日本鋳鍛鋼

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
日本鋳鍛鋼株式会社
Japan Casting & Forging Corp.
種類 株式会社
市場情報 非上場
略称 JCFC、日鋳鍛、マルジェイ、JCF
本社所在地 日本の旗 日本
804-0002
福岡県北九州市戸畑区大字中原先ノ浜46番地59(自主廃業時)
福岡県北九州市戸畑区中原新町2番1号
設立 1970年(昭和45年)4月1日
業種 2255
事業内容 大型鋳鍛鋼品(各種発電プラント、各種産業機械、大型船舶部品など)の製造・販売
代表者 代表取締役社長 永迫弘行
資本金 60億円
発行済株式総数 8万株
売上高 180億61百万円
(2019年3月期)
営業利益 -26億55百万円
(2019年3月期)
経常利益 -27億17百万円
(2019年3月期)
純利益 -159億83百万円
(2019年3月期)
純資産 -85億74百万円
(2019年3月時点)
総資産 195億69百万円
(2019年3月時点)
従業員数 約600名(2019年5月時点)
支店舗数 3 (東京・関西・長崎)
決算期 3月31日
主要株主 日本製鉄 42.0%
三菱重工業 24.9%
三菱製鋼 13.5%
外部リンク http://www.jcf.co.jp/ (リンク切れ)
http://www.jcfc.jp/ (リンク切れ)
特記事項:2020年3月31日付で自主廃業、清算中
テンプレートを表示

日本鋳鍛鋼株式会社(にほんちゅうたんこう、Japan Casting & Forging Corp.)はかつて日本に存在した鋳鍛鋼メーカーである。

三菱グループが55%、日本製鉄グループが45%を出資し両グループに属した。略称は日鋳鍛あるいは英語表記の頭文字からJCFCまたはJCF。源流の一つが八幡製鐵であり、同社のマルエスに倣い丸にJの刻印をしていたことから、マルジェイとも呼ばれていた。

概要[編集]

1970年4月1日に三菱製鋼の鋳鍛鋼製造設備、新日本製鐵八幡製鐵所の鋳鋼工場、1500トンプレス工場及び鋳鍛鋼製造技術を移管・統合する形で発足した(前日の1970年3月31日には八幡製鐵富士製鐵が合併して新日本製鐵となっている)[1]

原子力発電用部材や火力発電用タービン軸といった超大型鍛鋼品の製造に注力しており、日本製鋼所M&E室蘭製作所に続き650トン鋼塊を造塊できる設備を持っていた。特に原子力分野においては世界に6社ある原子力発電用圧力容器の部材を製造できるメーカー(他は日本製鋼所傘下の日本製鋼所M&E、仏フラマトム傘下のクルゾ・フォルジュ、露アトムエネルゴプロム傘下のアトムエネルゴマシ英語版)、中上海電気及び東方電気英語版)の一つであった。

しかしながら、原子力分野においては2011年東日本大震災後の需要の減少、火力分野においては2015年から3年間で65億円の設備投資を始めた[2]矢先の2015年12月にパリ協定が採択されるなど脱炭素の流れが加速した。2019年3月期には85億円の債務超過に陥り、「競争力を発揮できず中長期の業績も厳しい」として2019年5月15日の取締役会で2020年3月末をめどに自主廃業することを決議した[3][4]

最終的に2020年3月31日に自主廃業[5]2023年現在は清算業務中である。

沿革[1][編集]

  • 1970年 - 新日本製鐵グループ及び三菱グループの共同出資により日本鋳鍛鋼株式会社設立
  • 1971年 - 操業開始
  • 1979年 - ESHT-J技術開発
  • 1980年 - FM鍛造技術開発
  • 1987年 - 500トン鋼塊製造開始
  • 1993年 - 3,000トンプレス稼働 ISO9002の認証を取得
  • 1996年 - 300トンCNC旋盤(自社開発)稼働
  • 2001年 - ボロン添加車室製造開始
  • 2002年 - ISO9001の認証を取得
  • 2010年 - 13,000トンプレス稼働
  • 2020年 - 3月31日 自主廃業[5]、清算開始
  • 2022年 - 所在地を福岡県北九州市戸畑区中原新町2番1号に変更[6]

設備[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]

出典[編集]

関連項目[編集]