浦風型駆逐艦

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浦風型駆逐艦
Japanese destroyer Urakaze.jpg
艦級概観
艦種 一等駆逐艦
艦名
前級 海風型駆逐艦
次級 磯風型駆逐艦
要目
排水量 基準:810トン
常備:907トン
全長 水線長:86.67m
全幅 8.41m
吃水 2.44m
機関 ヤーロー式缶3基
ブラウン・カーチス式直結タービン2基
2軸、22,000馬力
速力 30.0ノット
航続距離 15ノットで1,800海里
燃料 重油170トン
乗員 115名
兵装 12cm単装砲1基
8cm単装砲4基
53cm連装魚雷発射管2基4門

浦風型駆逐艦(うらかぜかたくちくかん)は、大日本帝国海軍駆逐艦の艦級。同型艦2隻。

概要[編集]

明治44年度計画で建造された駆逐艦。白雲型以来の外国に発注された艦であり、イギリスヤーロー社で建造された。ディーゼルエンジンを搭載予定であったが、第一次世界大戦の勃発でドイツ、フルカン社の減速ギアが入手不能となりタービンのみが搭載された。江風は建造途中でイタリアに売却された。同じくドイツ製で、浦風に装備される予定だったバーマイスター式直立4サイクル単動ディーゼル2基[1]はドイツから中立国を通じて日本に送られてきており、給油艦剣埼に搭載された[1]

同型艦[編集]

浦風(うらかぜ)
1915年(大正4年)9月14日英ヤーロー社で竣工。主に中国方面で活動する。1936年(昭和11年)7月1日除籍、船体は横須賀海兵団の練習船として使われる。1945年(昭和20年)7月の空襲により浸水着底。戦後解体。
江風(かわかぜ)
英ヤーロー社で建造。1916年(大正5年)8月7日[2]イタリアへ譲渡、「アウダーチェ」(Audace) と命名される。1943年にドイツ軍の手に渡り「TA20」と命名された。1944年11月1日戦没。

駆逐隊の変遷[編集]

浦風型は江風を売却したために浦風単艦となったため、独自の駆逐隊を編成するに至らなかった。大正4年12月1日、同じ横須賀鎮守府籍の海風型駆逐艦からなる第一艦隊第一水雷戦隊第十六駆逐隊に編入された。同月13日に十六駆は第二艦隊第二水雷戦隊に転籍するが、大正6年4月1日に浦風は十六駆から離脱したため、同時に二水戦を去っている。以降は横須賀鎮守府横須賀防備隊に所属。大正15年12月1日には第一遣外艦隊に編入され[3]揚子江方面の警備に従事した[4]。昭和7年2月2日、第一遣外艦隊は第三艦隊指揮下となる。昭和8年5月20日、第三艦隊第十一戦隊に編入[5]。昭和11年6月18日、浦風は横須賀鎮守府予備艦となり、以降除籍までこのまま過ごした。

十六駆の変遷は第十六駆逐隊を参照。

脚注[編集]

  1. ^ a b #帝国海軍機関史下巻p.511-512(四二九〜四三〇頁)
  2. ^ #日本海軍全艦艇史資料篇 艦歴表-12。
  3. ^ #海軍制度沿革4-1(1971)p.42-43
  4. ^ 中川努「主要艦艇艦歴表」#日本海軍全艦艇史資料篇p.12
  5. ^ #海軍制度沿革4-1(1971)p.52-53

参考文献[編集]

  • 『海軍制度沿革 巻四の1』明治百年史叢書 第175巻、海軍省/編、原書房、1971年11月(原著1939年)。
  • 海軍歴史保存会『日本海軍史 第7巻』(第一法規出版、1995年)
  • 艦船模型スペシャル No.17 日本海軍 駆逐艦の系譜 1
  • 片桐大自『聯合艦隊軍艦銘銘伝』光人社、1993年 ISBN 4-7698-0386-9
  • 『帝国海軍機関史』明治百年史叢書 第245巻、日本舶用機関史編集委員会/編、原書房、1975年11月
  • 福井静夫『福井静夫著作集第5巻 日本駆逐艦物語』(光人社、1993年)ISBN 4-7698-0611-6
  • 福井静夫 『写真 日本海軍全艦艇史』 ベストセラーズ、1994年ISBN 4-584-17054-1
  • 堀元美『駆逐艦 その技術的回顧』(原書房、1969年)ISBN 4-562-01873-9

関連項目[編集]