実質賃金

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実質賃金(じっしつちんぎん)とは経済学用語の一つ。労働者労働に応じて取った賃金が、実際の社会においてどれだけの物品の購入に使えるかといった大きさ。これの数字は名目賃金から消費者物価指数を除することで求められる。つまり労働者の給料が二割増加しても、同時に物価も二割増加しているならば労働者は多くの物資を購入できるようになっていないため実質賃金は向上していないというわけである。労働者の賃金が変化していなくても経済状況などにより物価が上昇しているならば実質賃金は下落しているということになる。

日本[編集]

日本では第二次オイルショックバブル崩壊消費税率5%への引き上げなどの後の景気後退期には、実質賃金の上昇率はマイナスとなっている[1]。ただし2002-2007年の景気拡大期では、実質賃金の上昇率はマイナスとなっている[2]

経済学者岩田規久男は「実質賃金の上昇率は、景気拡張期には高くなる傾向があり、景気後退期には低くなる傾向がある。実質賃金の変化は景気と連動している」と指摘している[3]。また岩田は「実質賃金上昇率は実質経済上昇率とほぼ同じ方向に動いている。ただし、2002年以降は関係がはっきりしなくなった。日本では2002年、2004年、2007年と実質経済成長率はプラスであったが、実質賃金は低下している」と指摘している[4]

脚注[編集]

  1. ^ 岩田規久男 『景気ってなんだろう』 筑摩書房〈ちくまプリマー新書〉、2008年、90頁。
  2. ^ 岩田規久男 『景気ってなんだろう』 筑摩書房〈ちくまプリマー新書〉、2008年、91頁。
  3. ^ 岩田規久男 『景気ってなんだろう』 筑摩書房〈ちくまプリマー新書〉、2008年、90-91頁。
  4. ^ 岩田規久男 『景気ってなんだろう』 筑摩書房〈ちくまプリマー新書〉、2008年、108頁。

外部リンク[編集]