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無線操縦ヘリコプター

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モーター駆動機 Align T-rex 450SE
超小型同軸反転ローター搭載機 Max Axe Micro CX

無線操縦ヘリコプター (RC ヘリコプター) は、模型飛行機の一種で、無線機によって遠隔操作されるヘリコプターである。従来は趣味で飛ばされていたが、その有用性により、農薬散布、航空写真撮影救助活動にも用いられつつある。RC ヘリコプターの原動機には、通常、2サイクルグローエンジンが用いられるが、近年ではモーターリチウムイオンバッテリーを搭載した電動式も増えつつある。電動式は排気ガスを出さない為、屋内での飛行も可能である。

歴史

1960年代から世界各地で開発が進められてきたが、無線装置の問題が課題になっていた。1970年代に比例制御の可能な無線装置が普及し始めたことにより実現した。西ドイツのDieter Schlueterによって開発された。[1]同時期日本でも開発に成功した。その後西ドイツのKAVANからジェットレンジャーの組み立てキットが発売された。日本でもカルト産業やヒロボー、神戸機工、TSK等から発売された。1970年代末には電動ヘリコプターEH-1スカイラークが石政から発売され1987年にはアイソニックから小型電動ヘリコプターEH-550が発売された。また、農薬散布や空中撮影などにも使用される産業用無線操縦ヘリコプターも開発された。 その後、技術革新が進み、現在では特別な訓練を受けなくても手軽に飛ばすことの出来る製品が供給されている。

原動機

無線装置

無線

日本メーカーが優位を保つ。超小型の室内ヘリでは赤外線コントロールも増えつつある。無線装置の主なブランドには、JR, Spektrum, Futaba, Hitec, エアトロニクス, 三和電子機器, Multiplexなどがある。

固定ピッチ機では4チャンネル(スロットル、エルロン、エレベーター、ラダー)、可変ピッチ機では5〜6チャンネル(スロットル、エルロン、エレベーター、ラダー、ピッチ、ジャイロ感度調整)を使用する。なお、可変ピッチ機の場合、スロットルとピッチは同じスティック(日本で使用されているモード1送信機では右スティックの上下)で操作する。従来は水晶を交換する事によってバンド(帯域)を変えていたが、その後、シンセサイザー方式が現れ、さらに近年では拡散符号で多重化するVSMスペクトラム拡散式が徐々に普及しつつある。ヘリを含む上空飛行模型に使用が認められている周波数は40MHz帯、72MHz帯および2.4GHz帯であり、産業用ラジコンヘリには別の周波数が割り当てられている。

変調方式

FM(周波数変調)が用いられる。PPM式は安価な機種、PCMは上の機種で用いられる。 近年はVSMスペクトラム式が普及しつつある。VSMスペクトラム式はまだメーカー間での互換性が確保されていない。今後の課題である。

産業用

趣味としてだけではなく、その有用性により、航空撮影、農薬散布、救助活動、偵察任務にまで徐々に活躍の場を広げつつある。従来は安定性が低く、操縦には訓練が必要だったが、徐々に自動安定装置が開発、普及され操縦は易しくなりつつある。また、GPSと組み合わせて自律飛行するものも普及されつつある。

関連項目

脚注

  1. ^ [1]

リンク

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