毛利秀雄

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毛利 秀雄(もうり ひでお、1930年6月6日 - )は、日本生物学者東京大学名誉教授。千葉県出身[1]

経歴[編集]

  • 陸軍騎兵少尉毛利敬四郎の長男として東京の澤崎病院で誕生。父方の祖父毛利五郎は、毛利元徳の五男で男爵[2]。父方の祖母正子は松平春嶽の娘で、徳川義親の姉[2]。母方の祖母有子は資生堂創業者福原有信の娘で、有子の姉・野依信は野依良治の祖母にあたる[3]。また、秀雄の次男は多田富雄の姪と結婚した[4]
  • 千葉県立千葉中学校から大阪陸軍幼年学校(48期)に進むが、敗戦により千葉中学校に復学。当時の同級生に太田龍がいた。四年修了で成蹊高等学校 (旧制)理科乙類に進み、1953年に東京大学理学部動物学科を卒業、専攻は生殖生物学、動物生理化学。卒業後は東京大学大学院に進み、石田寿老のもとで研究を続ける傍ら、東京都立北園高等学校に時間講師として勤務。
  • 1959年 東大教養学部講師、のち助教授、教授。
  • 1968年-1990年 東京大学理学部、同三崎臨海実験所で精子の研究を続け、精子の鞭毛の構造体(細胞骨格)の構成タンパク質を明らかにした。
  • 1968年 微小管の構成タンパク質のアミノ酸組成を決定し、チューブリンと命名。
  • 1983年 東大教養学部評議員、1985年東大教養学部長(事務取扱)、1987年-1989年教養学部長、1991年定年退官、名誉教授、1991年放送大学副学長。1995年4月、基礎生物学研究所長に就任。2006年12月瑞宝重光章を受勲。基礎生物学研究所名誉教授。

主要な業績[編集]

チューブリンの同定[5]

著書[編集]

  • 『精子の生物学』東京大学出版会、1991
  • 『精子の話』岩波新書、2004
  • 『生物学の夢を追い求めて』ミネルヴァ書房、2010
  • 『東京大学三崎臨海実験所雑記』生物研究社 2011
  • 『天皇家と生物学』朝日選書、2015 

共編著[編集]

  • 『基礎生物学』平本幸男共編著 放送大学 1986
  • 『自然と科学 生命編』平本幸男共編著 放送大学 1993
  • 『生物学概論』平本幸男共編著 放送大学 1994
  • 『現代生物学』平本幸男共著 放送大学 1995
  • 『日本の動物学の歴史』八杉貞雄共編 培風館 2007

翻訳[編集]

  • アフセリウス『細胞学入門』みすず書房 1966
  • ブラッシェ『分子発生学』安増郁夫共訳 講談社 1976
  • H.Stebbings,J.S.Hyams『細胞運動』馬淵一誠共訳 共立出版 1981

脚注[編集]

  1. ^ 生まれたのは東京の病院だが、当時父母は千葉県津田沼町の久々田に住んでいた。「ふるさとはどこかと訊かれたら私はちゅうちょなく、少年時代・青年時代の多くを過ごし、戦後もずっと父母が住んでいた千葉と答える」と当人は語っている(『生物学の夢を追い求めて』p.7)。
  2. ^ a b 『生物学の夢を追い求めて』p.13
  3. ^ 『生物学の夢を追い求めて』p.3
  4. ^ 『生物学の夢を追い求めて』p.231
  5. ^ Mohri H (1968). “Amino-acid composition of Tubulin constituting microtubules of sperm flagella.”. Nature 217: 1053-4. PMID 4296139.