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東雲型駆逐艦

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東雲型駆逐艦
艦級概観
艦種 駆逐艦
艦名
前級 雷型駆逐艦
次級 暁型駆逐艦
性能諸元
排水量 常備:322トン
全長 63.6m
全幅 6.0m
吃水
機関 2軸推進、5,475shp
最大速力 30ノット
航続距離
乗員
兵装 8.0cm単装砲1基
57mm単装砲5基
45cm水上発射管2門

東雲型駆逐艦(しののめかたくちくかん)は、大日本帝国海軍駆逐艦の艦級。

概要

明治29年度の第一期拡張計画で建造された日本初の駆逐艦。同型艦6隻はイギリスソーニクロフト社に発注された。全艦が日露戦争に参戦、日本海海戦にも参加している。

同型艦

東雲(しののめ)

1899年(明治32年)2月1日イギリス・ソーニクロフト社で竣工。同年4月1日、横須賀に到着。1913年(大正2年)7月20日淡水から馬公に回航の途中、安平港北西沖で暴風のため座礁。同年7月23日、船体切断し沈没。同年8月6日、除籍。同年11月29日、沈没のまま売却。
東雲型駆逐艦艦型図
艦長
磯部謙 少佐:1900年6月22日 - 1902年9月4日
吉田孟子 大尉:1903年12月11日 - 1905年6月14日
森本義寛 大尉:1905年6月14日 - 12月12日
駆逐艦長
森本義寛 少佐:1905年12月12日 - 1906年1月25日
(兼)森駿蔵 少佐:1906年1月25日 - 4月1日
柴内豪吉 大尉:1906年4月1日 - 1907年9月28日
鮫島香 大尉:1907年9月28日 - 1908年2月1日
伊東真三郎 大尉:1908年2月1日 - 5月16日
野田為良 大尉:1908年5月16日 -

叢雲(むらくも)

1898年(明治31年)12月29日、イギリス・ソーニクロフト社で竣工。翌年4月23日、横須賀に到着。1919年(大正8年)4月1日、雑役船(潜水艇母船兼掃海船)に指定、叢雲丸と改称。1920年(大正9年)7月1日、特務艇(二等掃海艇)に編入され、叢雲に再改称。1922年(大正11年)4月1日、再度雑役船(標的船)に編入。1925年(大正14年)3月12日、廃船認許。同年6月4日、千葉県洲崎灯台沖で実艦標的として撃沈処分。
回航委員長
藤本秀四郎 少佐:1898年3月29日 -
艦長
松岡修蔵 少佐:1900年6月22日 - 1904年9月11日
島内桓太 大尉:1904年9月11日 - 1905年12月12日
駆逐艦長
島内桓太 少佐:1905年12月12日 - 1906年2月8日
(兼)増田幸一 大尉:1906年2月8日 - 5月10日
(兼)築山清智 中佐:1906年5月10日 - 10月4日
(兼)堀江鶴彦 少佐:1906年10月4日 - 1907年5月17日
野田為良 大尉:1907年5月17日 - 1908年5月16日
(兼)田辺栄次郎 大尉:1908年5月16日 - 5月28日
(兼)平田尚信 大尉:1908年5月28日 -

夕霧(ゆうぎり/ゆふぎり)

1899年3月10日、イギリス・ソーニクロフト社で竣工。同年6月22日、横須賀に到着。1919年4月1日、雑役船(潜水艇母船兼掃海船)に指定、有霧丸と改称。1920年(大正9年)7月1日、特務艇(二等掃海艇)に編入され、夕霧に再改称。1922年(大正11年)4月1日、再度雑役船(標的船)に編入。1924年(大正13年)3月14日、廃船認許。
第七号水雷駆逐艇回航委員長
藤本秀四郎 少佐:1898年3月8日 - 1898年3月29日
回航委員長
石田一郎 少佐:1898年5月19日 - 1898年10月28日
矢島純吉 少佐:1898年10月28日 - 1899年7月6日
艦長
富士本梅次郎 大尉:1900年6月22日 - 9月25日
千坂智次郎 少佐:1900年9月25日 - 1903年2月18日
西禎蔵 少佐:1903年2月18日 - 9月26日
鍵和田専太郎 少佐:1903年9月26日 -
駆逐艦長
田代巳代次 少佐:1905年12月12日 - 1906年3月20日
堀江鶴彦 大尉:1906年3月20日 - 1907年5月17日
斎藤温海 大尉:1907年5月17日 -
及川古志郎 大尉:1912年12月1日 - 1913年12月1日

不知火(しらぬい/しらぬひ)

1899年5月13日、イギリス・ソーニクロフト社で竣工。同年11月10日、横須賀に到着。1922年(大正11年)4月1日、特務艇(二等掃海艇)に編入。1923年(大正12年)6月30日、二等掃海特務艇に類別変更。同年8月1日、雑役船(運貨船)に編入され、公称第2625号に改称。1925年2月25日、廃船認許。
回航委員長
矢島純吉 少佐:1898年6月28日 - 10月19日
笠間直 少佐:1898年10月19日 -
艦長
村松亥四松 大尉:1900年6月22日 - 7月28日
隅元通純 大尉:1900年7月28日 - 9月25日
小林恵吉郎 少佐:1900年9月25日 - 1903年6月22日
小黒秀夫 少佐:1903年6月22日 - 9月26日
西尾雄治郎 少佐:1903年9月26日 - 1904年3月10日
桑島省三 大尉:1904年9月11日 - 1905年12月12日
駆逐艦長
桑島省三 少佐:1905年12月12日 - 1906年1月25日
(兼)田代巳代次 少佐:1906年1月25日 - 3月20日
(兼)堀江鶴彦 大尉:1906年3月20日 - 1906年4月23日
猪山綱太郎 少佐:1906年4月23日 - 1907年4月27日
横地錠二 大尉:1907年4月27日 - 9月28日
(兼)斎藤温海 大尉:1907年9月28日 - 10月10日
(兼)野田為良 大尉:1907年10月10日 - 1908年1月15日
阿部真一郎 大尉:1908年1月15日 - 1月16日
(兼)野田為良 大尉:1908年1月16日 - 2月1日
副島村八 大尉:1908年2月1日 -
和田健吉 大尉:1909年5月25日 - 1910年1月15日
中山鞆信 大尉:1912年2月1日 - 11月24日
(兼)須賀彦次郎 大尉:1921年11月10日 - 1922年2月1日

陽炎(かげろう/かげろふ)

発注時の艦名は第9号水雷艇駆逐艇[1]。1899年10月31日、イギリス・ソーニクロフト社で竣工。翌年3月14日、佐世保に到着。1922年4月1日、雑役船(曳船兼交通船)に編入。1924年(大正13年)10月8日、廃船認許。
回航委員長
岩村団次郎 少佐:1899年2月14日 -
艦長
桜井吉丸 大尉:1900年6月22日 - 9月25日
堀内権三郎 少佐:1900年9月25日 - 1901年9月10日
武部岸郎 少佐:1901年9月10日 - 1903年4月30日
井手篤行 大尉:1903年4月30日 -
吉川安平 大尉:1905年3月27日 - 12月12日
駆逐艦長
増田幸一 大尉:1905年12月12日 - 1906年8月30日
(兼)猪山綱太郎 少佐:1906年8月30日 - 1907年4月27日
(兼)横地錠二 大尉:1907年4月27日 - 8月26日
田辺栄次郎 大尉:1907年8月26日 - 1908年5月28日
平田尚信 大尉:1908年5月28日 - 11月20日
松本謙之助 大尉:1908年11月20日 -
中山鞆信 大尉:1911年10月9日 - 1912年2月1日
鈴木清 大尉:1919年10月18日 - 1919年12月1日
和田省三 少佐:1919年12月2日 - 1920年6月1日
荒糺 少佐:1920年6月1日 - 12月1日

薄雲(うすぐも)

発注時の艦名は第10号水雷艇駆逐艇[1]1900年(明治33年)2月1日、イギリス・ソーニクロフト社で竣工。同年5月14日、鹿児島に到着。1922年4月1日、特務艇(二等掃海艇)に編入。1923年(大正12年)6月30日、二等掃海特務艇に類別変更。同年8月1日、雑役船(運貨船)に編入、同時に公称第2525号に改称。1925年2月25日、廃船。同年4月29日、伊豆大島沖で実艦標的として撃沈処分。
回航委員長
松岡修蔵 少佐:1899年2月14日 -
艦長
永田泰次郎 大尉:1900年6月22日 - 9月25日
森義臣 少佐:1900年9月25日 - 1901年4月10日
金子満喜 少佐:1901年4月17日 - 1903年5月25日
大山鷹之介 少佐:1903年5月25日 - 1904年9月11日
駆逐艦長
森駿蔵 少佐:1905年12月12日 - 1906年5月10日
(兼)笠間直 中佐:1906年5月10日 - 10月3日
(兼)柴内豪吉 大尉:1906年10月3日 - 1907年1月12日
山口毅一 大尉:1907年1月12日 - 1908年4月20日
(兼)伊東真三郎 大尉:1908年4月20日 - 5月16日
(兼)野田為良 大尉:1908年5月16日 -
田尻敏郎 大尉:1915年12月13日 - 1916年12月1日
三木太市 大尉:1916年12月1日 - 1917年12月1日

脚注

  1. ^ a b 『官報』第4550号、明治31年8月29日。

参考書籍

  • 福井静夫「日本海軍全艦艇史」
  • 艦船模型スペシャル No.17 日本海軍 駆逐艦の系譜 1
  • 海軍歴史保存会『日本海軍史』第7巻、第9巻、第10巻、第一法規出版、1995年。
  • 官報

関連項目