福井四郎兵衛

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十一世 福井四郎兵衛(じゅういっせい ふくい しろべえ、本名:林 啓治郎、1930年5月2日 - )は、幸清流小鼓職分能楽師。社団法人能楽協会名古屋支部会員、日本能楽会重要無形文化財総合指定)会員。

名古屋の中日病院にて闘病中。

経歴[編集]

1930年(昭和5年)5月2日、愛知県名古屋市の大須の商家に6人兄弟の末っ子として生まれる。1943年(昭和18年)、南久屋国民学校(現・名古屋市立栄小学校)卒業。元首相の海部俊樹は同級生。

1948年(昭和23年)、旧制愛知一中(現 愛知県立旭丘高等学校)卒業。担任教師が能楽に造詣が深く、中学3年で能の「隅田川」を見て以来 とりこに。すぐに謡曲愛好会を立ち上げる。

1950年(昭和25年)7月、九世福井五郎に師事(福井家は幸清流家元の分家格・後見職の家。尾張徳川家お抱えの小鼓方能楽師として笛方・藤田家とともに明治維新後も名古屋を本拠に活動)。

学生の頃より茶道をたしなむ。松尾流不染斎宗吾師に師事。茶名は「宗聖」。

1951年(昭和26年)、名古屋経済専門学校(現 名古屋大学経済学部)卒業。ここでも進学後、謡曲クラブを創立。

1951年(昭和26年)、名古屋市指定文化財 若宮八幡社 (名古屋市中区) [要曖昧さ回避]福禄壽車 囃子奉仕。

1952年(昭和27年)、名古屋市指定文化財 若宮八幡社 福禄壽車 保存会を指導(〜現在)。

1953年(昭和28年)、十四世幸円次郎に師事。

1954年(昭和29年)9月、幸清流職分となり社団法人能楽協会入会 病中の師五郎に代わり社中を指導、幸友会を主宰。

1955年(昭和30年)5月、五郎の他界に伴い五郎の次男・良久を十世とし十一世福井啓次郎と名乗り 福井家の芸事を継承する。当地の第一人者として、名古屋観世会・名古屋宝生会・中日能など名古屋の主な能の小鼓を勤め 東西へも出演する。名古屋・岐阜・四日市・津・新城に稽古場を持ち社中幸友会を指導する。

1961年(昭和36年)、楽焼八事窯 二代・中村道年に師事。作陶に親しむ。三代、四代、五代八事窯社中道好会名誉会長。

1966年(昭和41年)5月、栄中日文化センター開講以来講師を勤む。

1974年(昭和49年)、名古屋中ロータリークラブに入会。1975年(昭和50年)6月、CBCクラブに入会。1976年(昭和51年)度、CBC番組審議委員。1980年(昭和55年)、名古屋市立栄小学校PTA会長に就任。

1987年(昭和62年)3月、国立劇場能楽三役養成講師(非常勤)。

1989年(平成元年)11月、幸友会別会鑑賞能・濤華能発足 諒闇の能・墨染櫻(金剛巌)。

1993年(平成5年)、デザイン博に際し、橋弁慶車からくり人形再興に参画、山車囃子・作曲演奏。

1994年(平成6年)、信長幸若舞敦盛(人間五十年)万松寺本堂落慶記念に作曲作調・奉納上演のち舞型附 毎年3月3日の信秀忌法要に有志一同で奉納。

2000年(平成12年)、名古屋能楽堂三周年記念特別展・福井家伝来名品展(3月25日〜5月7日)。2000年(平成12年)12月、中国(南京)昆劇劇場、愛知県・江蘇省姉妹提携10周年文化交流。

2001年(平成13年)4月、社団法人能楽協会理事 能楽協会名古屋支部支部長(〜2005年(平成17年)6月)。

2002年(平成14年)4月、名古屋市指定文化財 下花車 神明社 二福神車 山車囃子指導参与。2003年(平成15年)10月、栄オアシス21 能・狂言 万博協賛プレイベント開催。

2005年(平成17年)9月、愛知万博中日五流能に出演。

2006年(平成18年)5月、十一世 福井四郎兵衛を襲名。

2006年(平成18年)9月、名古屋能楽堂 特別企画展(〜10月1日)

主な芸歴[編集]

曲名

  • 初能 1952年(昭和27年)11月5日
  • 翁 1952年(昭和27年)11月3日(シテ 柴田初太郎)
  • 乱 1954年(昭和29年)11月3日(シテ 辰巳孝)
  • 望月 1959年(昭和34年)9月27日(シテ 佐藤太俊)
  • 石橋 1955年(昭和30年)6月11日(シテ 金剛巌
  • 道成寺 1956年(昭和31年)11月18日(シテ 観世銕之丞
  • 卒都婆小町 1964年(昭和39年)4月29日(シテ 梅若六郎
  • 鷺 1967年(昭和42年)4月30日(シテ 宝生九郎
  • 諒闇の能・墨染櫻 1989年(平成元年)11月(シテ 金剛巌) 幸友会別会鑑賞能・濤華能発足 
  • 関寺小町 1999年(平成11年)12月18日(シテ 梅若恭行
  • 草紙洗 蘭拍子 2001年(平成13年)11月3日(シテ 宝生英照
  • 花筐 2006年(平成18年)(シテ 野村四郎

海外公演参加[編集]

主なもの

スウェーデンでは、1985年(昭和60年)6月5日、ドラマテン王立劇場にて北欧御訪問中の皇太子同妃両殿下(今上両陛下)、グスタフ国王シルヴィア王妃両陛下に、能「葵上」を披露した。

受賞歴[編集]

  • 1989年(平成元年) 愛知県芸術文化選奨文化賞個人賞
  • 2005年(平成17年)4月29日 春の叙勲にて旭日双光章(旧 勲五等)受賞
  • 2006年(平成18年)1月12日 名古屋市芸術特賞
  • 2008年(平成20年)11月19日 県表彰 教育文化功労

参考資料[編集]

脚注[編集]