ダチア・ロガン
ダチア・ロガン | |
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前期(フロント) | |
前期(リア) | |
概要 | |
別名 | ルノー・ロガン |
販売期間 | 2004年 - |
ボディ | |
乗車定員 | 5人 |
ボディタイプ | 4ドアセダン |
駆動方式 | FF |
パワートレイン | |
エンジン |
直4 1.4L K7J 710 直4 1.6L K7M 710 直4 1.6L K4M 690 dCi 直4 1.5L K9K 792/796 dCi |
変速機 | JH1/JH3/JR5 5MT |
前 |
前:ストラット式 後:トーションビーム式 |
後 |
前:ストラット式 後:トーションビーム式 |
車両寸法 | |
ホイールベース |
2,630mm 2,900mm (MCV) |
全長 |
4,250mm 4,450mm (MCV) |
全幅 | 1,735mm |
全高 |
1,525mm 1,640mm (MCV) |
車両重量 |
975 - 980kg 1,165 - 1,255kg (MCV) |
ダチア・ロガン (Dacia Logan) は、ルーマニアの自動車製造会社、ダチアが製造する小型自動車。親会社のルノーの世界戦略車でもあるが、日本で販売される予定はない。
概要
1998年にダチアを傘下に収めたフランスのルノーによって1999年から「プロジェクトX90」として開発が進められ、2004年から発売を開始した低価格の前輪駆動 (FF) 小型車である。X90のプロジェクトマネージャーは後にルノーサムスン自動車のCEOなどを歴任するジャン・マリー・ウェルティジェ (Jean Marie Hurtiger) である。当初はルーマニアの低賃金と高い生産技術を両立させることで5000ユーロで販売することを目標に開発されたものの、実際販売された際は諸般の事情により6000ユーロからになった。低価格ながらルノーの最新技術が反映されており、ルノーと日産の共同開発によるアライアンス・BプラットフォームをベースとしたB0プラットフォーム採用し、エンジン、ギアボックス、内装など、他のルノー車のパーツを50%程度流用することでコストの低減を図っている。
エンジンは当初2種類の直4ガソリンエンジン(1.4リットルと1.6リットル)が用意され、2006年3月には1.5リットルの直4コモンレールディーゼルエンジン(1.5DCi 9840ユーロから)も追加された。
ボディタイプは当初は4ドアセダンのみの設定だったが、後にステーションワゴン(ロガンMCV)とバン、ピックアップも追加された(後述)。
2008年7月にはフェイスリフトが行なわれ、新デザインのグリルが与えられた。
ロガンMCV
先行コンセプト「ロガン・ステップ」 (Logan Steppe) が2006年3月のジュネーヴモーターショーで、市販モデルが同年9月のパリサロンで公開され、同年10月からルーマニア国内で発売が開始された。MCVはMulti Convivial Vehicleの略である。セダンと比較して全長が200mm、全高が115mm、ホイールベースが270mm大きく、2列シート5人乗り仕様の他に3列シート7人乗り仕様も用意される。エンジンはセダンと同じである。
また2007年1月にはロガンMCVをパネルバン化したロガン・バンも発売された。
ロガンピックアップ
2008年3月にルーマニアで発売された、ロガンベースのピックアップトラックである。2008年中にブルガリアおよびトルコで発売され、2008年10月には、1400バッキーの後継として南アフリカ市場に日産ブランドのNP200として販売開始。
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セダン後期(フロント)
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セダン後期(リア)
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ロガンMCV
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ロガンバン
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ロガンピックアップ
世界各国での展開
ダチアの生産分については現在東欧諸国および、フランス(タヒチやニューカレドニアなどの海外県も含む)、ドイツ、スペインなどの西欧諸国へ輸出されている。また、親会社のルノーもロシア、コロンビア、モロッコ(以上、2005年から生産開始)、ブラジル(2007年より。アルゼンチン、メキシコにも輸出)で生産を行っている。ルノーの生産分についてはルノーのブランドで販売が行われているが、2007年7月に投入されたメキシコ市場向けのみパートナーである日産自動車へのOEM供給の形を採っており、「日産・アプリオ」の車名で販売されている。
イランでは2007年5月からイラン・ホドロによって「ルノー・トンダル90」 (Renault Tondar 90) として製造・販売されている。
マヒンドラ・ベリート
インドではマヒンドラ&マヒンドラとの合弁会社「マヒンドラ・ルノー」によって、ロガン初の右ハンドル車が2007年7月に投入された。しかし販売は振るわず、2010年に合弁は解消された。マヒンドラはインド国内におけるロガン展開の権利を引き続き有するものの、ルノーのブランドおよびロゴの使用は同年までに限定され、さらに1年半後には車名の変更も義務付けられることとなった[1]。2011年4月26日、マヒンドラ版ロガンが「ベリート」 (Verito) の車名で発表された[2]。
ラーダ・ラルグス
ロシアではまた、アフトヴァースとルノー-日産アライアンスによる最初の大型共同開発プロジェクトして、ロガンMCVをベースとするラーダブランドの新車種の開発が行われた。2010年のモスクワ国際モーターショーに「プロジェクトR90」コンセプトとして出品され[3]、その市販モデルとなる「ラルグス」 (Largus) は2012年4月4日にトリヤッチ工場にてロシア首相ウラジーミル・プーチンの立ち会いのもとで生産が開始された[4][5]。ラルグスはR90ワゴン(5人乗りと7人乗り)とF90カーゴバン(2人乗り)の2種類が用意される[6]。
関連事項
脚注
- ^ “【インド】マヒンドラとルノーが合弁解消、「ロガン」低迷で[車両]”. NNA (2010年4月19日). 2011年4月26日閲覧。
- ^ “Mahindra launches 'Verito', the Logan with Mahindra badge”. マヒンドラ プレスリリース (2011年4月26日). 2011年4月26日閲覧。
- ^ “Moscú 2010: Lada R90 Project”. Autoblog Spanish (2010年8月25日). 2011年4月26日閲覧。
- ^ “Владимир Путин дал старт серийному производству Lada Largus”. Волга Ньюс (2012年4月4日). 2012年5月3日閲覧。
- ^ Enrique García (2012年4月21日). “La nueva era de Lada ya tiene fecha: en julio llegará el Largus”. Autoblog Español. 2012年5月3日閲覧。
- ^ Evgeniy Vorotnikov (2012年4月17日). “Russia's AvtoVAZ Launches New Lada Largus Flagship”. InsideLine. 2012年5月3日閲覧。