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正則性公理

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

正則性公理(せいそくせいこうり、: axiom of regularity)または基礎の公理(きそのこうり、: axiom of foundation)とは、ツェルメロ=フレンケル集合論(ZF公理系)などの集合論の公理系を構成する公理の一つであり、非空集合の元のもち方を制約する。ZF公理系を構成する他の公理のもとで同値となる様々な命題がある。1925年ジョン・フォン・ノイマンによって導入された。

定義

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任意の集合は、元をもたないか、自身と互いに素をもつ。

[1]

これは(対の公理とともに)、たとえば、どの集合もそれ自体の元ではなく、どの集合も順序数ランクを有することを意味する。

下記のどの命題も、ZF公理系の他の公理のもとで同値であり、どれを正則性公理として採用しても差し支えない[2]

  • 任意の集合 について、 上の整礎関係である。
集合論宇宙を指し、整礎的集合全体のクラスフォン・ノイマン宇宙)を指す。

ZF公理系内に限って説明を進める。 を下記のように定義する。 は冪集合を返す関数である。

  • 任意の順序数 について、
  • 任意の極限順序数 について、

クラス はこれらを全て集めたものとして定義される。

ZF公理系の他の公理から得られる種々の集合演算対集合和集合冪集合)の結果としての集合は常に 内に含まれる。すなわち は、全ての集合を に通常の集合演算を施して得られるものに限ると定める。したがって、例えば を満たす や、 を満たす は、正則性の公理の下で集合にならない。

性質

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定理  任意 に対して、

  1. 推移的である。

WF の定義より、xWF のとき、xR(α) を満たす最小の順序数 α後続順序数になる。実際、α極限順序数として xR(α) 及び β < α, xR(β) が成り立っているとすると、

となって矛盾する。

そこで、集合 x のランクを次のように定義する。

xWF のとき、xR(β + 1) を満たす最小の β を集合 x のランクといい、rank(x) で表す。

よって、rank(x) = β ならば

が成り立ち、xR(β) かつ xR(β) となる。また、このランクの概念を用いて R(α) は次のように特徴付けられる。

及び、

ランクを計算するときに次の補題を使う。

のとき、

かつ

とすると

ならば だから

脚注

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  1. Shoenfield 2001, p. 239.
  2. Kunen 1980, p. 101, Ⅲ, §4.1

参考文献

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  • Halmos, Paul R. (2015-04-22), Naive Set Theory (paperback ed.), Benediction Classics, ISBN 978-1-78139-466-3 
  • ポール・ハルモス『素朴集合論富川滋 訳、ミネルヴァ書房、1975年。ISBN 4-623-00986-6 
  • Kunen, Kenneth (1980). Set Theory: An Introduction to Independence Proofs. Elsevier. ISBN 9780444868398 

関連項目

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外部リンク

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