UFOキャッチャー

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ニューUFOキャッチャー

UFOキャッチャー(正式名:UFO CATCHER、読み:ユーフォーキャッチャー)は、株式会社セガが販売する、プライズゲームに分類されるアーケードゲーム機。クレーンゲーム機と呼ばれるジャンルの代表格の一つである。

また、他社製の物も含めたクレーンゲーム機、またはプライズゲーム全般の呼称としても用いられる。

概要[編集]

一般的なクレーンゲームと同様、プレイヤーがクレーンを操り、景品を獲得するゲームである。UFOキャッチャーの場合、操作には2つから4つの押しボタンを使用する。2ボタンの機種の場合、

  1. 景品ダクト上に位置しているクレーンを、第1ボタンで左右いずれか単方向のみに移動させる。移動中は限界点に到達する以前であれば動き続け、ボタンを離すと停止、再度押してもそれ以上は動かない。
  2. クレーンを、第2ボタンで奥方向に移動させる。クレーンはボタンを離すか限界点に達するまでは動き続ける。
  3. 以降は自動的に、アームを開く→クレーンを降ろす→アームを閉じる→クレーンを上げる→クレーンをダクト上に移動する→アームを開く→アームを閉じる、という動作が行われ、初期状態に戻る。

となる。

2ボタンの機種では前記の"クレーンを降ろす→アームを閉じる"の遷移は機械任せである。3ボタンの機種では、このタイミングを第3ボタンで指定する。押下しなければ2ボタン機と同様、限界点まで動いた後に自動的にアームを閉じる。

なお、このアームの開閉機構は、各社が特許あるいは実用新案を取得しているため、ライセンスを受けて開発した場合を除けば、他社製の類似機とは内部の動作が異なる。NEW UFOキャッチャーの場合、楕円カムで押し開き、引きバネの力で閉じるようになっている。

ちなみに、アームが挟む強さの目安として、ツメの先が開いているかどうかが言われるが、これはアームやツメの取り付け精度の誤差でも結構ズレが出るので、実際はあまり当てにはならない。 アームの強さを確かめるには、実際には他人がプレイするのを見るか、自分でプレイするしかない。

名称[編集]

開発当初は、景品を鷲づかみにするゲーム、ということで「イーグル・キャッチャー」という名称が検討されていた。しかし、クレーン部分を鳥の形にしようとすると、ハード的な問題で不恰好なものになってしまうことから、内部に収まる機構に合わせる形に変更された。結果、完成したマシンはクレーン部分が「空飛ぶ円盤」のようだったことから、UFOキャッチャーと命名された。

販売と成功[編集]

1985年に初代機が発売された。当時の景品の上限価格は200円で、その値で用意できる専用の景品が無く、カプセルトイ等が使用されていた。

ぬいぐるみが景品に使用されるようになったのは、当時の重役が海外出張の際、検品漏れの物が露店で売られているのに目を付け、大量に買い付けてきて直営店に卸したのが始まりと言われる[1]

それ以前のクレーンゲーム機と違い目線の高さに景品が陳列される事もあり、人目を引くようになり、徐々に定着。90年代に入るとアンパンマン等の有名キャラクターを用いた専用景品が数々投入され、大ヒットとなった。以降、セガ以外の同業他社も同様のマシンで追随、景品も上限価格が300円→500円→800円と上昇し多様化し、また、一般的な娯楽商品だけでなく食べ物や生活用品が商品になるなど陳列される商品の多様化により、アミューズメントセンターの定番ゲーム機として定着している。

主なシリーズ機[編集]

UFOキャッチャーの本流にあたる通常タイプの機種は、2008年の時点で8代目まで発売されている。ここではUFOキャッチャーのシリーズ機、及びセガ製の他のクレーンゲーム機について記述する。

通常タイプ[編集]

UFO CATCHER(ユーフォ―キャッチャー)
1985年発売。初代機、シリーズの元祖。初期製造分はアーム部を上下させるパイプの強度が弱く、使用を続けるうちにパイプが変形してアームが上下移動できなくなる不具合が起き、強度が増した対策品と部品交換する対応が取られた。説明書に記載されている部品番号にEGとついているのは、開発名がイーグルキャッチャーだった名残りである。
UFOキャッチャーDX / DX II
DXは1987年発売。初代機の外装を改修したマイナーチェンジ機。筐体の配色以外には、初代機と比較しての目に見えた変更点は無い。IIは取り出し口の構造が改良された。BGMはイングランド民謡「グリーンスリーブス」とポリスの「EVERY BREATH YOU TAKE(見つめていたい)」。クレーンが下降しはじめると、同社のゲーム『フリッキー』の名前入れBGMが流れた。販売初期の頃にはアームが下がった時に電源が切られるとマシンが景品の中にアームを入れたままの状態で元の位置へ戻そうとするバグが存在しており、これによって景品を取り出し口へ通常より多く落とし込む不正も可能だった。後にバグ対策をしたROMが配布され、待機中のBGMがテレビアニメ『ちびまる子ちゃん』のオープニング曲「ゆめいっぱい」・エンディング曲「おどるポンポコリン」に変更された。
ニューUFOキャッチャー
1991年発売。シリーズ4代目。初代からDXへのマイナーチェンジとは違い大幅にモデルチェンジ。塗装にピンクカラーとホワイトカラーがある。シリーズ機の基礎フォーマットはここでほぼ確定され、以降に発売された機種の基礎となっている事実上のスタンダード機。上下の分離したような形状から、全体が一つの箱状の筐体になった。あわせて、景品取出し口が操作パネル横から下方に移り、景品の積まれる場所が操作パネルとほぼ同じ高さまで下がった。また、アームの上下動作はワイヤーを巻き取る方式に変更され、前モデルまではクレーン後方にぶら下がっていた分銅が無くなった。
セガの家庭用ゲームソフト『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』をフィーチャーし、景品の取り出し口には同ゲームの主人公、ソニックが描かれている。また、プレイ中のBGMも、DREAMS COME TRUE中村正人が作曲した同ゲームのBGMを使用している。なお、発売当初はちびまるこちゃんの曲が採用されていた他、ROM交換によりクリスマスソングや童謡曲を流しているものも存在する。また、デザインとBGM違いで、NFL景品とコラボしたTeam NFLシグマ)などのバリエーションも存在する。この機種はブーム時に多数出回ったこともあり、発売から20年以上経った現在でも全国各地のゲームコーナーで散見されるロングラン機種である。
UFOキャッチャーエクセレント
1994年発売。シリーズ5代目。NEW〜と同じくソニックを配した外見。ピンクカラーとホワイトカラーがある。UFOを擬人化しており、LEDで顔の表情が変わる。景品獲得成功/失敗時等に喋ったり、誰もプレイしていないと居眠りを始めたり、などの演出がある。プラスチック製のツメが装備されているが、頻繁に折れるためこの機種のみで廃止され、セガで唯一となった。
UFO CATCHER 21(ユーフォ―キャッチャー トゥエンティワン)
1996年発売。シリーズ6代目。「にじゅういち」ではなく「とぅえんてぃわん」と読む(マシンがそう喋る)。クレーン部分に、下方を照らす照準用スポットライトが付いた。使用BGMは通常はオリジナル曲だが、設定変更でクリスマスシーズン用に「サンタが町にやって来る」や、山下達郎の「クリスマス・イブ」が使用できる。
UFO CATCHER 800(ユーフォ―キャッチャー ハチマルマル)
1998年発売。「えいとはんどれっど」ではなく「はちまるまる」。ただし、エクセレントや21とは違い、自己紹介(?)しなくなった。景品の上限価格が800円に改正された際に発売された、大型景品対応マシン。それまでの2プレイヤー用筐体と同じサイズを1プレイヤーで使う。名称の"800"は、景品価格と、800gの重さの景品が獲得出来る事に由来している。
UFO CATCHER 7(ユーフォ―キャッチャー セブン)
2001年発売。シリーズ7代目。ニューUFOキャッチャー等と同等サイズの2プレイヤー機。従来ではバネのみだったアームの強さの調整を、つまみで簡単に変えられる新機能が付いた。また、デフォルトでは付かないが、クレーンの横移動・奥移動の2ボタンに加え、クレーン降下を止めるボタンを付けることが可能。このボタンを降下中に押すと即、掴む動作に移行する。箱型の景品獲得の際の高さ調整のほか、景品の積みを不必要に崩さないため、また、位置調整を失敗した場合の(1プレイ分は損をする事を覚悟の上での)キャンセル等に用いられる。
UFO CATCHER 7 MAX Edition(ユーフォ―キャッチャー セブン マックスエディション)
2003年発売。7の大型景品対応版。1プレイヤー機。景品を落とす穴が管状ではなく、筐体の前後全域に渡っていて、800以上に大型の景品にも対応できる。人間が出入り出来そうな程に穴が大きいため、「非プレイ時にはシャッターが閉まる」「シャッターが開いている間は取り出し口が開かない」といったロック機構がある。また、UFOメカ内にフルカラーLEDがついており、待機時や操作時に色が変わる。
UFO CATCHER 7 second(ユーフォ―キャッチャー セブン セカンド)
2004年発売。7のマイナーチェンジ機。基本的な仕様は7と同一だが、取り出し口にクッションが装備されているなど、細かな変更点がある。筐体も、さらに明るさを強調したものになった。
UFO CATCHER 8(ユーフォ―キャッチャー エイト)
2008年発売。ナムコの「クレナフレックス」を大幅に参考にして開発され、フィールドを組み替えることが可能になった。アームを高い位置に設置することにより、景品を多く陳列したり、より大型の景品を使用したりできるようになっている。BGMの曲数も大幅に増加し、通常BGMに加えて、クリスマスや、昔ながらのFM音源風BGM、プライズをテーマにしたボーカル曲、UFO音頭など非常にバリエーションに富んでいる。また、小さな子供も楽しめるように、コントロールパネルを低く設置している。
コントロールパネルには従業員専用のスイッチが配置されており、「UFOキー」と呼ばれるICタグを所持した状態で操作することで、扉を開けずにサービススイッチの操作やクレーンの握力変更等が行える。またオプションのUFOキーリーダーを購入することで、売上データなどをパソコンで集計することも可能。インターネット(ALL.Net)対応が予告されており、ハードも対応しているものの、現段階ではサービスは開始されていない。
UFO CATCHER DOUBLE(ユーフォ―キャッチャー ダブル)
2010年発売。大型景品対応の1プレイヤー機。クレーンが2個あり、左右のアームをそれぞれ別のクレーンに付ける設定のほか、それぞれに2本ずつ計4本を付けることも可能である。操作にはボタンを4つ用いる。クレーンの初期位置は右側手前にあり、各々のボタンで、左アームの左移動・奥移動・右アームの左移動・奥移動、の順に操作する。操作後の動きは2ボタンの機種と同様。右アームの左移動のみ、左アームを止めた横位置に干渉して動作限界が制限される。
UFO CATCHER 8 second(ユーフォ―キャッチャー エイト セカンド)
2011年発売。8のバージョンアップ機で、全照明をLED化することで省電力化が計られている。また、クレーンの移動速度や動作速度が見直され、ゲーム時間が短縮化されている。基本仕様は8と同一。

大型タイプ[編集]

UFOキャッチャーの名称は付かないが同系に数えられるものとして、より広いスペースに設置用のドリームキャッチャーにはじまる大型筐体のシリーズがある。

ドリームキャッチャー
ドリームキャッチャー
1989年発売。円筒形の筐体の4プレイヤー機。ピンクカラーとホワイトカラーがある。半分に分割して「かまぼこ状」にし、壁面に付ける運用も可能。DXと同時期のマシンだが、ニューUFOキャッチャーと同じく景品の置かれる位置が操作パネルの高さで、場の見渡しがしやすい。また、クレーン部分がおとぎ話の馬車のような形状で、車輪を模したパーツが付いていて、景品獲得に際してこれが支えとなる場合もままある。BGMには浅香唯の「セシル」やワム!の「ラスト・クリスマス」が使用されている。開発時の名称はミルキーワゴン。部品番号にMKWの頭文字がついているのはその名残り。
ドリームパレス
1992年発売。クレーンゲーム機としては最大級の巨大さである。円筒形で8人同時プレイ可能。筐体全体がプレイヤーを乗せたままゆっくりと回転する。景品ダクトはUFOキャッチャー等と同様のサイズで、大型景品には対応していない。セガのクレーンゲームの中では唯一、空気圧を使ってクレーンを動かしていた。そのためプレイする場所のメンテナンス状態によって動作スピードおよびプレイの難易度に差があった。]]」、待機BGMには、ジョー・ガーランドの「イン・ザ・ムード」が使用されている。
ドリームパレスII
1998年発売。ドリームパレスの大型景品対応版。6人同時プレイの円筒形筐体のマシンで、回転機能はオミットされた。また、設定した時刻になるとベルが鳴るようにする事が可能になった。UFOメカは800と同一。
ドリームキャッチャー リ・ドレス
1998年発売。"ドリーム〜"と付くセガのクレーンゲーム機では唯一の直方体型。UFOキャッチャーミニを4台、それぞれ90度ずつ角度を変えながらつなぎ合わせたような形をした4プレイヤー機。アームは800と同一。大型アームは付属していない。
UFOドリームキャッチャー
2008年発売。8の円筒形版。かまぼこ型にする事は出来ない。

小型タイプ[編集]

狭い店舗スペースに設置や子供のプレイを想定して設計された小型の筐体のシリーズ。通常タイプの半分ないし3分の1程度のサイズ。

UFOキャッチャーミニ
1991年発売。ニューUFOキャッチャーの1プレイヤー版。小さめの店内にも設置できるよう、筐体サイズが左右方向で半分になっている。サイズ以外の仕様は殆どニューUFOキャッチャーと同一。
UFOセガソニック
UFOキャッチャーミニに、景品が獲得出来なかった場合にカプセルトイを排出する機能が追加された機体。外装をサンリオキャラクターにした「UFOハローキティ」「UFOけろけろけろっぴ」等のバリエーションもあり。
UFOキャッチャーミニ・スクールキッズ
サンワイズとの共同製作によるUFOキャッチャーミニの派生品。自動車を模した筐体デザインで、ニューUFOキャッチャーよりも更に景品の位置が低く、低年齢層向けを想定したマシンと推測される。かなり上の角度から場を見渡せるために非常にプレイしやすい。BGMや機能はUFOキャッチャーミニと同一。
ベイビーUFO(BABY UFO)
1998年発売。シリーズ最小の1プレイヤー筐体。中の景品もキーホルダーのような300gまでの小物のみとなっている。

脚注[編集]

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  1. ^ 同朋社出版WIRED』2号「SEGA電子帝国の逆襲」より。

外部リンク[編集]