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この世の果てまで

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この世の果てまで
スキータ・デイヴィスシングル
初出アルバム『: The End of the World
リリース
規格 7" シングル
録音 1962年
ジャンル ブルースポップス
時間
レーベル RCAレコード
作詞・作曲 アーサー・ケント、シルビア・ディー
プロデュース チェット・アトキンス
チャート最高順位
2位(アメリカ)/ 18位(イギリス
スキータ・デイヴィス シングル 年表
「The Little Music Box」
(1962年)
この世の果てまで
(1962年)
「I'm Saving My Love」
(1963年)
テンプレートを表示

この世の果てまで」(: The End of the World) は、アメリカ合衆国の女性歌手、スキータ・デイヴィスのヒット曲である。1962年12月にRCAレコードから発売され、世界的に流行した。作曲はアーサー・ケント、作詞はシルビア・ディー。ディーは、ナット・キング・コールの「トゥー・ヤング」の作詞者としても知られている。日本では「この世の果てまで」のタイトルで知られているが、原題を直訳して「世界の終わり」とした方が元の歌詞の意味に近い。

概説

1962年12月のリリース後、翌1963年3月にはBillboard Hot 100で最高2位を記録、Billboard カントリー・シングル・チャートでも2位を記録[1](デイヴィスはカントリー歌手であるため、レコードはクロスオーバーとして成功した)、Billboard イージーリスニング・チャートでは1位を記録した。さらに、Billboard リズム・アンド・ブルース・チャートでは1位を記録し[2]、そのチャートでは極めてまれな女性コーカソイド歌手によるヒットとなった。

ルビー&ザ・ロマンティックスの曲「燃ゆる初恋」に「この世の果てまで」がポップ・チャートで1位となるのを阻まれはしたが、この歌の人気は Billboard's list of the year's 20 biggest hits で3位にランクインするほどである。

デイヴィスのレコードはチェット・アトキンスがプロデュースしたもので、1960年代のナッシュビル・サウンドの代表例と考えられている。2001年のアトキンスの葬儀では、マーティ・スチュワートによる器楽演奏でこの曲が演奏された。2004年にライマン公会堂で行われたデイヴィスの葬儀では、デイヴィスのバージョンのこの曲が流された。

デイヴィスは、この曲以外の複数の曲においても、カントリー・ミュージック・チャートやその他のチャートでヒットさせている。しかし、彼女はこの曲の成功後は常に「この世の果てまで」と同一視され、あらゆるコンサート出演でこの曲を歌った。

この曲は多くのアーティストにカバーされている。カーペンターズ(1973年のアルバム『ナウ・アンド・ゼン』)[3]ロレッタ・リン(1964年のアルバム『Before I'm Over You』)[4]ハーマンズ・ハーミッツブレンダ・リー(1964年のアルバム『Let Me Sing』)[5]ボビー・ヴィントン(1972年のアルバム『Sealed with a Kiss』)[6]ジョン・クーガー・メレンキャンプ(2003年のアルバム『Trouble No More』)[7]ジョニー・マティスジュリー・ロンドン(1963年のアルバム『The End of the World』)[8]ナンシー・シナトラソニアツイッギークロディーヌ・ロンジェ(1967年のアルバム『The Look of Love』)[9]アグネッタ・フォルツコグABBAのメンバー、2004年のアルバム『My Colouring Book』)[10]パティ・ペイジアン・マレー(2002年のアルバム『Country Croonin'』)[11]ジェフ・ウォーカーカーカスのメンバー)、ヴォンダ・シェパードリー・ナッシュ竹内まりや(2003年のアルバム『Longtime Favorites』)[12]小島麻由美石嶺聡子原田知世(1994年のアルバム『カコ』)[13]ヴィヴィアン・チョウスーザン・ボイル(2009年のアルバム『夢やぶれて』)[14]などがカバーした。

デイヴィスのバージョンは、多くの映画(たとえば『17歳のカルテ』、『サンキュー、ボーイズ』、『パイレーツ・ロック』など)やテレビドラマ『マッドメン』のサウンドトラックに収録されている[15]

村上春樹の小説、『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』(1985年)には歌詞の一節がエピグラフとして引用されている。

チャート・パフォーマンス

チャート(1963年) 最高位
オーストラリア・ケント・ミュージック・レポート 32
全英シングルチャート 18 [16]
アメリカ・ビルボード・ホット・カントリー・シングル 2 [17]
アメリカ・ビルボード・ホット100 2 [17]
アメリカ・ビルボード・イージーリスニング 1 [17]

脚注

  1. ^ Whitburn, Joel (2004). The Billboard Book Of Top 40 Country Hits: 1944-2006, Second edition. Record Research. p. 180 
  2. ^ Whitburn, Joel (2004). Top R&B/Hip-Hop Singles: 1942-2004. Record Research. p. 147 
  3. ^ Now & Then - Carpenters / AllMusic”. 2011年8月21日閲覧。
  4. ^ Before I'm Over You - Loretta Lynn / AllMusic”. 2011年8月21日閲覧。
  5. ^ Let Me Sing - Brenda Lee / AllMusic”. 2011年8月21日閲覧。
  6. ^ Sealed with a Kiss - Bobby Vinton / AllMusic”. 2011年8月21日閲覧。
  7. ^ Trouble No More - John Mellencamp / AllMusic”. 2011年8月21日閲覧。
  8. ^ The End of the World - Jullie London / AllMusic”. 2011年8月21日閲覧。
  9. ^ The Look of Love - Claudine Longet / AllMusic”. 2011年8月21日閲覧。
  10. ^ My Colouring Book - Agnetha Fältskog / AllMusic”. 2011年8月21日閲覧。
  11. ^ Country Croonin' - Anne Murray / AllMusic”. 2011年8月21日閲覧。
  12. ^ 竹内まりや / ロングタイム フェイバリッツ - CDJournal.com”. 2011年8月21日閲覧。
  13. ^ 原田知世 / カコ - CDJournal.com”. 2011年8月21日閲覧。
  14. ^ I Dreamed a Dream - Susan Boyle / AllMusic”. 2011年8月21日閲覧。
  15. ^ Levinson, Paul (2009年11月2日). “Mad Men 3.12: The End of the World”. InfiniteRegress.tv. 2009年11月2日閲覧。
  16. ^ Chart Stats - Skeeter Davis - End Of The World”. 2011年7月19日閲覧。
  17. ^ a b c Skeeter Davis -> AllMusic”. Charts & Awards -> Billboard Singles. AllMusic. 2011年7月19日閲覧。