浮原島

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浮原島
Ukibaru Island 20050124-gsi.jpg
浮原島(右上)と南浮原島(左下)。2005年1月24日撮影。
出典:『国土交通省「国土画像情報(カラー空中写真)」(配布元:国土地理院地図・空中写真閲覧サービス)』
所在地 日本の旗 日本沖縄県うるま市
所在海域 太平洋
所属諸島 沖縄諸島
座標 北緯26度18分04秒 東経127度59分31秒 / 北緯26.30111度 東経127.99194度 / 26.30111; 127.99194 (浮原島)座標: 北緯26度18分04秒 東経127度59分31秒 / 北緯26.30111度 東経127.99194度 / 26.30111; 127.99194 (浮原島)
面積 0.30 km²
海岸線長 2.22 km
最高標高 12 m
浮原島の位置(沖縄本島内)
浮原島
浮原島
浮原島 (沖縄本島)
浮原島の位置(沖縄県内)
浮原島
浮原島
浮原島 (沖縄県)
浮原島の位置(日本内)
浮原島
浮原島
浮原島 (日本)
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浮原島(うきばるじま[1]、うきばるしま[2])は、沖縄諸島の一部をなす与勝諸島の無人島で、沖縄県うるま市に属する。

地理[編集]

面積0.30平方キロメートル[3]、周囲2.22キロメートル、最高標高12メートルの無人島である[1]沖縄本島中部の東部海岸に突出する勝連半島の東約7キロメートル[4]浜比嘉島の南東約3キロメートルにあり[5]、浮原島の南西約1.2キロメートルに南浮原島が位置する[5]

沖縄諸島のうち、太平洋上の与勝諸島に属する[6]沖縄県うるま市に属し[3]大字は浜比嘉島東部で構成される「比嘉」に含まれる[7]2005年平成17年)4月1日のうるま市合併以前は[8]勝連町に属していた[9]

琉球石灰岩で覆われた低平な島で[4]、周囲はサンゴ礁に取り巻かれ、特に島南西の海岸部はよく発達している[5]。サンゴ礁上に生育する植物群落チガヤなどの植物が見受けられ[5]ハブも生息している[9]

歴史[編集]

浮原島は方言で「ウチバル」というが、その周辺の各地区で浮原島の呼称が異なる[4]。浜比嘉島の島民がを行うために小屋を設置した際、山がちな浜比嘉島と比較して、平坦なこの島を「浮き島」と名付けたのが由来とされる[9]

島内で貝塚時代後期の遺跡が発見され、土器が出土している[9]。島の中央部にある井戸は、「一本松の川神(カーシン)」と呼ばれ、竜宮の神を崇める井泉として知られる[4]。戦前は浜比嘉島の島民らにより耕作が行われ、数世帯の農家が暮らしていた[1]

周辺海域では、浜比嘉の島民以外にも糸満漁民イカ釣り漁を行っていたが[10]1913年大正2年)に、両者との間で漁業権を巡る争いが起こった[11]。当時の浮原島の海域には600人以上の糸満漁民が漁に従事していたが、彼らが浮原島で宿泊用の小屋を利用する際、浮原島の権利者である浜比嘉の住民に施設使用料を支払っていた[10]。しかし、彼らはその使用料を払う義務は無いと主張[10]、これに対して浜比嘉住民も糸満漁民により浮原島の植物や農作物が荒らされた経緯もあり、両者間で凶器を持って乱闘する事件にまで発展した[11]島尻郡長や沖縄県の役人が仲裁に入ったが収拾がつかず、その後の裁判で浜比嘉住民が勝訴し、解決したとされる[10]

戦後はアメリカ軍の演習場になり[9]日本復帰後には米軍と自衛隊との共同訓練地となった[12]。以前はアメリカ海兵隊が管理・使用していたが、1978年昭和53年)6月から陸上自衛隊に移譲された[13][14]1976年(昭和51年)に当時の勝連町が浮原島を観光地として企業誘致を行ったが、計画は頓挫している[12]

出典[編集]

  1. ^ a b c 中山満「浮原島」、『沖縄大百科事典 上巻』(1983年)、p.281
  2. ^ 「浮原島」、『標準地名集』(1981年)、p.190
  3. ^ a b 「2.島しょ」、『令和3年3月 離島関係資料』(2021年)、p.7
  4. ^ a b c d 「浮原島」、『角川日本地名大辞典』(1991年)、p.185
  5. ^ a b c d 「浮原島」、『日本歴史地名大系』(2002年)、p.407上段
  6. ^ 「浮原島」、『島嶼大事典』(1995年)、p.57
  7. ^ 「比嘉(勝連町〔現行行政地名〕)」、『角川日本地名大辞典』(1991年)、p.977
  8. ^ 「合併、市・町制施行、名称変更一覧(昭和40年3月29日 - 平成27年10月1日)」、『全国市町村要覧 平成27年版』(2015年)、p.455
  9. ^ a b c d e 「浮原島」、『SHIMADAS 第2版』(2004年)、p.1197
  10. ^ a b c d 上田不二夫「浮原事件」、『沖縄大百科事典 上巻』(1983年)、p.281
  11. ^ a b 「与那城事件(与那城村〔沿革〕)」、『角川日本地名大辞典』(1991年)、p.1004
  12. ^ a b 「浮原島訓練場」、『日本歴史地名大系』(2002年)、p.407中段
  13. ^ 国吉永啓「浮原島訓練場」、『沖縄大百科事典 上巻』(1983年)、p.281
  14. ^ 「浮原島訓練場」、『角川日本地名大辞典』(1991年)、p.185

参考文献[編集]

  • 沖縄県企画部地域・離島課編 『令和3年3月 離島関係資料』 沖縄県企画部地域・離島課、2021年。
  • 沖縄大百科事典刊行事務局編 『沖縄大百科事典沖縄タイムス社、1983年。全国書誌番号:84009086
  • 角川日本地名大辞典編纂委員会編 『角川日本地名大辞典 47.沖縄県』 角川書店、1991年。ISBN 4-04-001470-7
  • 建設省国土地理院地図管理部 『標準地名集(自然地名) 増補改訂版』 建設省国土地理院地図管理部、1981年。
  • 財団法人日本離島センター編 『日本の島ガイド SHIMADAS(シマダス) 第2版』 財団法人日本離島センター、2004年。ISBN 4-931230-22-9
  • 市町村要覧編集委員会編 『全国市町村要覧 平成27年版』 第一法規株式会社、2015年。ISBN 978-4-474-05229-1
  • 日外アソシエーツ株式会社編 『島嶼大事典』 日外アソシエーツ株式会社、1991年。ISBN 4-8169-1113-8
  • 平凡社地方資料センター編 『日本歴史地名大系第四八巻 沖縄県の地名』 平凡社、2002年。ISBN 4-582-49048-4

関連項目[編集]

外部リンク[編集]