山居倉庫

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山居倉庫
Sankyo Warehouse in Sakata, Yamagata, 16 June 2013, 02.jpg
山居倉庫正面
情報
旧名称 酒田米穀取引所付属倉庫
用途 米穀倉庫・観光施設
設計者 高橋兼吉
管理運営 JA全農山形・酒田市
構造形式 瓦ぶき土蔵造り
延床面積 396 m²
階数 1階
高さ 8.6m
着工 1893年
竣工 1893年
開館開所 1893年11月1日
所在地 山形県酒田市山居町1丁目
備考 間口 13.6メートル
奥行 29.1メートル
貯蔵能力 四斗入俵(60キロ)で16442俵
[注 1]
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山居倉庫(さんきょそうこ)は、山形県酒田市にある米穀倉庫(二重屋根・倉の内部は湿気防止構造・ケヤキ並木と自然を利用した低温管理倉庫) である。

概要[編集]

1893年、酒田米穀取引所の付属倉庫として旧庄内藩酒井家により当時の鵜渡川原村に建設され、同年11月1日開業。管理・運営も酒井家が行った。1939年に取引所は米穀配給統制法によって廃止されたが、倉庫は引き続き財団法人北斗会、庄内経済連、全国農業協同組合連合会山形県本部(JA全農山形)と所轄を移しながら現在も使用されている。

2018年時点で12棟が残り、このうち9棟は現役の米蔵として使用されている[1]。残りのうち1棟は1985年に「庄内米歴史資料館」、2棟が2004年に「酒田市観光物産館 酒田夢の倶楽(くら)」として改装され、それぞれ一般開放されている。

酒田市の丸山至市長は、2018年1月の定例記者会見で山居倉庫について、国史跡を目指して所有するJA全農山形から取得する交渉をしていることを明らかにしている[2][3]

施設構成[編集]

山居倉庫裏のケヤキ並木

現在の鶴岡市出身の棟梁・高橋兼吉[注 2]が設計した土蔵造りの建物で、1897年までに14棟が建設された。敷地は元々酒田市内を流れる新井田川の中洲(山居島)で、港が近く舟運にも適していたが地盤が軟弱だったため、約3.6メートルの高さの盛り土石垣を設置、基礎の下に長さ約3.6メートルの杭を打ち込むことでこれを解決した。完成の翌年の1894年に発生したマグニチュード7.0(7.3とも)の庄内地震では、倉庫自体への損害は僅かなものに留まった。

倉庫の西側には41本のが植えられ、陽射しを遮ると同時に冬の強い季節風から建物を守っている。屋根は断熱を考慮した二重構造(置屋根)、内部の土間はにがりを用いて練り固めた上に塩を敷き、倉庫内の温度・湿度を一定に保つ技術が用いられている[4]

川に面して船着場も設けられており、最上川舟運の拠点のひとつであった。江戸時代は規定によりひらた舟による運搬が主だったが、明治に入ってからは小鵜飼舟に取って代わられた。復元された小鵜飼舟が敷地内で保管されている。倉庫から舟までは、女丁持(おんなちょうもち)と呼ばれる女性によって運ばれた。一俵60kgの米俵を5つ(300kg)背中に担いだという記録(写真)が残っている。また、運搬の際に風雨に晒されぬよう、荷揚げ河戸や船着場に屋根がかけられ、廊下で繋がれていた。

メディアでの扱い[編集]

テレビや雑誌で紹介される「山居倉庫と欅並木」が一緒に写っている場所は、倉庫の裏側(西側)にあたる。

1982年春、翌年から始まるNHK連続テレビ小説おしん』の脚本を手掛けた橋田壽賀子とNHKスタッフは、シナリオハンティングを目的に酒田を訪れた。その折に橋田は偶然に、山居倉庫の存在を知り、米どころのシンボルとも言える倉庫を見た瞬間、これでドラマができると確信。貧しい農家に生まれた「おしん」が米一俵で、身売りされ、酒田に奉公に出される。そして、その地で倉庫に続々と運び込まれる米俵を見て、驚きのあまり、言葉を失うというプロットの着想を得た[4]。また2009年の第81回米アカデミー賞で外国語映画賞を受賞したおくりびとでもロケ地として使用された[5]

このほか、海外からも古き良き日本をイメージさせるとしてロケ地として引き合いも多く、その明治時代にタイムスリップしたかのような山居倉庫の佇まいは度々、映画やテレビに登場している[5]

アクセス[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ 各数値は竣工当時、倉庫一軒当たりのもの。
  2. ^ 旧西田川郡役所、旧鶴岡警察署庁舎(以上 致道博物館)、松ヶ岡蚕室(松ヶ岡開墾場)、荘内神社、大宝館(以上 鶴岡公園内)、朝暘学校善寳寺五重塔など、庄内地方に残る著名な建築物の建設に携わった。

出典[編集]

  1. ^ 「旅 酒田 山形 文化と自然 穏やかな良港 米どころの隆盛支える」『読売新聞』夕刊 2018年8月1日
  2. ^ “酒田市長「山居倉庫を国文化財に」 定例記者会見で意欲示す”. 山形新聞. (2018年1月6日). http://yamagata-np.jp/news/201801/06/kj_2018010600081.php 2018年8月4日閲覧。 
  3. ^ 「山居倉庫 取得へ交渉」『朝日新聞』山形版 2018年1月6日
  4. ^ a b 「近代化遺産ろまん紀行 179 山居倉庫 おしん驚く米俵の山」『読売新聞』2002年9月29日
  5. ^ a b 「みちのく伝統再発見 建築 山形県 山居倉庫」『読売新聞』宮城版 2016年10月15日

外部リンク[編集]

座標: 北緯38度54分41秒 東経139度50分12.5秒 / 北緯38.91139度 東経139.836806度 / 38.91139; 139.836806