細菌叢

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細菌叢(さいきんそう)や微生物叢(びせいぶつそう)は、微生物の集団のことである。英語でマイクロバイオータ(microbiota)は、微生物の集団のことであり、マイクロバイオーム(英:microbiome:)では、生物と細菌叢のかかわりや、遺伝子についても含む概念である[1]。マイクロバイオームは、ある場所に存在する微生物全体を意味し、語尾のomeは、ゲノムのように生命科学で総体を表すために使われてきている用法である[2]。microbioの後ろのmeかtaの違いは、そうした意味合いの違いであり、どちらがついていても細菌叢か微生物叢のどちらにも訳されうる。

21世紀となり、ゲノムプロジェクトやコンピュータの性能向上によって、ヒトマイクロバイオームの研究が進展するようになり注目を浴びている[3]

ヒトマイクロバイオーム[編集]

2010年に欧州の研究者によって、ヒトの消化器に1000種以上、330万個の微生物の遺伝子の数があることが判明し、これはヒトゲノムの遺伝子2万5千の約150倍として注目を受けた[3]。人類のDNAは99.9%が同じだが、ヒトマイクロバイオームでは構成が同じ人はいない[3]

腸内細菌叢には、ヒトの細胞数に近い約40兆個の細菌が存在し、皮膚、口腔、鼻腔、膣などにも微生物が存在している[1]

出典[編集]

  1. ^ a b 坂田恒昭、松本弥生「日本マイクロバイオームコンソーシアム(JMBC)の設立」、『ファルマシア』第53巻第11号、2017年、 1095-1097頁、 doi:10.14894/faruawpsj.53.11_1095NAID 130006191772
  2. ^ 服部正平「今月の科学英語」、『日経サイエンス』第42巻第10号、2012年10月、 148頁。
  3. ^ a b c J・アッカーマン「究極のソーシャルネット」、『日経サイエンス』第42巻第10号、2012年10月、 40-48頁、 NAID 40019418088