笠雄二郎

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笠 雄二郎(りゅう ゆうじろう、1950年3月 - )は、日本競走馬血統研究家。自分では予想法研究家も名乗っている。

編集者(校閲・校正、レイアウト)も兼業して、2つの職業分野で生きてきた。

経歴[編集]

父系は鹿児島県だが、愛媛県松山市生まれ。愛光学園の愛光中学校・高等学校卒。日本大学芸術学部卒。

大学時代に青山のシナリオ研究所卒=これは血統評論家・山野浩一氏の後輩ということになる。

兄は笠陽一郎、弟に笠康三郎(2016年(平成28年)日本造園学会賞受賞)。


進学校の中学高校では勉強をせずに趣味ばかりに凝っていたので、進学や就職に落ちこぼれる。そのせいで、無数にある趣味を仕事にしたから、仕事が複数ある。


競馬専門紙「ケイシュウNEWS」に入社、3日後から日本で初めて配合論に基づく血統コラムを連載した。1975年に推奨馬の年間連対60%を記録するが、待遇問題で退社する。その後は、日本初の血統専門誌「週刊競馬通信」を主に、各競馬誌に執筆した。1995年からは「デイリースポーツ」関東版の血統予想コラムも20年続けた。


競馬の仕事だけでは生活が安定しないという理由で、好きな活字の世界を収入の基礎とし、刊々堂出版社の校閲などを経て、当時最古の編集・校正プロダクションである東京出版サービスセンターに在籍し、マガジンハウスリクルート社、東洋経済新報社などに通って校正をし、1986年からは競馬の仕事と校正の両方を自在にできるようにと、当時としては珍しい在宅work を始め、TKC 社の裁判判例集のデジタル・データベース化( LEX/DB、のちに TKC ローライブラリーと称する)の校正チームのチーフを33年続けた。


それら2種の仕事の余暇に、1990年の日本株の大暴落を、相場のテクニカル・チャートのカスタマイズ研究で予言して儲けて、テクニカル・チャートのメルマガの発行もしていた。


デジタルデータベースの編集の仕事に携わり、サラブレッドの血統表ソフトがパソコンで出て、株のテクニカル・チャートもパソコンでカスタマイズできる時代になったから、1988年からパソコンになじみ始め、そのせいでか、ホームページは2004年に作成。ツイッターも2010年だから血統評論家としていちばん早かった。ブログも2013年から複数開設した。メールマガジン(メルマガ)も2000年代初頭から書いていたが、2005年に自分で発行を始め、2012年頃に本格的に複数発行する。

そのうちの「笠の血統批評と全馬の「軸馬指数」」は、まぐまぐ大賞2020 の「趣味・娯楽」部門5位に入賞するが、このメルマガで血統を含む競馬の全ファクターを指数化する試みに挑み、注力していると語っている。


研究[編集]

血統論

1984年3月、大戦後の世界では初めてのサラブレッドの配合論となる『日本サラブレッド配合史』を世に出した。

この著書は出版界にも珍しい、出版社を替えて、4つの出版社(らんぐる社、水雲社=豪華装丁版(ASIN B000J6P40Q)、競馬通信社=廉価版(ISBN 978-4-434006289)、血統屋=電子書籍『サラブレッド配合史』と改題)から、第4版まで出し続けているという、異例のロングセラーとなっている。

1984年3月は、ケイバブック社の「週刊競馬ブック」に配合論を連載した五十嵐良治氏の配合論と重なり、そのせいで日本に、配合論に基づく血統ブーム、が花開いた。


そして翌1985年4月から日本初の血統専門誌「週刊競馬通信」に寄稿し、出版元の青木義明氏や水雲社の尽力によるその週刊誌の出版本格化や発展に寄与した。そういうことから、その個性的な雑誌の、血統を理解する読者も執筆陣も増え続け、複数の血統予想者による日本初の血統予想サービス「マルチメディア予想」もメイン予想家として手がけ、のちに広く活躍する評論家たちを凄い勢いで輩出し、日本の血統ブームは不動のものとなっていった。

それが数年後の競馬シミュレーションゲーム「ダービースタリオン(ダビスタ)」などの流行も引き出す遠因となり、競馬週刊誌やスポーツ新聞各紙も、2000年頃からは今までとは打って変わって、競馬として当然のように血統を語り始めた。

それと並行して、日本では、一口馬主クラブが年々活況となっていき、血統を勉強して個人ファンが一口馬主に参加し、ペーパーオーナーゲーム(POG)の大流行などの相乗効果もあり、日本の血統ブームは世界でも例を見ない競馬の総合文化の中のコアとなって、驚異的な繁栄を遂げていくこととなった。


笠の配合論は帰納法と演繹法を駆使して、自分の理論で世界の配合史を一筆書きするという意図に基づいて書かれた。

全きょうだいクロス4分の3同血クロス、などの、ニアリークロスの価値を、1973年から配合論の中心に据えてきた。

4分の1異系配合、父母相似配合など、シンプルで独特な配合形式を、歴史的に洞察して提唱している。

Avena=プリメロ4×5、Nasrullah ≒ Royal Charger 3・5 × 4・4・5 など、=や ≒ の記号や、中点(中黒)を使って、血統表の表現も簡素化した。

それらの影響を受けた血統研究者が多いのも特徴だ。

2006年、笠と熱心な読者8名が集まり「チーム4分の3」を結成し、パーソロン系とサンデーサイレンス系のニアリークロス一覧を精査し、詳細な表にまとめ、それは笠のHP「ケヤキの向こう」の「血統論」に掲載されている。


著書[編集]

※ 自費出版・個人出版電子書籍は省いた。


しかし、個人出版電子書籍には「予想法4部作」がある(DL-MARKETで販売されていたが、そこは2019年に事業廃止となった)。

出版社が商業的に相手にできない、プロ級の読者しか理解できない個性的で、完成に40年もかけたような、ライフワークのひとつでもある2012年10月の『枠目論』などの、難解分野だが、著者の研究人生にとって欠くことのできない重要な著書がある。

著者の理念の核心は「真実は独創的かつシンプル」であるということだが、その理念は貫かれて、2015年2月の『時計理論におけるスローペースの簡単補正法』は、世界中で研究者も多い時計理論の、誰も解決できなかった空白部分(スローペース)における簡潔で画期的な方法論となっている。

2015年4月の『G1データ・最強の発想』は、1990年代から大盛況だったデータ解析分野で、古馬G1レースの解析にデビュー戦の分析も採用するなど、いくつかの誰も発想することのない方法を、20年前から秘かにレース予想に使用していたが、世の研究者たちが進歩を続けるので、先を越されないようにという理由で遂に公開に踏み切っている。

このように血統から始まり、競馬のファクター全てに関心を向け、どのファクターにも独自の理論を構築していくのが特徴だ。



本人は、『サラブレッド配合史』、『枠目論』、更新写真など通算で6000万byte を2012年に超えた下記公式サイトであるホームページ「ケヤキの向こう」、メルマガ「笠の血統批評と全馬の「軸馬指数」」が、4大著作だと記している。


外部リンク[編集]