レボリューション9

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レボリューション9
ザ・ビートルズ楽曲
収録アルバム ザ・ビートルズ
リリース 1968年11月22日
録音 アビー・ロード・スタジオ
1968年
ジャンル サウンドコラージュ
実験音楽
現代音楽
ミュージック・コンクレート
インストゥルメンタル
時間 8:21
レーベル アップル・レコード
作詞者 レノン=マッカートニー
プロデュース ジョージ・マーティン

ザ・ビートルズ 収録曲
A面
  1. バック・イン・ザ・U.S.S.R.
  2. ディア・プルーデンス
  3. グラス・オニオン
  4. オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ
  5. ワイルド・ハニー・パイ
  6. ザ・コンティニューイング・ストーリー・オブ・バンガロー・ビル
  7. ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス
  8. ハッピネス・イズ・ア・ウォーム・ガン
B面
  1. マーサ・マイ・ディア
  2. アイム・ソー・タイアード
  3. ブラックバード
  4. ピッギーズ
  5. ロッキー・ラクーン
  6. ドント・パス・ミー・バイ
  7. ホワイ・ドント・ウイ・ドゥ・イット・イン・ザ・ロード
  8. アイ・ウィル
  9. ジュリア
C面
  1. バースデイ
  2. ヤー・ブルース
  3. マザー・ネイチャーズ・サン
  4. エヴリボディーズ・ゴット・サムシング・トゥ・ハイド・エクセプト・ミー・アンド・マイ・モンキー
  5. セクシー・セディー
  6. ヘルター・スケルター
  7. ロング・ロング・ロング
D面
  1. レボリューション1
  2. ハニー・パイ
  3. サボイ・トラッフル
  4. クライ・ベイビー・クライ
  5. レボリューション9
  6. グッド・ナイト

レボリューション9」(Revolution 9)は、ザ・ビートルズの楽曲である。

解説[編集]

本作は1968年に発表されたザ・ビートルズのアルバム『ザ・ビートルズ』、通称ホワイト・アルバムに収録された曲のひとつで、唯一のミュージック・コンクレート。ジョン曰く「革命を絵にしたもの」だという。「9」の由来はジョンの誕生日、10月9日から。

演奏時間8分21秒[1]であり、ビートルズの公式発表曲の中で最も長い楽曲である[注釈 1]

レコーディング[編集]

この曲の起源は、1968年5月30日の「レボリューション」のレコーディング・セッションに遡る。当時の「レボリューション」はテンポが遅く、完成テイク(第18テイク)は演奏時間が10分を超えていた[2]。ジョンは、このテイクをシングル・カットすることを希望していたが、ポール・マッカートニージョージ・ハリスンがテンポが遅すぎることからこれを拒否[3]。その後シングルにはテンポを上げてリメイクした「レボリューション」(「ヘイ・ジュード」のB面)が収録された。

これにより、元のスローテンポのものは前半部分を「レボリューション1」とし、後半部分を「レボリューション9」のベースとして利用された。この後半部分には、英国EMIのライブラリーから起こした「ナンバー9」というナレーションとジョン、オノ・ヨーコジョージ・ハリスンのしゃべり声、いろいろな雑音や効果音、テープを逆回転させた音などを重ねて録音したもの[4].が使用された。レノンによると、この楽曲の最終ミックスはヨーコ単独で行なわれたとのこと[5]

「レボリューション9」の前の会話[編集]

「レボリューション9」の前にジョージ・マーティンとアリステア・テイラー(アップル社のオフィス・マネージャー)の会話が入る。

"bottle of claret for you if I'd realized. I'd forgotten all about it George, I'm sorry..."
"Well, do next time"
"Will you forgive me?"
"Mmmm...yes..."
"cheeky bitch."

CDのインデックスでは「レボリューション9」に含まれている。

演奏[編集]

補足[編集]

  • 「レボリューション9」ではポールとリンゴはレコーディングに参加していない[注釈 2]。そのため、収録を控えるべきだという意見もあり、収録するべきか否かをめぐって、議論があったと言われている。リリース直前には、最終的にはジョンの発言が通り、収録されることになった。[4]
  • プロデューサーのジョージ・マーティンは「マーティンもアルバムから外したがっていた」[4]という通説を「全く違う。それどころか私はジョンと非常に熱心にこの曲に取り組んだんだ。あれは2人で作り上げた音景だ」と否定している。
  • 楽曲を逆再生した時に「Turn me on, dead man」と聞こえるという声が上がっており、これがポール死亡説の根拠の一つとされている[6]
  • この曲は譜面化するのが困難なため多くの楽譜本等は取り上げていない。
  • パリ・コレクションにも参加しているファッションブランド、NUMBER(N)INEの名前の由来はこの曲である。
  • かつて存在していたビデオカードメーカー、Number Nine Visual Technologyの名もこの曲に由来している。社名だけではなく、同社製品の名称はビートルズの楽曲に由来しているものが多い。
  • NACK5の生放送番組ファンキーフライデーの『9時間目』のコーナーにて、この曲のオープニングで「ナンバーナイン」と繰り返すナレーションがジングルとして使用されている。
  • 1994年10月31日、フィッシュニューヨークで『ホワイト・アルバム』を丸ごとカヴァーするライヴを行い、この曲も生演奏された。さすがに完全再現は無理で、ピアノ伴奏に乗せた奇声やナレーションを、4分にわたって繰り広げるという珍品。2002年、4枚組の発掘ライヴ盤『LIVE PHISH 13 10.31.94』で、この模様がCD化されている[7]
  • 金城一紀1998年に書いた小説「レボリューションNo.3」の題名は、この曲からとられている。

外部リンク[編集]

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ 未発表曲も含めると、13分48秒の「カーニヴァル・オブ・ライト」が最長。
  2. ^ ジョージは一部音声で参加している。

出典[編集]

  1. ^ 演奏時間の出典は『ザ・ビートルズ BOX』(2009年)収録の『ザ・ビートルズ』のインデックスによる。なお同インデックスでは「『レボリューション9』の前の会話」を「レボリューション9」に含めており、この会話部分(8秒)の時間を「レボリューション9」から差し引けば演奏時間は8分13秒になる。いずれにせよ本作がビートルズの最長楽曲であることにかわりはない。
  2. ^ Lewisohn, Mark (1988). The Beatles Recording Sessions. New York: Harmony Books. p. 135-136. ISBN 0-517-57066-1. 
  3. ^ MacDonald, Ian (1994). Revolution in the Head: The Beatles' Records and the Sixties. New York: Henry Holt. p. 220. ISBN 978-0-8050-4245-0. 
  4. ^ a b c ジョニー・ディーン編『ザ・ベスト・オブ・ザ・ビートルズ・ブック 日本語翻訳版』平林祥・新井崇嗣・上西園誠訳、リットーミュージック、2005年、p219
  5. ^ Willman, Chris (2012年10月8日). “'John Lennon Letters' Reveal Bitterness Toward George Martin As Well as McCartney”. Music.yahoo.com. 2019年1月4日閲覧。
  6. ^ Reeve, Andru J. Turn Me On, Dead Man: The Beatles And The "Paul-Is-Dead" Hoax. AuthorHouse. pp. 11–13. 
  7. ^ Live Phish, Vol. 13: 10/31/94, Glens Falls Civic Center, Glens Falls, NY - Phish”. AllMusic. 2019年1月4日閲覧。