宮之上貴昭

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宮之上 貴昭
生誕 (1953-10-07) 1953年10月7日(70歳)
出身地 日本の旗 日本 東京都世田谷区
ジャンル ジャズ
職業 ギタリスト
担当楽器 ギター
公式サイト www.miyanoue.net

宮之上貴昭[1](みやのうえ よしあき、1953年10月7日 - )は、東京都世田谷区出身のジャズギタリスト

略歴[編集]

米軍横田基地の中の「N・C・O」クラブで、 ジョー・デイヴィス (オルガン)、ジェリー・エディ (ドラム)とのトリオ「ニュー・グループ」で3年間演奏する。同時に自身のバンドで都内のライブハウス等に出演していたが、1977年に渡米。

ニューヨークで武者修行の後に帰国し、折からビル・エヴァンス・トリオで来日中だった今は亡きドラマーフィリー・ジョー・ジョーンズをゲストに、アルバム『ソング・フォー・ウェス』(キングレコード)をリリースし、メジャー・デビューする。これを機に、毎年次々とリーダー・アルバムを発表。とりわけオルガンの第一人者、ジミー・スミスをゲストに加えた『TOUCH OF LOVE』(バップレコード)や、「日本ジャズ100選」にもなったライブ録音の『ウェス・モンゴメリーに捧ぐ』(キングレコード)、ストリングスオーケストラを加えてイージー・リスニングに仕立てた『フォクシー・アイズ』(東芝EMI)、 また、アンディ・シンプキンス (ベース)のプロデュースによる初の海外録音アルバム『L.A.コネクション』も話題となった。

現在でも自身のグループを率いて都内のライブハウスや全国でのコンサート、テレビやラジオの出演をはじめ、海外のジャズ・フェスティバルやコンサートで演奏活動を続けている。

海外のジャズ・フェスティバルやライブについては、1988年に自身のバンドでインドのジャズ・フェスティバル「JAZZ YATORA」を皮切りに、2000年から、ほぼ毎年ハワイのライブやコンサート・ツアー、北村英治(クラリネット)バンドの一員として1992年からカリフォルニア・モンタレー・ジャズ・フェスティバルやオーストラリア・クイーンズランドのジャズ・フェスティバル、自身のバンドでカリフォルニア・サンノゼ・ジャズ・フェスティバル、また2013年にはパリでのライブなどで演奏している。

人物[編集]

  • ピックを一切用いず、親指を中心とする独特の宮之上の奏法は、ウェス・モンゴメリーの流れの中にあってさらに発展させ、着々と自己のスタイルを確立している。
  • 比類のないテクニック、歌心とその音楽性に、全国の熱狂的な信奉者は数多く、ジャズ誌の読者人気投票ギター部門では30年以上、常にトップクラスにランクされている。

ディスコグラフィ[編集]

リーダー・アルバム[編集]

  • 『ホワッツ・ハップンド? ミヤ』 - What's happened? Miya(1978年、ALM コジマ録音)
  • 『ソング・フォー・ウェス』 - Song For Wes(1979年、キングレコード
  • 『MELLOW AROUND』 - Mellow Around(1980年、キングレコード)
  • 『リヴィエラ』 - Riviera(1981年、日本コロムビア
  • 『TOUCH OF LOVE』 - Touch Of Love(1981年、バップレコード)
  • 『黒い瞳のナタリー』 - Nathalie(1983年、バップレコード)
  • 『ウエス・モンゴメリーに捧ぐ』 - Dedicated To Wes Montgomery(1985年、キングレコード)
  • 『フォクシー・アイズ』 - Foxy Eyes(1988年、東芝EMI
  • 『スモーキン』 - Smokin'(1991年、キングレコード)
  • 『ブルースランド』 - Bluesland(1993年、キングレコード)
  • 『ザ・サム』 - The Thumb(1995年、キングレコード)
  • 『L.A.コネクション』 - L.A. Connection(1997年、キングレコード)
  • 『ミー、マイセルフ&アイ』 - Me, Myself & I(1999年、キングレコード)
  • 『LIVE!』 - Live(2000年、SFCレコード)
  • 『ライブ・アット・ザ・きりきりぶらうん』 - Live At The Kitty Kitty Brown(2002年、SFCレコード)
  • 『ジャズ・ギター・パフォーマンス』 - Jazz Guitar Performance(2004年、B-2) ※DVD
  • 『スピリッツ』 - Spirits(2006年、SFCレコード)
  • 『サンセット・ストリート』 - Sunset Street (2008年、SFCレコード)
  • 『サマータイム』 - Summertime (2010年、YPMレーベル)
  • 『I remember Wes』 - I Remember Wes (2011年、YPMレーベル)
  • 『リフレクション』 - Reflection(2015年、SFCレコード)
  • 『TASTE of jazzguitar』 - Tast of jazzguiter(2019年、YPMレーベル)
  • 『THE MASTERS』 - The Masters(2021年、YPMレーベル)
  • 『EDGE』- EDGE(2022年、YPMレーベル)

双頭アルバム[編集]

  • 『エイジ・ミーツ・スモーキン』 - Eiji Meets Smokin'(1996年、イエローキャブ) ※with 北村英治 (cl)
  • 『YOSHIAKI!!』 - Yoshiaki!!(1996年、キングレコード) ※with 岡安芳明 (g)
  • 『スイート&ラブリー』 - Sweet & Lovely(2000年、ATUTA Planning) ※with 熱田修二 (tp)
  • 『デリバリー』 - Delivery(2000年、JAZZ COOK) ※with 北村英治
  • 『AUTUMN NOCTURNE』 - Autumn Nocturne(2001年、WOODY CREEK) ※with 伊藤潮 (b)
  • 『ライブ・イン・メキシコ』 - Live in Mexico (2014年、Mock Hillレコード) ※with 岡淳 (ts、fl)

宮之上貴昭プロデュース・アルバム[編集]

  • 宇多慶記 : 『タッチ!』 - Touch!(2001年、SFCレコード)
  • 伊藤実千代 : 『イリュージョン』 - Illusion(2002年、SFCレコード)
  • 大野めぐみ : 『インスピレーション』 - inspiration(2003年、SFCレコード)
  • nica & 宮之上貴昭 : 『Nica With Yoshiaki Miyanoue』 - nica(2008年、YPMレーベル)
  • 中溝ひろみ : 『ソング・フォー・ア・スカイ』 - Song for a sky(2011年、YPMレーベル)

主な共演者[編集]

管楽器[編集]

鍵盤楽器[編集]

ベース[編集]

ドラム[編集]

その他の楽器[編集]

  • ブルース・フォアマン (ギター)

脚注[編集]

  1. ^ 活動初期の表記は「宮の上貴昭」であった。

外部リンク[編集]