長崎ぶらぶら節
『長崎ぶらぶら節』(ながさきぶらぶらぶし)は長崎県長崎市に伝わる民謡。単に『ぶらぶら節』ともいう。市井で生まれた多様な歌詞が伝わっている。また、同民謡に題材をとったなかにし礼の小説およびその映像化作品群の名称。
民謡
宴席で歌われるために「ぶらぶら節」の歌詞には、様々なバリエーションがあり、「正確な歌詞」というものは存在せず、自由度が高い歌である。以下に代表的な歌詞を挙げる。
- 長崎名物はた揚げ盆祭り 秋はお諏訪のシャギリで氏子がぶーらぶら ぶらりぶらりというたもんだいちゅ
- 遊びに行くなら花月か中の茶屋 梅園裏門たたいて丸山ぶーらぶら ぶらりぶらりというたもんだいちゅ
- 紙鳶(はた)あげするなら金毘羅風頭 帰りは一杯機嫌でひょうたんぶーらぶら ぶらりぶらりというたもんだいちゅ
- 大井手町の橋の上で 子供のはた喧嘩 世話町が五六町ばかりも二三日ぶーらぶら ぶらりぶらりというたもんだいちゅ
- 紺屋町の花屋は 上野の向う角 弥生花三十二文で高いもんだいちゅ ぶらりぶらりというたもんだいちゅ
小説
民謡を題材に書かれた。1999年10月に文藝春秋より刊行された。第122回直木賞を受賞。2000年に東映で映画化された。
テレビドラマでは2001年4月28日にテレビ朝日でドラマ化(タイトル名「市原悦子ドラマスペシャル・長崎ぶらぶら節」)。同作は放送文化基金賞のテレビドラマ番組賞・女優演技賞(市原悦子に対し)、全日本テレビ番組製作社連盟主催のATP賞の最優秀賞(ドラマ部門)を受賞している。
舞台では2001年11月に帝国劇場(主演:佐久間良子)で、2006年5月より明治座(主演:石川さゆり)で、2008年3月に東京芸術劇場(主演:平淑恵・渡辺徹)で舞台化された。石川さゆりによる舞台公演は2010年7月22日に上演200回に達しており、それは歌手による同一演目の長期公演としては史上初である[1]。
長崎梅園身代り天満宮で文学碑に建立されている。
あらすじ
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映画
2000年9月15日公開。興行収入は11.6億円[2]。
スタッフ
- 監督:深町幸男
- 脚本:市川森一
- 撮影:鈴木達夫
- 美術:西岡善信
- 音楽:大島ミチル
- 特撮:特撮研究所
- 特技監督:佛田洋
- 製作総指揮:植村判次郎・高岩淡
- 企画:近藤晋、岡田裕介、早河洋
- プロデューサー:木村純一、天野和人、林哲次、妹尾啓太
- 製作:「長崎ぶらぶら節」製作委員会(東映、東北新社、テレビ朝日、丸紅、TOKYO FM、FM長崎、FM福岡)
キャスト
- 愛八(松尾サダ):吉永小百合
- 梅次:原田知世
- 米吉:高島礼子
- 三発山大五郎:永島敏行
- おでん屋の留吉:勝野洋
- 西條八十:岸部一徳
- 米屋の幸兵衛:松村達雄
- 松尾与三治:渡辺いっけい
- お民:酒井由美子
- お喜美:高橋かおり
- 雪千代(お雪):尾上紫
- 音丸:内海桂子
- 山口艦長:神山繁
- 山口富美江:藤村志保
- 古賀艶子:いしだあゆみ
- 古賀十二郎:渡哲也
- 長崎くんちの役員:伊藤一長
受賞歴
- 第18回ゴールデングロス賞優秀銀賞
テレビドラマ
スタッフ
キャスト
ほか
脚注
- ^ 石川さゆり「長崎ぶらぶら節」が上演200回 - スポーツニッポン、2010年7月23日
- ^ 2000年興行収入10億円以上番組 (PDF) - 日本映画製作者連盟
関連項目
外部リンク
- 国立国会図書館デジタルコレクション・歴史的音源 - 長崎ぶらぶら節(実演家 愛八)1931年4月HiRAC(歴史的音盤アーカイブ) 2014年4月1日聴取
- 長崎文学散歩・長崎ぶらぶら節
- さゆり倶楽部(明治座五月公演・長崎ぶらぶら節予告)
- 文学座 長崎ぶらぶら節