星のカービィ (高瀬美恵の小説)
星のカービィ | |
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ジャンル | 児童向け小説 |
小説 | |
著者 | 高瀬美恵 |
イラスト | 苅野タウ・ぽと |
出版社 | アスキー・メディアワークス KADOKAWA |
レーベル | 角川つばさ文庫、KADOKAWA |
刊行期間 | 2013年8月12日 - |
巻数 | 既刊20巻(2021年7月現在) |
テンプレート - ノート |
『星のカービィ』は、高瀬美恵による『星のカービィシリーズ』の小説である。姉妹イラストレーターの苅野タウ・ぽとが挿絵イラストを手掛ける。
概要
2013年より発売を開始した児童向け小説で、カービィは漫画作品同様、言葉をしゃべるキャラクターとして描かれている。ワドルディはカービィの親友という位置づけである。ゲーム作品を原作にしたものや、完全オリジナルのストーリー、メタナイトを主人公にした番外編、世界設定を全く違うものにした「別世界の物語」などの作品がある(16作品目星のカービィ 夢幻の歯車を探せ!は今までとは完全に別世界で世界観の繋がりはない)。作品には小説オリジナルのキャラクターも多く登場し、オリジナルストーリーに原作ゲーム作品での出来事も取り入れられている。20作目となる『デデデ大王の脱走大作戦!』は、シリーズで初めてデデデ大王を主人公とした作品となっている。2022年4月にはKADOKAWAより『星のカービィWii』のノベライズ星のカービィ 天駆ける船と虚言の魔術師が発売される。
作品は基本的に1話完結だが、『星のカービィ スターアライズ』を原作にした11作目と12作目は前後編形式となっている。
2019年5月にはシリーズ累計が100万部に到達[1]、2022年3月時点で22作品が発売されている。
あらすじ
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主要な登場キャラクター
- カービィ
- 本作の主人公。漫画作品同様に流暢な会話をするキャラクターとして登場。一人称は「ぼく」。食べること、寝ること、歌うことが大好きなのんびり屋で、基本的な性格は原作のゲーム版に準じている。原作同様、歌は「殺人的な音痴」レベルであるほか、料理のセンスも壊滅的なレベルで、いろんなものを混ぜて「料理とは思えない何か」を作り、ワドルディ曰く「おなかを壊すどころか、一生食欲を失くす」と酷評されている。「デデデ大王と似ている」と言われることに対してはかなり不満を露わにしており、『くらやみ森で大騒ぎ!の巻』ではメタナイトに「似てると言えば似ている」と言われたことで取り乱したうえ、かなり落ち込んだ。もっとも、猪突猛進で人の話をちゃんと聞かず、周囲を困らせるトラブルメーカー的存在でもあるため、似ている部分がないとは言えず、特にワドルディを困らせることが多い。また、バーニンレオは過去に酷い目に遭わされたことがあるため、彼からはあまり良く思われておらず、敬遠されがちであったが、『スターアライズ』編では共闘しており、仲良くしている様子が伺える。
- 食べ物が絡むと人の話を聞かずに突っ走ったり、自分のことを棚に上げるなどの自分勝手な一面はあるものの、性根は優しくお人好しであり、相手が事件の黒幕であっても心の底から憎むということはしない。そのため、自分を苦しめた敵であっても、命の危機に瀕していた状況から救うなどの行動を取ることもあるほか、黒幕の頑なだった心を変え、改心させることもある[注 1]。また、シリアスな場面に敏感な一面もあり、ゲーム版では見られないような勘の鋭い一面を時に見せることもある。
- デデデ大王
- 作品では、「自称プププランドの大王」と紹介される。言いたい放題な上にやりたい放題と、非常に我儘で自分勝手なカービィのライバル的存在であり、事あるごとに張り合っている。一人称は「オレ様」。ワドルディをこき使っており、無茶ぶりをすることも少なくない。プププランドの住人からの評判は悪く、コックカワサキには「疫病神」、バーニンレオには「あれほど心の狭い持ち主はいないと思う」と評される。カービィだけでなくメタナイトともいがみ合うことが多いが、時に正論をズバリということもある。また、カービィには心の底から嫌われているわけではなく、ある事件で敵に操られてしまった時は、カービィは彼と戦うことを躊躇った。
- 上記のような評判の悪い一面はあるが、部下であるワドルディを「小さくて弱虫だが、真面目で気が利く」と心の底から信頼しており、ワドルディを悪く言う者に対しては厳しい口調で咎めるなど、実は部下思いの一面も持っている。『スターアライズ編』では、魔神官ハイネスが部下の三魔官を何の躊躇も見せず道具のように扱うことに激しい怒りを見せた。
- ワドルディ
- デデデ大王の部下でカービィの親友。一人称は「ぼく」。デデデ大王にはカービィの親友であることは秘密にしている。真面目な性格でしっかり者だが、デデデ大王に振り回されることも多い苦労人である。カービィが殺人的な音痴であることや料理下手であることを良く知っており、『メタナイトと黄泉の騎士』では、黒幕をカービィの歌と料理でもてなすことを提案したメタナイトを「残酷」と心の中で評したことがある。
- 『カービィ バトルデラックス!』を原作にした第10作では、カービィプリンターが正常に動くかのテストとしてワドルディのコピーが増殖。カービィプリンターの破壊によりコピーカービィはすべて消滅したが、コピーワドルディたちはそのまま残った[注 2]。コピー達はデデデ大王の家来として仕えることとなり、オリジナルのワドルディはバンダナを身に着けるようになる[注 3]。
- 原作と異なり、オリジナルのワドルディは彼しか存在せず、ハルバードのワドルディ(船員)など別個体は登場しない。
- メタナイト
- 常に仮面を付けている剣士で、宝剣ギャラクシアを武器に戦う。作品によっては主人公を務める。一人称は「私」で、ワドルディには「メタナイト様」と呼ばれている。卑怯な戦い方を嫌う騎士道精神の持ち主で、自分に厳しく、常に鍛錬を怠らない求道者。部下たちからの信頼は厚く、「あれほど部下思いの方はいない」と評されるほどである[2]。彼自身も部下に厳しい一方で心から信頼を寄せており、『スターアライズ編』では部下の三魔官をただの道具同然に扱うハイネスの行いに、デデデ大王同様激しい怒りを見せた。
- カービィとは顔馴染みで、よくトラブルに巻き込まれるが、基本的には協力的である。その一方で、時にはカービィと対立することもある。
- 過去にあるトラブルを解決したお礼として、どのレストランのどんな料理でも好きなだけ食べ放題になる「スーパープレミアム食べ放題カード」を全宇宙レストラン協会から貰っているが、彼自身は食べ放題には興味がなく一度も使用していないうえ[注 4]、「これから先も使うことはない」と明言しているが、そのことをカービィの前で言ってしまったため、「ぼく専用の食べ放題カードが欲しいよ!」「ぼくがトラブルを解決するから、何かトラブルを起こして!」とせがまれ、困り果ててしまった。
プププランドの住人
- コックカワサキ
- プププランドのレストラン店主。料理や菓子作りの腕は高く、レストランはプププランド一の人気店である。デデデ大王のことは良く思っておらず、「疫病神」と評したこともある。
- ブロントバート
- ピンク色の丸い体に4枚の羽根を持ち、眉毛が太い。一人称は「オレ」。第1作ではコックカワサキを連れてこようとしたワドルディに、カワサキが不在だと伝える。
- ワドルドゥ
- ワドルディによく似た体型をした一つ目が特徴のキャラクター。カービィやワドルディに対しても「~であります」とかしこまった口調でしゃべる。
- ボンカース
- ゴリラのような見た目の大男で、一人称は「オレ」。カービィだけでなく、誰に対してもすぐ喧嘩を吹っ掛ける乱暴者だが、第10作ではプププランドのある危機を救うため、カービィに自分の能力を使ってもらうよう頼む。
- バーニンレオ
- 炎のような髪型が特徴のキャラクター。第1作から登場。初めはカービィに喧嘩を吹っ掛けていたが、ひどい目にあわされて以降は逆に怯えるようになる。ただ、「スターアライズ編」ではカービィ達と共闘しており、カービィとも仲良くしている。
- スカーフィ
- 丸い体型に小さな耳が着いているプププランドの住人。普段は穏やかな笑顔を絶やさないが、ひとたび怒ると一つ目の恐ろしい形相に変わり、手が付けられなくなるため、住人達も恐れている。第22作では重要な役割を担う存在として登場する。
書誌情報
脚注
注釈
出典
- ^ “『星のカービィ』100万部突破! 7月の新しい小説もおたのしみに☆”. 角川つばさ文庫 (2019年6月3日). 2019年12月27日閲覧。
- ^ 「星のカービィ メタナイトと銀河最強の騎士」39pより。
- ^ “星のカービィ あぶないグルメ屋敷!?の巻”. 角川つばさ文庫. KADOKAWA. 2021年5月6日閲覧。
- ^ “星のカービィ くらやみ森で大さわぎ!の巻”. 角川つばさ文庫. KADOKAWA. 2021年5月6日閲覧。
- ^ “星のカービィ 大盗賊ドロッチェ団あらわる!の巻”. 角川つばさ文庫. KADOKAWA. 2021年5月6日閲覧。
- ^ “星のカービィ メタナイトとあやつり姫”. 角川つばさ文庫. KADOKAWA. 2021年5月6日閲覧。
- ^ “星のカービィ プププランドで大レース!の巻”. 角川つばさ文庫. KADOKAWA. 2021年5月6日閲覧。
- ^ “星のカービィ 大迷宮のトモダチを救え!の巻”. 角川つばさ文庫. KADOKAWA. 2021年5月6日閲覧。
- ^ “星のカービィ ロボボプラネットの大冒険!”. 角川つばさ文庫. KADOKAWA. 2021年5月6日閲覧。
- ^ “星のカービィ メタナイトと銀河最強の戦士”. 角川つばさ文庫. KADOKAWA. 2021年5月6日閲覧。
- ^ “星のカービィ 結成!カービィハンターズZの巻”. 角川つばさ文庫. KADOKAWA. 2021年5月6日閲覧。
- ^ “星のカービィ 決戦!バトルデラックス!!”. 角川つばさ文庫. KADOKAWA. 2021年5月6日閲覧。
- ^ “星のカービィ スターアライズ フレンズ大冒険!編”. 角川つばさ文庫. KADOKAWA. 2021年5月6日閲覧。
- ^ “星のカービィ スターアライズ 宇宙の大ピンチ!?編”. 角川つばさ文庫. KADOKAWA. 2021年5月6日閲覧。
- ^ “星のカービィ 毛糸の世界で大事件!”. 角川つばさ文庫. KADOKAWA. 2021年5月6日閲覧。
- ^ “星のカービィ 虹の島々を救え!の巻”. 角川つばさ文庫. KADOKAWA. 2021年5月6日閲覧。
- ^ “星のカービィ スーパーカービィハンターズ大激闘!の巻”. 角川つばさ文庫. KADOKAWA. 2021年5月6日閲覧。
- ^ “星のカービィ 夢幻の歯車を探せ!”. 角川つばさ文庫. KADOKAWA. 2021年5月6日閲覧。
- ^ “星のカービィ メタナイトと黄泉の騎士”. 角川つばさ文庫. KADOKAWA. 2021年5月6日閲覧。
- ^ “星のカービィ カービィカフェは大さわぎ!?の巻”. 角川つばさ文庫. KADOKAWA. 2021年5月6日閲覧。
- ^ “星のカービィ カービィファイターズ 宿命のライバルたち!!”. 角川つばさ文庫. KADOKAWA. 2021年5月6日閲覧。
- ^ {{Cite web|url=https://tsubasabunko.jp/product/kirby/322103001605.html%7Ctitle=星のカービィ デデデ大王の脱走大作戦!|work=角川つばさ文庫|publisher=KADOKAWA|accessdate=2021-07-17}}
関連項目
- 星のカービィ
- 星のカービィ2
- 星のカービィ3
- 星のカービィ 鏡の大迷宮
- 毛糸のカービィ
- 星のカービィWii
- 星のカービィ トリプルデラックス
- タッチ!カービィ スーパーレインボー
- 星のカービィ ロボボプラネット
- カービィ バトルデラックス!
- 星のカービィ スターアライズ