ルンバ (掃除機)
ルンバ(英: Roomba)は、iRobotが製造販売するロボット掃除機である。2002年に登場し、その後毎年新型や改良版が発売されている。2006年5月までに200万台が販売された。
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[編集] 解説
直径34センチの円盤状で、高さは9センチ以内である。前方には接触センサーが組み込まれたバンパーがあり、上面の前方中央に赤外線センサーがある。機種によっては1個か2個の "Virtual Wall" 赤外線送信ユニットが付属している。
第一世代と第二世代の機種では、部屋の大きさを3つのボタン(Small、Medium、Large)で教えてやる必要があったが、第三世代ではその必要はない。
電力は内蔵のニッケル・水素充電池から供給され、定期的に充電する必要がある。第三世代の機種では、充電用ホームベースを赤外線で探し、自力で充電状態とすることが可能である。ホームベースでの充電には約3時間かかる。第三世代のルンバはホームベースが付属していないものでもホームベースを利用可能である。それ以前の機種では12時間充電器が付属していたが、3時間充電器も利用可能。
第三世代のルンバは掃除したい部屋に持っていき、“power”ボタンを押し、“clean”/“spot“/“max”ボタンのいずれか適当なものを選んで押せばよい。また、Scheduler(スケジューラ)アクセサリも利用可能で、設定した時間に自動的に掃除を行うようにできる。これは仕事に行っている間にルンバに掃除して欲しい場合に便利である。
バンパーが壁や家具に接触したり、Virtual Wall(バーチャルウォール、仮想壁)が赤外線に侵入して欲しくない場所であることを知らせることで、ルンバの行動範囲が限定される。Special Scheduler Virtual Walls(スペシャルスケジューラ・バーチャルウォール)はルンバをSchedulerで起動するのと連動して作動するよう設定できる。底面に4つの赤外線センサがあり、段差から転がり落ちるのを防いでいる。第三世代の機種には汚れセンサもあり、特に汚れた場所を探し出してそこを重点的に掃除することが可能。
ルンバは掃除している部屋の地図を作成しない。その代わりに、らせん状に掃除する、壁伝いに掃除する、何かにぶつかったら角度を変えてランダムウォークするなどのいくつかの単純なヒューリスティックスで動作している。この設計は MIT の研究者であり、iRobotのCTO でもあるロドニー・ブルックスの哲学によるものである(包摂アーキテクチャ参照)。この結果として、ルンバと人間の掃除の仕方を比較するとルンバの方が時間がかかり、特定の箇所を何度も掃除するのに、別の場所は一回しか通らないとか全く通らないということが起きる。
ある時間掃除をすると、ルンバは停止して掃除完了の音を鳴らす(第三世代の“clean”モードでは、検出した汚れの量と何にもぶつからずに走行できる距離から自動的に掃除時間を計算する。それ以前の機種では部屋を大きさを設定することで時間がきまる)。ホームベースが見つかれば、ルンバはそこに戻ろうとする。その後、本体後部のゴミ入れを取り外して、ゴミを捨てればよい。第一世代以外の機種では、赤外線センサを利用して遠隔制御することもでき、身体障害者にとっては特に便利である。リモコンはホームベースやVirtual Wallの近くでは使えない(どちらも同じ赤外線センサを利用しているため)。
ルンバは毛足の長いじゅうたんには向いていない。高さがあまりないので、ベッドや家具の下の掃除は得意である。敷物の端などがからまって動けなくなった場合、動ける範囲だけを掃除するか、停止して悲しげな音を発して人間になんとかしてもらうのを待つ。
ルンバが下に入り込んで掃除可能な家具を“Roombable”(ルンバブル)、あるいは“Roomba-friendly”(ルンバフレンドリー)と呼ぶこともある。
[編集] 機種
[編集] 第一世代
- Roomba (2002年、生産終了)
[編集] 第二世代
- Roomba Pro (2003年、生産終了)
- Roomba Pro Elite, model # 3100 (2003年、生産終了)
[編集] 第三世代
- Roomba Red, model # 4100 (2004年、2005年に改良版)[1]
- Roomba Sage, model # 4105 (2004年、2005年に改良版)[2]
- Roomba Sage, model # 4110 (#4105 と同じだが、アクセサリが同梱されている)
- Roomba Clean Blue, model # 4130 (2004年、生産終了)
- Roomba Clean Blue with Intelli-Bin, model # 4130 [3]
- Roomba Discovery, model # 4210 (2004年、2005年に改良版)[4]
- Roomba Discovery SE, model # 4220 (2004年、生産終了)
- Roomba Pink Ribbon Edition, model # 4188 (2005年、生産終了)
- Roomba 2.1 (2005年、生産終了)
- Roomba Scheduler, model # 4225 (#4230 と同型)
- Roomba Scheduler, model # 4230 (2005年)[5]
- Roomba Sage for Pets (2006年)[6]
- Roomba Discovery for Pets (2006年)[7]
- Roomba Scheduler with Intelli-Bin (2006年7月)[8]
- Roomba Dirt Dog (2006年9月)[9]
- Roomba Model 401 and 4000 (2006年12月)[10]
- Roomba Model 500シリーズ (2007年より)
Roomba Pink Ribbon Editionの売り上げの20%はSusan G. Komen Breast Cancer Foundation(スーザン・G・コメン 乳癌財団)に寄付されている。
[編集] アクセサリ
- Easy Clean Brush
- ペットの毛対応で手入れが容易なブラシ(“for pets”(ペット用)とある機種では標準で付属する)
- Remote Control
- ルンバ用リモコン(第二世代以降に対応)
- iRobot Scheduler
- 掃除のスケジュールを設定する。
- Homebase
- ルンバの充電用設備
- Virtual Wall
- ルンバを室内の一角に入らないようにする。
- OSMO
- ルンバのシリアルポートに接続するドングル。古いルンバのファームウェアのアップデートと、同じところをグルグル回ってしまう現象を回避させる役割。
- Advanced Power System (APS) Battery
- 追加の充電池。200分まで連続で掃除し続けることができるようになる。
[編集] 内外価格差
ルンバは日本とアメリカ本国でほぼ同じものが販売されているが、日本の正規総代理店である、セールス・オンデマンドによる販売価格には、大きな内外価格差がある。以下にその一例を示す。
| 日本 | アメリカ | 価格差 | ||
| モデル、品名 | 価格(¥) | モデル、品名 | 価格($), ($1≒¥79) | 日本価格÷アメリカ価格 |
|---|---|---|---|---|
| 537 | ¥59,800 | 530 | $349.99 (≒ ¥27,649) | 2.16倍 |
| 577 | ¥69,800 | 560 | $399.99 (≒ ¥31,599) | 2.20倍 |
| 760 | ¥64,800 | 760 | $449.99 (≒ ¥35,549) | 1.82倍 |
| 770 | ¥69,800 | 770 | $499.99 (≒ ¥39,499) | 1.76倍 |
| 780 | ¥79,800 | 780 | $599.99 (≒ ¥47,399) | 1.68倍 |
| 500シリーズ専用交換用フィルター(3枚セット) | ¥3,150 | Filter 3-pack | $19.99 (≒¥1,579) | 1.99倍 |
| 530/570用メインブラシ (1本) | ¥2,100 | Bristle Brush(3本) | $39.99(≒¥3,159) | 1.99倍 (1本あたり) |
| 530/570用フレキシブルブラシ (1本) | ¥2,100 | Flexible Beater Brush (3本) | $29.99 (≒ ¥2,369) | 2.65倍 (1本あたり) |
| 500/700シリーズ用エッジクリーニングブラシ | ¥2,100 | Sidebrush (3本) | $14.99 (≒ ¥1,184) | 5.32倍 (1本あたり) |
| 700シリーズ専用交換用フィルター(3枚セット) | ¥3,150 | Filter 3-pack | $24.99 (≒¥1,974) | 1.59倍 |
| 500/700シリーズ共用交換用バッテリー | \10,500 | APS 3000mAH Battery | $69.99 (≒¥5,529) | 1.89倍 |
セールス・オンデマンドの販売する国内正規品は、 アイロボット公認の製品保証や修理・メンテナンス・アフターサービス(一部有償)、 また製品ソフトウェアのバージョンアップなどの国内サポートを受けることができる。 並行輸入品などの海外仕様製品は、これらのサポートが受けられないのも事実だ。
[編集] ハッキングとプログラミング
2005年10月以降に生産されたルンバと OSMO を付けたルンバには、振る舞いを修正したり制御したり、あるいはセンサを遠隔から監視できるインタフェースが備わっている。iRobot Roomba Open Interface を利用してルンバの改良が可能である。これを使って各種機器を接続可能であり、ルンバのハッキングサイトではそのようなプロジェクトが実際に行われている。
ルンバのプログラミングを修正することを“Roombatics”(ルンバ工学)と呼ぶこともある。