ハッキング

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ハッキング (hacking) とは、コンピュータの隅々までを熟知した者が行うハードウェアソフトウェアエンジニアリングを広範に意味する言葉。他人のコンピューターに不正に侵入するなどの行為がハッキングと呼ばれる場合もあるが、これは正式にはクラッキングと呼ぶため誤りであり、本来この言葉自体は善悪の要素を持たず、悪意・害意を持った行為に限定されるものではない。

[編集] 語源

もとは英語のhackで、「たたき切る」「切り刻む」「耕す」などの意味を持つ。 また、天水農法の一つにハック耕というものが存在する。ハック耕とは、森の一角を皆伐し、森を焼いてミネラルが豊富になった地面に棒で穴をあけ、そこに作物の種を植える。後は天水(自然に降ってくる雨水)を頼りにして作物が実るのを待つ、という原始的な農法である。 転じて、「一心不乱に耕す」、そして電子回路の設計や工作を経て、コンピュータシステムの動作やソフトウェアの機構を詳細に解析し必要に応じてプログラムを改変したりする事を差すようになった。

[編集] ハッキングとクラッキング

ハッキングの技能は元来深い知識と高度な技術を必要とするものであり、そのような技術者をハッカー(hacker)と呼び尊敬される存在であった。

しかし、中にはこれら技術を悪用する者もいた。初期には電話のただ掛けなどであったが、コンピュータが普及しだした頃からソフトウェアコピーガード破り(および不正コピー)やウェブページの改竄をする者などが現れてきた。これらの悪用行為をクライム・ハッキング(Crime Hacking)、またはCrackingという(クラッキング参照のこと)。悪用する者もまた、自らを「ハッカー」と称したため、ハッカーとはこのような者たちである、と言う誤解が広まり、現在もハッカークラッカーが同一視される事が多い。TBSのドラマBLOODY MONDAYでは番組の最後に視聴者に向けて『番組中の通称「ハッキング」行為は「不正アクセス禁止法」に触れる犯罪です。ストーリーのフィクションなので絶対に真似しないでください。』という、クラッキングとハッキングを混同させるようなテロップが流されていた。

そのため、Linux,FreeBSD,Apache HTTP Serverなどのオープンソースソフトウェアの開発者たちからは、このような犯罪行為を創造的行為であるハッキングと同一視にされることを嫌う意見がある(例;Linuxの開発者リーナス・トーバルズは、その著作の中で、「ハッカーとクラッカーを混同しないで欲しい」と記している)。

[編集] 関連項目