縦割り行政
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縦割り行政(たてわりぎょうせい)とは、中央省庁が国から地方自治体にいたるまでを支配しているピラミッド型の行政システムのことである。
[編集] 概要
省庁間や部署間の連携が欠けるため、上下(省庁や部署内)関係はあっても横(省庁や部署間)のつながりが欠け、国では各省庁、自治体では各部局での施策の違いもあり足並みが揃わず、国民や一般市民の視点からは、無駄やはなはだ効率の悪いものとして目に映る。あるいは、しばしば他の省庁の許認可を得るために時間のロスが発生する。役人は他部署からの介入は、自身の権限を奪われる事と考えるため、連携して何かをするという発想はない。省庁が異なれば、席が隣でも何をやっているのかわからないというのが実情である。
至近な例では、幼稚園は文部科学省、保育所は厚生労働省管轄になるため、子供を預かる似たような施設(しかし各施設の役割は異なる)が近くに幼稚園・保育所と二つあることが多い(幼保一元化問題)。しかも幼稚園教諭の免許で保育所に保育士として勤務できず、同様に、保育士の資格では幼稚園に幼稚園教諭として勤務できない。
工事に関する事例として、同じ場所での工事が他部署で別箇の事業のため、一度で済ませられる工事を何度にも分け行われたりする。これは工事期間や予算の付く時期の違いやそのためから来る受注業者の違いなども関係し、非効率なものとなる。また、農林水産省の下水道に平行し、国土交通省の下水道が敷設されている例などもある。
住宅に関する事例として、UR賃貸住宅(旧公団住宅、国土交通省所管の独立行政法人都市再生機構が運営)のすぐそばに、雇用促進住宅(厚生労働省所管の独立行政法人雇用・能力開発機構が設置、株式会社コングレに運営委託)が建ち、ともに多くの空室を抱えてる場合がある(しかし各住宅の役割は異なる)。
逆に、一つの物事について省庁間の役割が曖昧になるケースもある。例えば、公園の遊具で事故があった場合、対策改善は教育を所管する文部科学省、安全を司る厚労省、製品規格を規制する経産省、建設設置を行った国交省がそれぞれ別個に行うことになり責任は曖昧になる。道路行政でも、道路建設は旧建設省(現:国土交通省)、運輸業界への監督は旧運輸省(現:国土交通省)、交通規制は警察庁、自動車生産は通商産業省(現:経済産業省)である。
かつての日本軍の陸軍と海軍の関係も同じであり、太平洋戦争中は「陸海内ニ争イ、余力ヲ以テ米英ト戦ウ」と表現されるほどであり、同仕様の可変ピッチプロペラや液冷航空エンジンのライセンス料を陸海軍が別々に相手国に支払う、陸軍が潜水艦を建造する例(三式潜航輸送艇)があった。

