曲が収録される。

  • Epic/Legacy E3K-48661 (1991)
  • Epic/Legacy 48661 (1995)
  • Epic/Legacy 48661 (1991)
  • Epic/Legacy 48661 (1991)
  • Epic/Legacy E3T-48661 (1991)
  • Epic/Legacy 65424 (1998)
  • Sony 65424 (1998)
  • Sony Japan 750/2 (2007)

シングル

  • "Black Cat Moan"/"Livin' Alone" Epic EPC 1255 (UK February 16, 1972)
  • "I'm So Proud"/"Oh To Love You" Epic 10998 (US May 28, 1973)
  • "Lady/Oh To Love You" Epic 11027 (US July 16, 1973)

脚注

  1. ^ BB&Aプロフィール - Sony Music
  2. ^ Stephen Thomas Erlewine. “Review of Live (in Japan)”. allmusic.com. 2009年2月14日閲覧。
  3. ^ Hjort and Hinman. Jeff's book: A Chronology of Jeff Beck's Career 1965-1980. pp. 146 and 147-148 
  4. ^ Bruce Eder. “Beckology”. Allmusic.com. 2009年2月16日閲覧。
  5. ^ Hjort and Hinman. Jeff's book: A Chronology of Jeff Beck's Career 1965-1980. pp. 149 and 151 
  6. ^ Hjort and Hinman. Jeff's book: A Chronology of Jeff Beck's Career 1965-1980. p. 123,124 
  7. ^ Hjort and Hinman. Jeff's book: A Chronology of Jeff Beck's Career 1965-1980. p. 123 

参照

  • Hjort, Chris and Hinman, Doug. Jeff's book : A chronology of Jeff Beck's career 1965-1980 : from the Yardbirds to Jazz-Rock. Rock 'n' Roll Research Press, (2000). ISBN 0-9641005-3-3
  • Carson, Annette. Jeff Beck: Crazy Fingers. Backbeat books (2002) ISBN 0-87930-632-7

外部リンク