仮性包茎

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仮性包茎(かせいほうけい)とは、陰茎亀頭包皮によって覆われているが、包皮を問題なく翻転させ亀頭を露出させられる状態[1]

包皮が亀頭を覆っている平常時(上)と勃起し、亀頭が露出した状態(下)
男性器の勃起時の仮性包茎。左は亀頭を包皮で覆われており、右は翻転して亀頭が露出している

仮性包茎は包茎(真性包茎)や嵌頓包茎と異なり医学的には疾患ではなく正常な状態であり、手術をする必要性はない[1][2]。そのため手術代には健康保険は適用されず、自由診療扱いとなり、全額自己負担となる[2]。にもかかわらず、不安やコンプレックスをあおり手術を勧めたりするケースや、高額なオプション契約をせまるケースなど、トラブルになるケースがみられる[2]。 「コンプレックス商法」のひとつとして分類、問題視されることも多い[2]

日本における「仮性包茎」の扱い[編集]

戦前である1899年に、解剖学者・人類学者の足立文太郎は、平常時に亀頭が露出しない状態を「皮被り」と称した。足立は、日本人の間では何故か亀頭が露出していることが普通の状態であるとの誤認があることを指摘している。そして、皮被りを恥じる気持ちを持ち、人の目に触れる場面では翻転し、皮被りではないことを装っているのではないかと推測した[3]

1970年代以降、美容整形外科クリニックが短時間で稼げる[4]「仮性包茎手術」という美容整形手術を普及させるため[4]「仮性包茎は正常な状態ではなく、恥ずかしいまたは問題のある状態であり治療すべきものである」といった広告、宣伝、刷り込みが、主にファッション誌を含めた男性用雑誌などで繰り返された[4]結果、仮性包茎手術がブームのようになったと美容整形外科医の高須克弥は2015年の対談で語っている[4]。高須は仮性包茎に対する美容手術をするブームを意図的に作り出し、大きな利益を上げたことを認め「産業は作らなきゃなんないんですよ。ほっといたらいつまでたっても美容整形って同じことばかりやってるんですよ。」「それからどんどんブームになって、1日300人くらい手術してましたね」と公言している[4]

社会学者の澁谷知美は、1970-90年代にかけて出版された雑誌を調査し『包茎でいると,女性に嫌われる,臭い,病気になる,ペニスが成長しない,精神的にコンプレックスになる』といったストーリーが繰り返し続いていると指摘。「医療化された男らしさ」という概念を達成するツールとして、仮性包茎手術が解釈できるという。また、1980年以降、包茎手術がビジネスとして飛躍的に拡大したことの一因として、美容整形外科医の高須克弥の証言を引用し、美容整形業界が「包茎は恥」であるという価値観を捏造したのだという[5]

手術[編集]

手術代には健康保険は適用されず、自由診療扱いとなり、全額自己負担となる[2]。日本において、不安やコンプレックスをあおり手術を勧めたりするケースや、高額なオプション契約をせまるケースなど、トラブルになるケースがみられるなど 「コンプレックス商法」のひとつとしてマスメディアにより報道、問題視されることもある[2]


包茎(真性包茎)や嵌頓包茎との違い[編集]

包茎(真性包茎)や嵌頓包茎は、包皮口が狭く、亀頭の露出に困難が生じ、健康保険適用の治療もなされる疾患である[2]。仮性包茎とされる陰茎は、亀頭の露出に困難は生じず、機能的な問題もない正常な状態のため、治療の必要性はなく、包皮切除手術に健康保険は適用されないし、手術の必要性もない[2]。動物は仮性包茎であり、それが生物にとっては自然な状態とも言える。

脚注[編集]

  1. ^ a b 包茎”. 東邦大学医療センター大森病院 リプロダクションセンター(泌尿器科). 2018年12月19日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h "コンプレックス商法" 男性の注意点”. NHK (2012年2月1日). 2018年8月7日閲覧。
  3. ^ 足立 1899.
  4. ^ a b c d e 「包茎を作った男」高須院長が整形産業について語る” (2015-08=06). 2018年7月27日閲覧。
  5. ^ 澁谷 2018.

参考文献[編集]

関連項目[編集]