覚王山
覚王山(かくおうざん)とは、愛知県名古屋市千種区にある覚王山日泰寺を中心として広がる地域をいう。
地理
覚王山地区は、シャム国国王ラマ五世(ラーマ5世)がから日本国民へ寄贈された1898年(明治31年)にインドで発見された仏教開祖釈迦の遺骨仏舎利を安置するため1904年(明治37年)に創建された覚王山日暹寺(現在の覚王山日泰寺)と共に開発が進んだその周辺地区を指し、その山号にちなんでこの名称で呼ばれるようになった。
正式な町名で「覚王山」が付くのは広小路通(愛知県道60号名古屋長久手線:覚王山通とも言う)のみで、その他の地域は正式な地名としては覚王山は付いていないが、地下鉄の覚王山駅や「山門町」を中心とする「覚王山商店街」の様にこの地区を表す名称として使われ、定着している。
歴史
1904年(明治37年)の覚王山日暹寺(現在の覚王山日泰寺)の創建と同年にその山号にちなんで覚王山通の地名が誕生し[1]、寺の門前町も覚王山の商店街と呼ばれるようになった。
覚王山日暹寺(現在の覚王山日泰寺)の隣接地に松坂屋の前身でもある「株式会社いとう呉服店」の初代社長・伊藤次郎左衞門祐民が別宅揚輝荘を創建するなど周辺地域は別宅地として発展した。
1963年(昭和38年)の地下鉄東山線開通時に覚王山駅が誕生し、当地区の名称として「覚王山」が一層定着することになった。
沿革
- 1898年(明治31年) - 英国がインドで仏教開祖釈迦の遺骨仏舎利を発見
- 1904年(明治37年) - 覚王山日暹寺(現在の覚王山日泰寺)創建
- 1904年(明治37年) - 覚王山通が名付けられる
- 1918年(大正7年) - 揚輝荘に茶室「三賞亭」を移築
- 1963年(昭和38年) - 地下鉄東山線が開通し、覚王山駅が誕生
交通
- 道路
主な施設
脚注
参考文献
- 『なごやの町名』名古屋市計画局、1992年。
- 『千種区史』千種区制施行50周年記念事業実行委員会、1987年。
- 『千種区の歴史』愛知県郷土資料刊行会。
- 仏舎利奉迎と覚王山日泰寺