ノバルティス
種類 | 公開会社 |
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市場情報 | NYSE: NVS |
本社所在地 |
スイス バーゼル |
設立 | 1996年 |
業種 | 医薬品 |
事業内容 | 医薬品研究・開発・製造販売 |
代表者 | ダニエル・バセラ(Daniel Vasella) |
資本金 | 62億米ドル(2005年度) |
売上高 | 442億米ドル(2009年12月期) |
従業員数 | 99,830人(2009年) |
決算期 | 12月31日 |
外部リンク | www.novartis.com |
ノバルティス(Novartis International AG、NYSE: NVS)は、スイス・バーゼルに本拠地を置く、国際的な製薬・バイオテクノロジー企業である。チバガイギー社とサンド社という、スイスを拠点とする製薬会社2社の合併によって1996年に設立された。
本項ではノバルティスの医薬品事業における日本法人、ノバルティスファーマ株式会社(Novartis Pharma K.K.)についても併せて記述する。
概要
ノバルティスは主に、研究部門、医療製品の開発部門、製造及びマーケティング部門の3部門で構成されており、医療用医薬品や医療機器の他、薬店で販売される一般用医薬品、動物用医薬品、健康食品、コンタクトレンズなども取り扱っている。
社名のノバルティスは、「新しい」("Nova")と、「芸術、技術」("Artis")の組み合わせによる造語である。
歴史
- 1758年:バーゼルでガイギー社が化学品・薬品問屋として創業。
- 1864年:アレクサンダー・クラベル、バーゼルで絹織物用の染料工場を操業開始。その後、1884年にバーゼル化学産業社(Gesellschaft für Chemische Industrie Basel, CIBA=チバ)となる。
- 1886年:アルフレッド・カーンとエドゥアルド・サンド、共同で染料工場を操業開始。カーン死後の1895年にサンド社として法人化。
- 1938年:サンド社、LSDを合成に成功。
- 1939年:ガイギー社の科学者、パウル・ヘルマン・ミュラーがDDTの創成に成功。
- 1971年: チバ社とガイギー社が合併、チバガイギー社となる
- 1996年12月:チバガイギー社とサンド社が合併、ノバルティス社となる。この際、チバカイギー社の染料などの化学品部門はチバ・スペシャリティケミカルとして分離
- 1997年9月:開発中の免疫抑制剤について、吉富製薬(現・田辺三菱製薬)とライセンス契約を締結
- 1998年:カリフォルニア大学バークレー校とバイオテクノロジーに関する製造販売協定を締結
- 2000年:農業部門とアストラゼネカの農業部門が合併、シンジェンタ社設立
- 2000年8月:ノバルティス コンシューマーヘルス社と花王の折半出資による共同事業として、ノバルティス花王を設立
- 2002年3月:業績未達成のため、ノバルティス花王を解散
- 2005年6月:ジェネリック医薬品会社、ヘキサル社(ドイツ)を買収し、ノバルティス社のジェネリック事業のサンド社と経営統合
- 2006年:アメリカ・カリフォルニア州のバイオ医薬品会社、カイロン社(Chiron)を買収合併
ノバルティスファーマ
種類 | 株式会社 |
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市場情報 | 非上場 |
本社所在地 |
日本 〒106-8618 東京都港区西麻布四丁目17番30号 西麻布三井ビル |
設立 | 1997年(平成9年)4月1日 |
業種 | 医薬品 |
事業内容 | 医薬品の開発、輸入、製造、販売 |
代表者 | 三谷 宏幸(代表取締役社長) |
資本金 | 60億円 |
売上高 | 2,977億円(2009年12月) |
従業員数 | 4,415名(2010年6月30日現在) |
決算期 | 12月31日 |
主要株主 |
スイス・ノバルティス(Novartis) 100% ノバルティスホールディングジャパン株式会社 |
主要子会社 | 日本チバガイギー株式会社 |
外部リンク | www.novartis.co.jp |
ノバルティスの日本法人は、持株会社ノバルティスホールディングジャパン株式会社を中心に以下のように展開している。中核として医薬品事業のノバルティスファーマ株式会社 (Novartis Pharma K.K.) がある。両本社は、東京都港区西麻布にある西麻布三井ビル内に所在する。
- ノバルティスホールディングジャパン株式会社(持株会社)
- ノバルティスファーマ株式会社(医薬品事業)
- 日本チバガイギー株式会社(製造部門子会社)
- サンド株式会社(ジェネリック医薬品事業)
- チバビジョン株式会社(コンタクトレンズ事業)
- ノバルティスアニマルヘルス株式会社(動物用医薬品事業)
- ノバルティスファーマ株式会社(医薬品事業)
歴史
- 1952年(昭和27年):チバ社の日本法人チバ製品設立
- 1960年(昭和35年):サンド社の日本法人サンド薬品設立
- 1963年(昭和38年):ガイギー社の日本支店開設
- 1971年(昭和46年):チバとガイギー合併、チバガイギー社となる。また、日本でもチバ製品から社名変更する形で日本チバガイギーを設立
- 1997年(平成9年)4月:サンド薬品から社名変更する形で、ノバルティスファーマを設立。日本チバガイギーはノバルティスファーマの生産部門を担当する子会社となる。
- 1999年(平成11年)5月:貼るタイプの禁煙補助薬「ニコチネルTTS(医療用医薬品)」を発売
- 2004年(平成16年)1月:「ラミシール」のスイッチOTC薬「ラミシールAT」を三共(現・第一三共ヘルスケア)が販売、「ニコチネルTTS」を一般用医薬品として両社が共同開発する契約を締結
- 2月:ミートジョンソンが行っていた医療用栄養食品事業を一時移管
- 2005年(平成17年)8月:医療用アレルギー鼻炎治療薬「ザジテン点鼻液」のスイッチOTC薬「パブロン点鼻Z」を大正製薬が販売
- 10月:日本における持株会社ノバルティスホールディングジャパン株式会社を設立
- 2006年(平成18年)1月:医療用栄養食品事業を分社化、ノバルティスニュートリション株式会社[1]を設立。また、ヘキサル社とサンド社の経営統合に伴い、ヘキサル社の日本法人だった日本ヘキサルはサンド(株)に社名変更
- 9月:医療用アレルギー鼻炎治療薬「ザジテン」のスイッチOTC薬「パブロン鼻炎カプセルZ」を大正製薬が販売
- 12月:ノバルティスファーマと第一三共ヘルスケアが締結していた一般用医薬品に関する契約を終了
- 2007年(平成19年)1月:第一三共ヘルスケアが発売していた水虫薬「ラミシールAT」の自社販売を開始。これにより、日本における一般用医薬品事業に進出。一般用に向けて共同開発していた禁煙補助薬「ニコチネルTTS」については、ノバルティスファーマ単独で開発を継続する(→後に「ニコチネルパッチ」として発売)
- 5月:一般用水虫薬「ラミシールATジェット」を発売
- 11月:医療用アレルギー用薬「ザジテン」の一般用「ザジテンAL」シリーズ(鼻炎カプセル・点鼻スプレー・点眼薬)を発売
- 2008年(平成20年)1月:向精神薬「リタリン」の適応症から鬱を削除 ADHDへの適応は追加せず、ナルコレプシーのみの処方に制限
- 2月:一般用水虫薬「ラミシールAT」にかゆみ止め成分を配合した「ラミシールプラス」(液・クリーム・ジェット)を発売
- 4月:医療用ハンセン病治療薬2品目をグループ会社のサンド(株)に移管
- 5月:一般用禁煙補助薬「ニコチネルパッチ」を発売。同年10月にはガムタイプ「ニコチネルミント」を追加発売。
- 2009年(平成21年)4月:ジクロフェナクナトリウム製剤「ボルタレン」の一般用「ボルタレンAC」シリーズ(テープ・テープL・ローション・ゲル)を発売
- 9月:ガムタイプの「ニコチネル」にフルーツ味「ニコチネルフルーツ」を追加発売。
- 2011年(平成23年)8月:ヘパリン類似物質を配合した乾燥性皮膚用薬「HPクリーム」を発売。
- 2012年(平成24年)1月:アレルギー専用薬「ザジテンAL」の新ラインナップとして、高粘度処方と高性能エアレス容器を採用した「ザジテンAL鼻炎スプレーα」及び「ザジテンAL鼻炎スプレーαクール」を発売。
- 2012年(平成24年)2月:一般用水虫薬「ラミシール」シリーズの新ラインナップとして、さらっとした使い心地の速乾タイプの透明ジェル製剤「ラミシールキュアジェル」を発売。
医療用医薬品
- ディオバン
- コディオ
- エックスフォージ
- チバセン
- ローコール
- ロプレソール
- サノレックス
- ボルタレン
- ネオーラル
- サーティカン
- アフィニトール
- サンディミュン
- グリベック
- ニコチネルTTS
- ニトロダームTTS
- プルゼニド
- ザジテン
- ラミシール
- オイラックス[2]
- トフラニール
- エクア
- アンツーラン : 販売中止
- ハイグロトン : 販売中止
一般用医薬品
- 外用鎮痛消炎薬
医療用医薬品で使用されているフェニル酢酸系の非ステロイド性の消炎鎮痛剤「ジクロフェナクナトリウム」を医療用と同じ1%配合した外用鎮痛消炎剤。「ボルタレン」の一般向け仕様。2009年4月発売。同時期に大正製薬からも「ジクロテクト」というブランド名で同じ成分・処方の製品が発売された。いずれの商品も同仁医薬化工が製造を行っている(後にエスエス製薬から「イブアウター」、久光製薬から「フェイタスZ」を発売しているが、これらの2製品は自社製造している)。
- ボルタレンACテープ【第1類医薬品】(大正製薬では「ジクロテクトテープ」の商品名で発売。製造販売元:同仁医薬化工)
- ボルタレンACテープL【第1類医薬品】(大正製薬では「ジクロテクトテープL」の商品名で発売。製造販売元:同仁医薬化工)
- ボルタレンACローション【第1類医薬品】(大正製薬では「ジクロテクトローション」の商品名で発売。製造販売元:同仁医薬化工)
- ボルタレンACゲル【第1類医薬品】(大正製薬では「ジクロテクトゲル」の商品名で発売。製造販売元:同仁医薬化工)
- 禁煙補助薬
- ニコチネルパッチ20/ニコチネルパッチ10【第1類医薬品】 - 日本初の貼付型禁煙補助薬。「ニコチネルTTS」の一般向け仕様
- ニコチネルミント【指定第2類医薬品】 - ガムタイプの禁煙補助薬。糖衣コーティングのミント味。
- ニコチネルフルーツ【指定第2類医薬品】 - ガムタイプの禁煙補助薬。糖衣コーティングのフルーツ風味。
- 水虫薬
「ラミシールプラス液」・「ラミシールプラスクリーム」・「ラミシールプラスジェット」には女性にも手を取りやすいピンク基調のパッケージも用意されている。
- ラミシールプラス液【指定第2類医薬品】
- ラミシールプラスクリーム【指定第2類医薬品】
- ラミシールプラスジェット【指定第2類医薬品】
- ラミシールプラススプレー【指定第2類医薬品】
- ラミシールAT液【指定第2類医薬品】
- ラミシールATクリーム【指定第2類医薬品】
- ラミシールキュアジェル【指定第2類医薬品】
- アレルギー薬関連
- ザジテンAL点眼薬【第2類医薬品】 - アレルギー専用目薬
- ザジテンAL鼻炎スプレー【第2類医薬品】 - アレルギー専用点鼻薬
- ザジテンAL鼻炎スプレーα【第2類医薬品】 - アレルギー専用点鼻薬(高粘度タイプ)
- ザジテンAL鼻炎スプレーαクール【第2類医薬品】 - アレルギー専用点鼻薬(高粘度クールタイプ)
- ザジテンAL鼻炎カプセル【第2類医薬品】 - アレルギー専用鼻炎内服薬
- 乾燥性皮膚用薬
- HPクリーム【第2類医薬品】(製造販売元:ジャパン メディック)
CM出演者
注訳
外部リンク
- Novartis International AG グローバルサイト
- ノバルティスファーマ株式会社 日本法人サイト
- 以下は日本におけるグループ会社