アノニマス (集団)
アノニマス(英: Anonymous)は、ハックティビズム(英語)集団、またはそれに付随した一連の活動を指す運動。
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概要 [編集]
インターネット上の匿名掲示板のようなオンラインコミュニティの利用者を中心に構成される、祭り・抗議行動・DDoS攻撃・クラッキングといった行為(ハックティビズム:Hacktivism)を行う集団、またはそうした一連の活動を指すインターネットミームである。広義に分類すれば、インターネット上のサブカルチャー用語のひとつといえる。「anonymous」という単語は「匿名の」という意味の形容詞である。
P2P規制やポルノ規制への反撃、ウィキリークスやアラブ騒乱を抑圧する各国政府への攻撃など、情報の自由に対する脅威と彼らがみなしたものに対して大規模な攻撃を突発的に行っている。2008年に行われた、サイエントロジー公式ウェブサイトへのDDoS攻撃で有名になった。匿名掲示板、関連ウィキサイトや、Encyclopædia Dramatica、その他の多数のインターネットフォーラムが、アノニマスに関係している。
「我々はアノニマス。 我々は軍団。 我々は許さない。 我々は忘れない。 待っていろ!」を標語として掲げる。
起源 [編集]
アノニマスという名前それ自体は、匿名掲示板に画像やコメントを投稿する時の匿名性と言うところから来ている。この共有人格的な意味での使われ方のアノニマスは匿名画像掲示板・4chanが発祥である。この掲示板では、名を名乗らずコンテンツを投稿する人に対して(名無しさん、匿名の臆病者等のように)「アノニマス」というタグがつけられる。4chanのユーザは時に冗談でそのアノニマスというのを本物の人間の如く扱うことがあった。4chanが流行するにしたがって、名もなき個人の集団としてのアノニマスという考え方は一種のインターネットミームとなった[1]
アノニマスは広く、名付けられていない集団を示している。その定義では、簡単に一括りに出来ないと言うことが強調され、その量の大きさを示す警句で示される。
インターネットを基礎にした最初の集合的無意識である。アノニマスは、烏合の衆が集団であるという意味で集団である。その集団をどう認識するかって? 彼らが同じ方向を向いて動いてるからだ。いつでも参加し、離れ、どっかへ行ってしまう
— クリス・ランダース, 'バルチモア・シティ・ペーパー, April 2, 2008.[2]
活動 [編集]
アラブの春 [編集]
2010年から2011年にかけて起こっているアラブ世界での反政府デモや騒乱(アラブの春)に関連して、アノニマスも活動を行っていることを示す報道が見受けられる。
チュニジアでのウィキリークス情報の検閲と、2010年から2011年にかけてチュニジアで起こった「ジャスミン革命」における情報統制に関連して、8つの政府のウェブサイトがアノニマスのDoS攻撃のターゲットとなった[3]。アノニマスは自らの作戦を「Operation Tunisia」(チュニジア作戦)とし、政府の規制に対する非難声明を記した公開書簡の形のウェブページで、チュニジア政府のサイトを書き換えた[4]。
2011年1月26日「Operation Egypt」(エジプト作戦)と名付けられたプレスリリースが公開され、エジプト政府は検閲を行い人々の言論や宗教の自由が抑圧されていると非難した。そしてエジプトの人々に対して、発言の自由や情報発信の権利を守るために現実世界とインターネットの両方の世界に置いて、共に立ち上がろうと呼びかけた[5][6]。2月初頭、アノニマスは反政府活動を行なう人々の支援を受け、エジプト情報省とムバーラク大統領のウェブサイトを攻撃しオフライン化させた[7]。
「アラブの春」も参照
麻薬組織への対抗 [編集]
2011年10月6日、アノニマスのメンバーを名乗る者が、メキシコの麻薬組織セタスにさらわれた仲間を助けるため、セタスに協力している人物の情報を公開するとYouTube上にアップロードした動画で脅した[8]。これにより、同年11月4日に仲間は解放された[9]。
違法ダウンロード刑事罰化への対抗 [編集]
2012年、6月に日本で可決された違法ダウンロード刑事罰化に対する抗議活動を行うことを宣言[10]。26日に財務省、自民党などの公式ウェブサイトを[11]、翌27日夜には日本音楽著作権協会(JASRAC)[12]公式ウェブサイトをサーバダウンさせている。今後、日本政府と日本レコード協会に対する攻撃をほのめかしており、日本の警視庁は不正アクセス禁止法違反の容疑で本格的な捜査に乗り出すことを発表した[13]。
その一方、「国土交通省霞ヶ浦河川事務所」を攻撃(「大飯原発再稼働反対」を訴える画像などを掲載)したものの日本のネットユーザーから「『霞ヶ関(かすみがせき)』を『霞ヶ浦(かすみがうら)』と間違えているのでは?」と指摘され、アノニマス側は「やっぱり日本語は難しい」とTwitterで述べている[14][15]。
北朝鮮への対抗 [編集]
2013年、弾道ミサイル発射実験や核実験を行う北朝鮮に対して抗議活動を行っている。北朝鮮の複数のサイトを攻撃。北朝鮮の宣伝サイト「わが民族同士」をハッキングした問題で、アノニマスが親北朝鮮の人間であるとしてサイト登録会員約9000人分の個人情報などを公開した。その中には、日本国内から登録されたメールアドレスやNHKソウル支局長のメールアドレス等が掲載されていた。
脚注 [編集]
- ^ Whipple, Tom (2008年6月20日). “Scientology: the Anonymous protestors.”. タイムズ (London)
- ^ Landers, Chris (2008年4月2日). “Serious Business: Anonymous Takes On Scientology (and Doesn't Afraid of Anything)”. バルチモア シティ ペーパー. 2008年7月3日閲覧。
- ^ Anonymous activists target Tunisian government sites BBC NEWS 2011年1月4日(英語)
- ^ Payback is a bitch, isn't it? - An open letter to the government of Tunisia(実際に書き換えられた画面のスクリーンショット)
- ^ OPERATION EGYPT - ANONYMOUS PRESS RELEASE anonnews.org 2011年1月26日
- ^ OPERATION EGYPT anonnews.orgによるYouTube上の映像
- ^ Hackers Shut Down Government Sites The New York Times 2011年2月2日(英語)
- ^ “Online hackers threaten to expose cartel's secrets” (英語). ヒューストン・クロニクル. (2011年10月31日) 2012年6月25日閲覧。
- ^ “アノニマス「仲間解放された」 麻薬組織から脅迫つきで” (日本語). 朝日新聞. (2011年11月5日) 2011年11月5日閲覧。
- ^ Anonymousが日本政府とレコード協会に“宣戦布告” 違法ダウンロード刑事罰化に抗議 IT media 2012年6月26日閲覧
- ^ アノニマス 民主HPも攻撃か 「ダウンロード犯罪にしたから」 東京新聞 2012年6月27日
- ^ JASRACのサイトがアクセス集中で一時停止、Anonymousの攻撃との関連性は調査中 INTERNET Watch 2012年6月28日
- ^ ハッカー集団「アノニマス」、警視庁本格捜査へ 政府機関など攻撃 SankeiBiz 2012年6月28日
- ^ 国際的ハッカー集団アノニマスの日本語ツイートがカワイイと話題に「でもちょっとミスしました。誤爆ごめんな(笑) やっぱり日本語は難しい。」 ロケットニュース24 2012年6月28日
- ^ OpJapan Official 2012年6月27日のツイートより
外部リンク [編集]
- Anonymous(英語) - アノニマスの公式サイト
- Anonymous Operations (AnonOps)(英語) - あらゆる情報や出来事を紹介するアノニマスがサポートするサイト
- AnonOps Communications(英語) - アノニマスがサポートするブログ
- OpJapan Official (@op_japan) - Twitter - アノニマスのTwitter(言語は基本的に英語だが、日本語のツイートも一部ある)
- 活動家ハッカー集団「アノニマス」の覆面メンバーがBARTに対する報復攻撃を弁護 動画 日本語字幕付 (デモクラシーナウ!ジャパン 2011.08.16)