まんこ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Jump to navigation Jump to search

まんことは、日本語における女性器の俗語である。接頭語に「お」を付けて「おまんこ」と表現されることも多い。英語では cuntpussyrise などのスラングが相当する。

女陰(外観)
開いた状態の女性器
閉じた状態の女性器

概説[編集]

女性器の外観:
1: 陰核包皮
2: 陰核
3: 小陰唇
4: 膣口
5: 大陰唇

以下については特記無き場合には、女性器そのものでなく、日本語における「まんこ」と言う語について解説する。 以下に詳しく表記されているように、テレビやラジオなどの公共放送媒体においては放送禁止用語の対象であり、ゲームなどにおけるプレイヤーの命名においても入力禁止用語に設定されていることが多い。これに対して男性器の俗称である「おちんちん」などの語は、放送禁止用語にされていることが少ない。「おちんちん」や「ちんこ」は物質そのものを指す用語であるのに対し「まんこ」は性行為を行なうことを指す用語でもあるため、特に女性軽視の象徴的な言語と定義されている。

1921年に発行された『言泉』では、「まんこ」は陰門の小見出し扱いだった。しかし、現在では知名度が逆転し『広辞苑』第六版に収録された。また、斎藤光ら『性的なことば』では、まんことの単語が全国区のものとなったのは比較的近年のことであり、1972年に大阪で紅萬子がデビューしていることや、1978年に京都大学のレガッタ大会において「夕焼けのおまんた」というチームが出場したが大した騒ぎにならなかったことがある。一方で1984年には1966年(昭和41年)生まれ、香川県出身であるタレントの松本明子がラジオの全国放送(同時放送のテレビは全国放送ではなく、あくまで関東地方と静岡県のみの放送)で、「おまんこ」と発しテレビ局を出入り禁止になる事件もある。以上を根拠に、少なくとも関西圏では「めこ」はともかく「まんこ」は周知されていなかったとし、全国的に影響が及ぶのは1988年頃の事ではなかったかと結んでいる。

語源[編集]

語源は諸説ある。

  • 体の中心を意味する真処(まこ)[1]
  • 「産む子」の転[2]
  • メノコ(女子)の転[3]
  • 徳川家康の側室・お万の方(長勝院)の女性器が素晴らしかったという話から[4]
  • 古代の和語で性器を意味する「美斗」(みと)。まんこ、めこともこれよりの派生であるとの説。ただし本来は男性器、女性器問わず、性器全般に対する言葉[5]
  • 中国語の「門口」発音は「メンコゥ」正式な日本語訳は出入口。
  • 北条政子から。 室町時代当時の関東では北条政子を「ほうじょうまんこ」とも読んだことから(政所:まんどころ、のように政はまんとも読んだ)。
  • 正室を意味する北政所(きたのまんどころ)から。北政所をはじめは北政所様:「きたのまんどころさま」と呼んでいた事を、後世は略し政所様:「まんどころさま」とも呼んだことから。


表記例[編集]

辞書によっては満紅、満戸、万古、真所などの当て字の紹介が見られる[6]

派生表現[編集]

日本においては本語ないし同様の語に「-する」とつなげ隠語的ニュアンスをもって「性交する」の意味で使う場合もある[7]

男性の運気を上昇させる女性のことを「あげまん」、逆に下降させる女性のことを「さげまん」と呼ぶが、この場合の「まん」は「運」を意味する言葉(「まんが悪い」などの用法で知られる)であり、本来は性的な意味は含まれない。しかしながら、1990年に公開された映画「あげまん」によってこの言葉が広まると、わざと性的な意味に解釈させるようにもなった。

誰とでも気軽に性交を行なう女性に対して、「ヤリマン」ということがある。これは、性交するという意味の「やる」と「マンコ」を合わせた単語である。『性的なことば』によれば、従来用いられてきた「サセ子」と言う単語が、あくまで性行為をさせると言う受動的なものであるのに対し「ヤリマン」は、女性側が能動的・主体的に性行為に臨むと言うニュアンスを与える。なお、同様の男性のことを「ヤリチン」という場合もある。

その他、陰毛が生えていない人・状態のことを「パイパン」という。詳しくは当該項目を参照。

他の俗称・他の部位の俗称[編集]

下記にいくつかの例を示す。

  • おまんまん、おめこ、ぼぼ、ホーミー、めちんちん、ピー、具(ぐ)、割れ目、コーマン、メンコゥ(Mencow)。
  • 陰核 - クリトリス、クリクリ、オクリクリ、クリット、クリちゃん、まめ、まめさん、女芯、花芯、さね(実/核)。[8]
  • - ヴァギナ、ワギナ、下の口、あそこ、蜜壷。
  • ほと - 古い日本語で女性器を意味する単語。御陰、陰所、女陰の字を宛てることが多い。
  • 汚門戸 - 江戸時代に生まれた女性器の蔑称(漢字表記)。
  • 玉門(つび) - 陰門の古名。
  • 観音様・弁天様 - 昔から使われている女性器の隠語。

備考[編集]

以上の説明のように、「まんこ」は女性器を指す用語としての意味合いだけでなく、性行為そのものを指す用語でもあるため、放送禁止用語の筆頭格である。

関連画像[編集]

出典・脚注[編集]

  1. ^ 大言海
  2. ^ 呉智英「読書家の新技術」1987年 朝日文庫 朝日新聞社)
  3. ^ 「日本国語大辞典」 小学館の「おまんこ」の欄
  4. ^ 歴史読本 1998年6月号 289ページ
  5. ^ 松岡調『陰名考』1885年 (『性的なことば』p.32より孫引き)。
  6. ^ 『性的なことば』 p.32
  7. ^ たとえばたがみよしひさの代表作であり1980年代の青春群像をえがいた漫画『軽井沢シンドローム』では吹き出し外の書き込みに「オメコする」などと度々表現されている[要ページ番号]
  8. ^ 大辞泉 Archived 2009年8月4日, at the Wayback Machine.

参考文献[編集]

  • 斎藤光、井上章一、澁谷知美、三橋順子、2010、『性的なことば』、講談社 ISBN 978-4062880343 (まんこ、めこ、やりまん、あげまんについて)
  • 黒澤勉 (2006年3月21日). “「盛岡ことば入門 287 あーしゃっけ」”. 盛岡タイムス. 2011年3月19日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2011年5月1日閲覧。
  • ユージン・E.ランディ、1975、『アメリカ俗語辞典』、研究社出版 - vagina の項(p. 428 ff.)で5ページ半に渡って女性の性器を示す日本語の語彙を掲載している.

関連項目[編集]