第12族元素

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12
周期
4

30
Zn

5

48
Cd

6

80
Hg

7

112
Cn

第12族元素(だいじゅうにぞくげんそ)は亜鉛カドミウム水銀コペルニシウムの総称。亜鉛族元素(あえんぞくげんそ)とも呼ばれる。

最外殻にns2電子配置を持つ。内部のd殻は満たされているため、一般に亜鉛族元素はDブロック元素であるが遷移金属の性質は示さず典型元素の金属としての性質を示す。

かつて短周期表では遷移元素に分類されていたが、第12族元素は閉殻していないd軌道を持たないため、現在のIUPACの定義[1]に従えば遷移元素とは分類されない。

性質[編集]

第12族元素では価電子および内殻は(f14)d10s2構造をとり、内殻および副殻が閉殻の電子配置を採っている。

亜鉛
30Zn
カドミウム
48Cd
水銀
80Hg
電子配置 [Ar]3d104s2 [Kr]4d105s2 [Xe]4f145d106s2
第1イオン化エネルギー
(kJ mol-1
906.4 867.7 1007.0
第2イオン化エネルギー
(kJ mol-1
1733.3 1631.4 1809.7
電子親和力
(電子ボルト)
<0 <0 <0
電気陰性度
(Allred-Rochow)
1.66 1.46  
イオン半径
(pm; M2+
74(4配位)
88 (6配位)
92(4配位)
109(6配位)
83(2配位)
110 (4配位)
116 (6配位)
金属結合半径
(pm)
133 149 150
融点
(K)
692.68 594.22 234.32
沸点
(K)
1180 1040 629.88
酸化還元電位 E0 (V) -0.7626(M+2/M) -0.4025
(M+2/M)
0.7960
(M+2/M)

電子配置アルカリ土類金属と類似しているが、性質は安定なイオンが2価までであること以外特に共通点はない。亜鉛族の原子価軌道の内側は(n-1)d10軌道であり、アルカリ土類金属の場合の希ガス配置とは異なる。満たされたd軌道はその軌道の対称性から外部の影響によってたやすく分極を起こし、これが亜鉛族の独特の化学的特性をもたらすこととなる(配位子場理論を参照)。

亜鉛とカドミウムは性質がよく似ており、特にイオン半径が近いために結晶中では同形置換の形で共存していることも多い。そのため、亜鉛の製錬時にはカドミウムを副産物として得ることが出来る。亜鉛とカドミウムの混合物はその後蒸留などで分離される。

水銀は亜鉛・カドミウムとは異なり、金属としては唯一常温液体であること、亜鉛とカドミウムが卑金属であるのに対し水銀はイオン化傾向水素より小さい金属という定義に従い貴金属に分類されることもあるといった特徴をもつ。

また、亜鉛族3元素すべてに共通な数少ない特徴として、蒸気圧が高く、揮発性が高いことがあげられる。

参考文献[編集]

  1. 化学便覧 基礎編, 日本化学会編, 改訂5版, 丸善
  2. R.B.ヘスロップ, K. ジョーンズ, 無機化学, 東京化学同人
  1. ^ transition element - IUPAC Gold Book

関連項目[編集]