ヤングマスター 師弟出馬

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ヤングマスター 師弟出馬
師弟出馬
The Young Master
監督 ジャッキー・チェン
脚本 ジャッキー・チェン
ラウ・ティンチー
トン・ロー
エドワード・タン
製作 レナード・ホー
製作総指揮 レイモンド・チョウ
出演者 ジャッキー・チェン
ユン・ピョウ
ウェイ・ペイ
音楽 フランキー・チェン
撮影 チン・チンチュ
配給 香港の旗 ゴールデン・ハーベスト
日本の旗 東宝東和
公開 香港の旗 1980年2月
日本の旗 1981年3月21日
上映時間 100分
製作国 香港の旗 イギリス領香港
言語 広東語
興行収入 11,282,026香港ドル 香港の旗
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ヤングマスター師弟出馬』( - していしゅつば、原題: 師弟出馬/英題: The Young Master)は、1980年に製作された、ジャッキー・チェン監督・主演の香港映画

概要

折り合いが悪かったロー・ウェイのプロダクションからゴールデン・ハーベスト社に強行移籍したジャッキー・チェンが、同社で監督・主演した第1回作品。香港クンフー映画の定番「仇討ち物語」ではないオリジナルの物語に、素手の対決はもとより扇子スカートロープなどさまざまなアイテムを効果的に使った、趣向を凝らしたアクションを取り入れた明るい作品である。

仇役には70年代に香港クンフー映画でも活躍したハプキドー(韓国合気道)の達人ウォン・インシクを迎え、20分近いジャッキーとウォンの対決はジャッキー作品のクンフー対決の中でも屈指の内容である。

あらすじ

孤児のドラゴンとタイガーは名門金龍道場に拾われて育った若者。

だが町の道場間で競われる舞獅(獅子舞)合戦の練習中に、頭持ちのタイガーが負傷し急遽ドラゴンが頭となって出場。しかし相手道場の獅子頭を持っていたのは怪我をしたはずのタイガーだった。舞獅合戦は金龍道場の完敗で、道場は町の笑い者になり師範は弟子に八つ当たりを始める。

だがその後タイガーの裏切りが発覚し師範はタイガーを追放してしまう。八つ当たりの度を強める師範についにドラゴンが爆発、自分も出て行くことを宣言するが、師範は我に返り、ドラゴンに免許皆伝の証である道場の大扇子を持たせてタイガーを連れ戻すよう頼む。

一方タイガーは悪党キムの一味となって悪事の片棒を担いでいたが、タイガーもまた免許皆伝の大扇子を持っていたため、ドラゴンは悪党として警察に捕まってしまった。

キャスト・スタッフ

登場人物:キャスト
孤児で金竜道場で育った青年。タイガーとは兄弟同然に育った親友。拳法の腕も立つが養父である師範はタイガーの方を溺愛していたので、2番手扱いであった。本人もそれを悟っているのでタイガーには遠慮気味である。
  • タイガー:ウェイ・ペイ
同じく金竜道場で育った孤児。獅子舞勝負で敵に寝返ったり、売春婦を連れ込んだり、と愚行を咎められ師範から破門される。その後、黒龍道場側に付き坂を転げる様に悪事を行うが、人殺しだけはしないと誓っていた。
警察の署長。拳法家でもあり、かなりの腕である。タイガーと間違えてドラゴンを捕まえるが、冤罪と知って釈放する。その後、タイガーを追うがドラゴンからの「黒幕(キム)を捕まえたら、タイガーを無罪にする」と言う条件を飲む。
署長の長男。拳法の腕も中々であったが、最終的にはドラゴンに敗北。父親からは「あいつは喋らないので何を考えてるか判らん」と言われる始末。木製の床几を使った戦術が得意。
  • 署長の娘:リリー・リー
署長の長女でこちらが姉になる。やはり拳法家の家系の人物で中々の使い手。彼女の蹴りの出所を隠すスカートを使った戦術は、後に真似たドラゴンにも大いに役に立った。
罪人として護送されていたが、金竜道場と敵対する黒龍道場一派から救い出される。自由になったのをいい事に銀行強盗などの悪事を再び重ねて行く。拳法の腕はドラゴンを凌駕している筈だった。
  • 師範:ティエン・フン
金竜道場の主でドラゴンとタイガーの育ての親。タイガーに後を継がせるつもりだったが、愚行を咎め破門にした。しかし、内心では心配しており、タイガーの連れ戻しをドラゴンに託す。
スタッフ

日本語吹替

役名 俳優 日本語版1 日本語版2
ドラゴン ジャッキー・チェン 石丸博也
タイガー ウェイ・ペイ 鈴置洋孝 堀内賢雄
クァン署長 シー・キエン 上田敏也 小林清志
署長の息子(ジャガー) ユン・ピョウ 目黒光祐 古谷徹
署長の娘(シューラン) リリー・リー 川浪葉子 中原麻衣
キム ウォン・インシク 北村弘一 大塚芳忠
師範 ティエン・ファン 大塚周夫 野島昭生
アーサク フォン・ファン 雨森雅司 樋浦勉
ブル ファン・ムイサン 渡部猛 天田益男

作品解説

競演に当時若手売り出し中だったウェイ・ペイ、ユン・ピョウを迎え、さらにはティエン・フンやシー・キェンなどの香港映画界の重鎮を添えるなど競演陣も華やかである。また国際公開バージョンには、歌手ジャッキー・チェンのデビュー曲「さすらいのカンフー」がテーマソングとして編入され、東南アジア圏を中心に各国でヒットとなった。

ジャッキーは作品完成度に非常にこだわり、撮影に費やしたフィルムはかなりのもので、初期完成版もジャッキー自身が編集の監督を行ったが、それは3時間に迫ろうという長尺であり、配給会社の指示で最終的に1時間40分に短縮されている。

本作の編集違いは無数に存在するが、主に地元「香港公開版」と「国際公開版」の2種類に分かれており、日本の劇場で公開されたものは国際版である。国際版は香港版よりもフッテージが若干多く、上記の「さすらいのカンフー」がエンディングとして使用されている。また香港版にある120テイク以上を費やして撮影された、投げた扇を再び受け取るシーンは国際版からはカットされている。 アメリカでは国際版はパブリックドメインになっており、数々の会社から格安DVDが発売されている。また「台湾公開版」も存在し、上記の2バージョンでは見ることのできないシーンが含まれている。

日本国内版のビデオソフトは、これまではすべて香港公開版に日本語字幕を付加したものであり、タイトルシーンや音楽が日本公開時のものとは大きく異なっていたが、2012年に㈱ツイン社から発売された国内版ブルーレイソフトには、香港公開版のほか、映像特典として日本公開版(国際公開版)を復刻収録し、さらに後者にはテレビ放映時の吹替え音源を合わせて収録している。

日本上映版の字幕ではジャッキーが底なし沼に落ちた時に歌ったのは「カラス、何故鳴くの」の歌詞であるがTV吹き替えでは「ロンドン橋が落っこちた」に歌詞が変更されている。

2014年11月に発売されたエクストリーム・エディションでは香港公開版の映像特典として台湾公開版収録のほか日本公開版フィルムを全編テレシネして収録しており、日本で公開されてから33年経て、ようやく完全な日本公開版がソフト化された。

外部リンク

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