デストラクション
デストラクション Destruction | |
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![]() ドイツ・ヴァッケン公演(2018年8月) | |
基本情報 | |
別名 | Knight of Demon (1982-1984年) |
出身地 |
![]() バーデン=ヴュルテンベルク州 ヴァイル・アム・ライン |
ジャンル |
スラッシュメタル ジャーマンメタル ブラックメタル(初期) |
活動期間 | 1982年 - 現在 |
レーベル |
SPV/Steamhammer ノイズ・レコード ニュークリア・ブラスト AFMレコード |
公式サイト | www.destruction.de |
メンバー |
シュミーア (Vo/B) マイク (G) ランディ・ブラック (Ds) ダミール・エスキッチ (G) |
旧メンバー |
トミー・サンドマン (Ds) ハリー・ウィルケンス (G) オリバー・カイザー (Ds) ヴァーヴェル (Ds) ほか別記参照 |
デストラクション (Destruction) は、ドイツ出身のスラッシュメタル・バンド。
同国のスラッシュ・シーンを草創期から支えてきた実績を持ち、日本では「ソドム」「クリーター」と並んで『ジャーマンスラッシュ三羽ガラス』とも称される、ジャーマンメタルの代表的グループ。
略歴[編集]
最初期(1982年 - 1989年)[編集]
1982年、ドイツのバーデン=ヴュルテンベルク州ヴァイル・アム・ラインで「Knight of Demon」として結成された。ほどなく、バンド名を「Destruction」に変更し、1984年にデモ『ベスティアル・インヴェージョン・オブ・ヘル』を制作する。これがもとでスティームハンマー・レコードと契約し、ミニアルバム『センテンス・オブ・デス』を発表。
1985年に1stアルバム『インファーナル・オーヴァーキル』、1986年には2ndアルバム『エターナル・デヴァステーション』を発表する。その後、トミーが脱退。
1987年からはハリーとオリーが加入し、ツインギターの4人編成となる。同年に3rdアルバム『リリース・フロム・アゴニー』、1989年にはライブ・アルバム『ライブ・ウィズアウト・センス』を発表。ツインギター編成を活かし、独自の不協和音ツインリードを導入するなど、ストレートなスラッシュメタルから、より複雑なスタイルへと移り最盛を迎えた。
停滞期(1989年 - 1998年)[編集]
1989年、ハリーとの音楽性の不一致により、象徴だったシュミーアが脱退(その後、HEADHUNTERを結成)。よりテクニカルな方向を求めたハリーと、直線的スラッシュメタルを求めたシュミーアとの間の軋轢が原因であった。
後任ベーシストとしてクリスチャン・エングラーを迎えたもののボーカルが見つからず、スイスのスラッシュ/パワーメタルバンド「ポルターガイスト」のアンドレ・グリーダーの手を借りて、翌1990年に4thアルバム『クラックド・ブレイン』を発表。本作を最後に日本とのレコード契約が切られ、音楽性の時代の変化(グランジやオルタナティブ・ムーブメント)などもあって失速していった。
バンドは一度停滞するも、マイク達は新メンバーを入れて活動を継続。音源も残したが、公式にはEP『デストラクション』(1994年)、EP『ゼム・ノット・ミー』(1995年)、フルアルバム『ザ・リースト・サクセスフル・ヒューマン・キャノンボール』(1998年)の3タイトルを、実態は別物のネオ・デストラクション(NEO-DESTRUCTION)によるリリースであるとして、正式な音源として認めない姿勢をとっている。音楽性は、モダンヘヴィネスに近いスタイルだった。
シュミーア復帰(1999年 - 2018年)[編集]
1999年、シュミーアが10年ぶりに復帰。新たなドラマーにスヴェン・ボーマンを迎え、結成当初と同じ3人編成となる。その後大手レーベル「ニュークリア・ブラスト」と契約し、2000年に復活作『オール・ヘル・ブレイクス・ルース』をリリース。続く2001年にはアルバム『ジ・アンチクライスト』をリリース。
2002年にはドラマーがマーク・レインに変わり、翌2003年にアルバム『メタル・ディスチャージ』をリリース。バンドは初の来日公演を行った(シュミーアはヘッドハンターで来日経験があった)。
2005年、アルバム『インヴェンター・オブ・イーヴル』をリリース。同年9月には、ライヴイベント「THRASH DOMINATION 05」においてテスタメント、クリーター、ラーズ・ロキットと共演する2度目の来日公演を行った。
2007年2月、過去の曲をリメイクした企画アルバム『Thrash Anthems』をリリース。リメイク14曲に加え、新曲2曲を収録。Cracked Brain収録曲をシュミーアが歌っているなど、企画盤らしい特別な内容となっている。9月には、ライヴイベント「THRASH DOMINATION07」にニュークリア・アソルト、アナイアレイター、ネヴァーモアと共に出演し、3度目の来日を果たした。
2010年にマーク・レインが脱退し、ポーランド出身のドラマー、ヴァーヴェルが加入した。
2013年3月、日本のスラッシュメタル・イベント『THRASH DOMINATION 2013』に出演[1]。
2016年1月、『THRASH DOMINATION 2016』にて来日公演[2]。同5月、アルバム『アンダー・アタック』をリリース[3]。
2018年1月、ヴァーヴェルが脱退し、ランディ・ブラックに交代[4]。4月、アジアツアーを開催し来日公演[5]。
4人編成復活(2019年 - 現在)[編集]
2019年、新ギタリスト ダミール・エスキッチが追加入し、29年ぶりの4人編成となるアルバム『ボーン・トゥ・ペリッシュ』をリリース[6]。
メンバー[編集]
※2020年5月時点
現ラインナップ[編集]
- シュミーア (Marcel "Schmier" Schirmer) - ボーカル/ベース (1983-1989,1999- )
- マイク (Michael "Mike" Sifringer) - ギター (1983- )
- ランディ・ブラック (Randy Black) - ドラムス (2018- )
- ダミール・エスキッチ (Damir Eskic) - ギター (2019– )
旧メンバー[編集]
- トミー・サンドマン (Tommy Sandmann) - ドラムス (1983-1987)
- ハリー・ウィルケンス (Harry Wilkens) - ギター (1987-1990) 1993年以降はネオ・デストラクション扱い
- オリバー・カイザー (Oliver "Olly" Kaiser) - ドラムス (1987-1999)
- アンドレ・グリーダー (Andreas Grieder) - ボーカル (1989–1990)
- クリスチャン・エングラー (Christian Engler) - ベース (1989–1990)
- スヴェン・ヴォーマン (Sven Vormann) - ドラムス (1999-2001)
- マーク・レイン (Marc "Speedy" Reign) - ドラムス (2001-2010)
- ヴァーヴェル (Wawrzyniec "Vaaver" Dramowicz) - ドラムス (2010- 2018)
ネオ・デストラクション扱い
- トーマス・ローゼンマーケル (Thomas Rosenmerkel) - ボーカル (1993-1999)
- マイケル・ピラニオ (Michael Piranio) - ギター (1993-1999)
ディスコグラフィ[編集]
アルバム[編集]
- オリジナル・アルバム
- 1984年 Bestial Invasion Of Hell (デモ) - ベスティアル・インヴェージョン・オブ・ヘル
- 1985年 Infernal Overkill - インファーナル・オーヴァーキル
- 1986年 Eternal Devastation - エターナル・デヴァステーション
- 1987年 Release from Agony - リリース・フロム・アゴニー
- 1990年 Cracked Brain - クラックド・ブレイン
- 2000年 All Hell Breaks Loose - オール・ヘル・ブレイクス・ルース
- 2001年 The Antichrist - ジ・アンチクライスト
- 2003年 Metal Discharge - メタル・ディスチャージ
- 2005年 Inventor of Evil - インベンター・オブ・イーヴル
- 2008年 D.E.V.O.L.U.T.I.O.N. - デヴォリューション
- 2011年 Day Of Reckoning
- 2012年 Spiritual Genocide
- 2016年 Under Attack - アンダー・アタック[7]
- 2019年 Born to Perish - ボーン・トゥ・ペリッシュ
- リ・レコーディング
- 2007年 Thrash Anthems - スラッシュ・アンセム
- 2017年 Thrash Anthems II - スラッシュ・アンセム II
- ライヴ・アルバム
- 1989年 Live without Sense - ライヴ・ウィズアウト・センス
- 2002年 Alive Devastation - アライヴ・デヴァステーション
- 2004年 Live Discharge
- 2009年 The Curse of the Antichrist: Live in Agony
- 2010年 A Savage Symphony - The History of Annihilation
- コンピレーション
テイチクより国内で発売された。現在いずれも廃盤。
- 1989年 センテンス・オブ・デス+インファーナル・オーヴァーキル
- 1990年 ベスト・オブ・デストラクション
- 1990年 コレクション15
- 1993年 リリース・フロム・アゴニー+エターナル・デヴァステーション
- 1993年 ライヴ・ウィズアウト・センス+マッド・ブッチャー
- 1993年 センテンス・オブ・デス+インファーナル・オーヴァーキル (再発)
シングル・EP[編集]
- 1984年 Sentence of Death - センテンス・オブ・デス
- 1987年 Mad Butcher - マッド・ブッチャー
- 1989年 A Black Metal Night
- 2001年 Whiplash
ライヴ・ビデオ[編集]
- 2004年 Live Discharge - 20 Years Of Total Destruction - ライヴ・ディスチャージ~20イヤーズ・オブ・トータル・デストラクション
- 2010年 A Savage Symphony - The History of Annihilation
その他[編集]
以下はオフィシャル側から、傍流の音源として除外されている。
- アルバム
- 1998年 The Least Successful Human Cannonball - ザ・リースト・サクセスフル・ヒューマン・キャノンボール
- EP
- 1994年 Destruction - デストラクション
- 1995年 Them Not Me - ゼム・ノット・ミー
脚注[編集]
- ^ DESTRUCTION (Mike) インタビュー! - HMV
- ^ “<THRASH DOMINATION 2016>開催決定 KREATOR、DESTRUCTION、 DARK ANGEL”. amass (2015年10月4日). 2018年8月17日閲覧。
- ^ デストラクション、新作はクレイジーでキャッチー - BARKS
- ^ “デストラクションからドラマーのヴァーヴェルが脱退”. amass (2018年1月24日). 2018年8月17日閲覧。
- ^ “デストラクションの来日公演が4月に決定”. amass (2018年2月26日). 2018年8月17日閲覧。
- ^ “Destruction(デストラクション)4人編成へとモデル・チェンジして放つニュー・アルバム『Born To Perish』”. TOWER RECORDS (2019年6月24日). 2020年5月12日閲覧。
- ^ デストラクションが新アルバム『Under Attack』を5月発売 - amass
外部リンク[編集]
- DESTRUCTION Official Website (ドイツ語)/(英語)