ロング・トール・サリー (EP)

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ロング・トール・サリー
ビートルズ 英国EP
リリース
録音 1964年3月1日
1964年6月1日
ジャンル ロック
時間
レーベル パーロフォン
GEP 8913 (mono)
プロデュース ジョージ・マーティン
専門評論家によるレビュー
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『ロング・トール・サリー』 (Long Tall Sally)は、 イギリスロックバンドビートルズの5枚目の公式EPである。ビートルズのEPとしては、それまでに発売された「アルバムのダイジェスト版的な物」や「過去のシングル曲を集めたヒット曲集的な物」と違い、初めて全曲未発表の新曲が収録された[1](本作以外でEPで新曲が発表されたのは1967年マジカル・ミステリー・ツアーのみ)。パーロフォンレーベルからモノラル盤としてリリースされた。

収録曲

Side 1

  1. ロング・トール・サリー - Long Tall Sally (Johnson - Penniman - Blackwell)
    演奏時間:(2'03")、リード・ヴォーカル:ポール・マッカートニー
    リトル・リチャードのカヴァー曲。
  2. アイ・コール・ユア・ネーム - I Call Your Name (Lennon - McCartney)
    演奏時間:(2'08")、リード・ヴォーカル:ジョン・レノン
    ビリー・J・クレイマーザ・ダコタスへの提供曲のセルフ・カヴァー。

Side 2

  1. スロウ・ダウン - Slow Down (Williams)
    演奏時間:(2'56")、リード・ヴォーカル:ジョン・レノン
    ラリー・ウィリアムズのカヴァー曲。
  2. マッチ・ボックス - Matchbox (Perkins)
    演奏時間:(1'58")、リード・ヴォーカル:リンゴ・スター
    カール・パーキンスのカヴァー曲。

解説

収録された4曲のうち3曲がカヴァー曲で、唯一のオリジナル曲である「アイ・コール・ユア・ネーム」も、ビートルズと同じリバプール出身で、パーロフォン・レーベルと契約していたロック歌手、ビリー・J・クレイマー(Billy J. Kramer)とザ・ダコタズ(the Dakotas)に提供した楽曲をセルフカバーした曲であるため、イギリスで発売されたシングル、アルバム、EP盤では唯一の「全曲カバー曲で占められた作品」となっている。約1ヶ月後に発売された3枚目のオリジナル・アルバムである『ビートルズがやってくるヤァ!ヤァ!ヤァ!(ハード・デイズ・ナイト)』は全曲がレノン=マッカートニーのオリジナル曲で構成されており、これとは正反対のコンセプトで作られたEPである。

リリース史

  • 1970年日本でイギリスのオリジナルEPの内、『マジカル・ミステリー・ツアー』を除く12作品が再発売されたが、イギリスのオリジナル盤と異なり、全ての楽曲はステレオ・ヴァージョンで収録された(ただしアメリカでは、前述のアルバム2枚のステレオ盤で既に本EP収録曲のステレオ・ヴァージョンが発表されていた)。
  • 1976年、このEPに収録されていた4曲が、2枚組28曲入りのコンピレーション・アルバム ロックン・ロール・ミュージックに収録された。これら4曲のステレオ・ヴァージョンがイギリスで発表されたのはこれが初めてである。
  • 1978年、LPボックス『The Beatles Collection』(イギリス版)のボーナス・アルバムとして制作されたアルバム未収録曲集レアリティーズに、本EP収録の4曲がオリジナルのモノラル・ヴァージョンで再収録された。ただし。アメリカ編集盤のレアリティーズ Vol.2は内容が全く別で、本EP収録曲は1曲も収録されなかった[2]
  • 1988年、ビートルズの公式アルバムがCD化された際、アルバム未収録曲を集めたコンピレーション・アルバムパスト・マスターズ Vol.1に本EP盤収録の4曲のステレオ・ヴァージョンが収録された。
  • 1992年、イギリスのオリジナルEP盤15作品がCD化され、Compact Disc EP Collection としてセット販売された際、本EPのオリジナルのモノラル盤も初めてCDとしてリリースされた。
  • 2009年に公式アルバムのモノラル盤ボックス・セット『ザ・ビートルズ MONO BOX』が発売された際、アルバム未収録のモノラル・ヴァージョンを集めた「モノ・マスターズ」が収録され、モノラル・ヴァージョンがリリースされた。

脚注

  1. ^ Calkin, Graham. “Graham Calkin's Beatles Pages”. 2004年12月21日閲覧。
  2. ^ Cross, Craig (2005). The Beatles: Day-by-Day, Song-by-Song, Record-by-Record. pp. 511, 570 

外部リンク