辻昶

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辻 昶(つじ とおる、1916年3月22日 - 2000年5月15日)は、日本のフランス文学者東京教育大学名誉教授。ヴィクトル・ユゴーを専門とし多くの翻訳を行った。

生涯[編集]

画家辻永の長男として東京に生まれる。ドイツ文学者辻瑆は弟。旧制武蔵高等学校卒、東京帝国大学仏文科卒、東京教育大学教授、1980年定年退官、名誉教授、白百合女子大学教授。

2000年、急性リンパ性白血病のため死去。

著書[編集]

  • 『ヴィクトル・ユゴーの生涯』(潮出版社) 1979
  • 『ヴィクトル・ユゴー』(第三文明社、21C文庫) 1991:児童向け
共編著

翻訳[編集]

  • ノートル・ダム・ド・パリ』(ユゴー、松下和則共訳、河出書房、世界文学全集) 1950
    のち岩波文庫、潮出版社
    のち『ノートル・ダムのせむし男』(ヴィクトール・ユゴー、河出書房) 1957
  • 『ペロー童話集』(ペロー童話春秋社) 1954
  • 九十三年』(ユゴー、岩波文庫) 1954 - 1964
    のち潮出版社
  • 『フランスロマン主義』(フィリップ・ヴァン・ティーゲム白水社文庫クセジュ) 1954
  • 『この神聖なお転婆娘』(ルネ・ラガッシュ南江堂、欧州映画シナリオシリーズ仏和対訳) 1958
  • 『アタラ・ルネ』(シャトーブリアン筑摩書房、世界文学大系25) 1961
    のち旺文社文庫
  • 『ヴィクトール・ユゴー 詩と愛と革命』(アンドレ・モロワ横山正二共訳、新潮社) 1961
  • 『フランス・南欧むかし話集』(偕成社、少年少女世界の民話伝説) 1964
  • 地底の探検』(ジュール・ヴェルヌ、偕成社、ベルヌ名作全集6) 1968
  • 十五少年漂流記』(ジュール・ヴェルヌ、偕成社、ベルヌ名作全集12) 1968
  • レ・ミゼラブル』(ユゴー、講談社、世界文学全集) 1968 - 1969
    のち講談社文庫、潮出版社
  • 『ジュールおじさん / 首かざり』(モーパッサン、偕成社、少年少女世界名作選) 1971
  • 『ライオンのめがね』(ヴィルドラック学習研究社) 1971
  • 風車小屋だより』(アルフォンス・ドーデ国土社) 1977.3
  • 長靴をはいたねこ ペロー童話集』(ペロー寺田恕子共訳、旺文社文庫) 1977.8
  • 『デブの国ノッポの国』(アンドレ・モロア、集英社、子どものための世界名作文学) 1979.4
  • 『スマラまたは夜の悪霊』(ノディエ稲村絢共子訳、講談社、世界文学全集40) 1979.7
  • 『タルタラン・ド・タラスコンの大冒険』(ドーデ、旺文社文庫) 1980.4
  • 『少年と兵士と海』(ジョルジュ・フォンヴィリエ、創林社) 1980.12
  • 『赤ちゃんになった天才博士』(フィリップ・デュマ、庄司和子共訳、旺文社) 1982.2
  • 『ビュグ=ジャルガルの闘い』(ユゴー、野内良三共訳、潮出版社) 1982.12
  • 『ユゴー詩集』(ユゴー、稲垣直樹共訳、潮出版社) 1984.6 
  • 「ナターンのもりのなかまたち」(アラン・グレ、DENPAペンタン)
    『あらいぐまのフィル』 1986.4
    『みみずくのプロスペ』 1986.4
    『くまのサリバン』 1987.3
    『ビーバーのアルフィー』 1988.8
  • 「みつごのおてんばむすめ」(メルセ・コンパニュ竹田篤司共訳、DEMPAペンタン)
    『すてきないろのまち』 1986
    『ちびっこオーケストラ』 1986.11
    『もうすぐクリスマス』 1986.11
    『おかねもうけはたいへん』 1987.11
    『スポーツだいすき』 1987.11
    『たのしいキャンプ』 1987.11
    『いたずらだいすき』 1989.9
    『いよいよようちえん』 1989.9
    『こんにちはみなさん』 1989.9
  • 『ぼくらの花リメル、バンザイ!』(クロード・ロワ、旺文社) 1987.1
  • にんじん』(ジュール・ルナール、旺文社) 1989.4
  • 「ピラトの絵本」(クロード・クレマン、DEMPAペンタン)
    『きかんぼピラト』 1990.9
    『ともだちをパーティーによぼう』 1990.9
    『ピラトとなかまたちのかるわざ』 1990.9
    『ピラトのこいびと』 1990.9
    『「ぼくねむいよ」とピラト』 1990.9
    『サップはどこへ…?』 1992.8
    『ピラトのピクニック』 1992.8
    『ピラトのボールあそび』 1992.8
    『せわずきピラト』 1992.8
  • 「どこにいるのダビドくん」シリーズ(ドローレス・マヨルガ竹田篤司共訳、DEMPAペンタン)
    『ダビドくんといろいろなおはなし』 1991.9
    『ダビドくんまちへいく』 1991.9
    『ダビドくんのなつやすみ』 1992.12
    • 『ダビドくんたびにでる』 1992.12
  • 『博物誌』(ルナール、岩波文庫) 1998.5