藤倉大

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

藤倉 大(ふじくら だい、Dai Fujikura、1977年 - )は、日本現代音楽作曲家

略歴[編集]

1993年、15歳で単身イギリスに渡りドーヴァー高校を出たあと、トリニティ・カレッジ・オブ・ミュージックでダリル・ランズウィックに師事。イギリスハダースフィールド国際音楽祭オランダオルケスト・デル・ヴォルハーディングによって作品が初演、のちロンドン・シンフォニエッタによりロンドン初演。2000年に修士課程をロイヤル・カレッジ・オブ・ミュージックエドウィン・ロックスバラに師事(PRS奨学生)。2003年1月から博士課程をキングス・カレッジ・ロンドンジョージ・ベンジャミンに師事。2006年BBCプロムスBBC委嘱の「クラッシング・ツィスター」がBBCコンサート・オーケストラチャールズ・ヘイズルウッド指揮によって初演。2010年、2月21日 毎日放送のドキュメンタリー番組「情熱大陸」で特集[1]された。2012年NMCレーベルより作品集CD《Secret Forest》リリース。2014年に初のオペラソラリス」を脱稿。現在は全作品が「リコルディ・ベルリン」から出版および貸与。2009年3月以降は妻子とともにロンドン在住で、母校で教鞭をとっている[2]

委嘱[編集]

作曲家であり指揮者でもあるペーター・エトヴェシュは、彼のメンターとも言うべき存在であり、エトヴェシュは 2005年10月ドナウエッシンゲン現代音楽祭ヒルヴァーサム放送管弦楽団およびハインリヒ・シュトローベル記念財団実験スタジオを指揮して、トロンボーンオーケストラおよびライヴ・エレクトロニクスのための「ヴァスト・オーシャン」を初演した。ピエール・ブーレーズもまた彼の作品を評価し、2005年9月にはルツェルン音楽祭で新作「ストリーム・スティト」の世界初演を指揮した。アンサンブル・アンテルコンタンポランからはブーレーズの80歳を祝う「code 80」の作曲を委嘱され、パリシテ・ド・ラ・ミュジックでブーレーズの出席のもと初演された。作曲を委嘱する現代音楽アンサンブルオーケストラも、アンサンブル・アンテルコンタンポランフランス放送フィルハーモニー管弦楽団アンサンブル・モデルンクラングフォールム・ウィーンBBC交響楽団マレーシア・フィルハーモニックソフィア・フィルハーモニックI.C.E.東京フィルハーモニー管弦楽団アール・レスピランなど数多い。このほかに優れた演奏家個人からの委嘱も受け、2010年代はソロ作品の作曲が多い。

作風[編集]

かつて存在したBMICのインタビューでは次のように自ら述べている。「音楽を聴くということ・書くということは、とにかく楽しいことじゃなきゃダメ!休日に映画に行くようなものです。メッセージとかスローガンとかそんなんじゃないんです[3]」。現在の彼の作風はこの時期から確実に変化したが、基本路線は変わっていない。ISSUUでは自ら楽譜を無料で提供しており、閲覧の難しいフルスコアまでが対象である。2010年代の彼の作品はスコアで見る限りレギュラービートも多く、協和音程や反復語法も否定されていないことがわかる。ホルンソロのためのPoyopoyoのように、演奏家とのコラボレーションで実現した音色もみられる。

受賞歴[編集]

注意[編集]

主要作品[編集]

オペラ[編集]

  • SOLARIS (2013-14) Opera

管弦楽作品[編集]

  • Rare Gravity (2013) for orchestra
  • Mina (2011/2012) for five soloists and orchestra
  • Tocar y Luchar (2010) for orchestra
  • Atom (2009) for orchestra
  • Ampere (2008) for piano and orchestra
  • Vast Ocean (2005) for orchestra and live electronics
  • Stream State (2008) for orchestra

アンサンブル作品[編集]

  • Grasping (2011) for string orchestra
  • ice (2009/2010) for chamber ensemble
  • Double Bass Concerto (2009/2010) for double bass and chamber orchestra
  • Phantom Splinter (2009) for oboe, clarinet, bassoon and live-electronic
  • Frozen Heat (2008) for 13 musicians

室内楽作品[編集]

  • Minina (2013) for five instruments
  • wind skein (2013) for oboe, clarinet, alto saxophone, bass clarinet and bassoon
  • being as one (2013) for soprano, bass clarinet and violoncello. Text: Harry Ross
  • Phantom Splinter Lite (2009) for oboe, clarinet, bassoon and electronic feed
  • String quartett no. 2 flare (2009/2010)

ディスコグラフィー[編集]

  • Avex Japan/Minabel; Dai Fujikura: Mirrors
  • NMC; Dai Fujikura: Secret Forest
  • Kairos; Dai Fujikura: Ice
  • Stradivarius; Dai Fujikura: Pascal Gallois Conducts Prague Modern
  • SONY/Minabel; Dai Fujikura: My Letter to the World
  • SONY/Minabel; Dai Fujikura&Shin Sasakubo: MANAYACHANA
  • Minabel; Dai Fujikura: Mina
  • Minabel; Dai Fujikura: Flare
  • Minabel; Dai Fujikura: Ampere

参考文献[編集]

脚注[編集]

  1. ^ jounetsu
  2. ^ www.rcm.ac.uk
  3. ^ interview
  4. ^ 2016年現在も史上最年少優勝
  5. ^ mitpressjournals
  6. ^ のちに彼はこの賞の審査員へ就任
  7. ^ 別名はクラウディオ・アバド国際作曲賞
  8. ^ 最後の受賞者
  9. ^ 尾高賞
  10. ^ state.gift

外部リンク[編集]