リトルリーグ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

リトルリーグとは、少年硬式野球および少女ソフトボールの総称である。国際本部はアメリカ合衆国ペンシルベニア州サウスウィリアムズポートに置かれている。

歴史[編集]

1939年6月アメリカ合衆国ペンシルベニア州ウィリアムズポートカール・ストッツが中心になって地元の少年12人が少年野球団を結成。初めは、9歳から12歳までの少年で作られた3チームの小さな団体だった。その後、1947年に第1回の世界選手権(リトルリーグ・ワールドシリーズ)が開始された。正式な団体として成立したのは1964年7月16日で、当時のアメリカ大統領リンドン・ジョンソンの署名によって連邦政府認可の法人となった。1974年以降は少女のソフトボールチームもリトルリーグに加わった。2010年現在、世界にはリトルリーグのリーグは7,100以上あり、少年野球には217万人、少女ソフトボールには34万人の選手がいる[1]

日本では1955年ごろ、東京都近郊にある5-6リーグでスタートし、1964年にリトルリーグ生誕25年を記念し、日本リトルリーグ協会(現・日本リトル野球協会)が設立され、1970年から三井物産フジサンケイグループの支援で全日本選手権大会1967年創立)などの全国大会を協賛するようになった。

リトルリーグと一般の野球とのルールの相違点[編集]

イニング
一般は9回まで(少年軟式野球の場合7回までの場合もある)だが、リトルリーグでは6回まで。トーナメント制が多いので同点の場合は時間・回数無制限の延長戦が行われたり、あるいはタイムテーブルの都合で時間制限=抽選で次のステップに進出するチームを決めることが多い。
離塁
一般の試合では走者の離塁は自由だが、リトルリーグでは投球が打者に届く前、あるいは打者が打つ前に走者は離れてはいけない。違反した場合、走者はアウトにならないが進塁・得点は認められず、元あったベースに戻らなくてはいけない。
投手の投球数
10歳以下は1日に75球、11~12歳以下は85球までとする。
投手の休息時間
1日に61球以上の投球をした場合は3日、41球~60球は2日、21球~40球は1日の休息をとること。20球以下なら休息日は必要ない。
グラウンドサイズ
投手から本塁間は14.03m、塁間は18.29mと、正規サイズ(18.44m、27.43m)の3/4。両翼・中堅とも60.95m以上のサイズが必要。ただし、世界選手権の球場は両翼・中堅は68.5mとなっている。
試合使用球
一般の硬式野球同様に重さ141,7g~148.8g、周囲22.9cm~23.5cmのサイズのものを使う。
バット
木製金属製いずれも可。長さ83.81cm以内、大きさ直径5.71cm以内のもの。
スパイク
ゴム製のみ使用できる。金属製は使用不可。
ヘルメット
両耳付きヘルメットを1チーム7個以上必要。打者、次の打者、走者、ベースコーチ(成人は任意)は全員着用を義務付ける。
プロテクター
男子選手はサポーターの着用を義務付ける。キャッチャーは金属、ファイバープラスチック製のいずれかのカップサポーターと襟付きの長い胸当て、のど当て、脛当て、キャッチャー用ヘルメットを必ず着用すること。
その他
振り逃げは認められていない。

世界一への道[編集]

リトルリーグ・ワールドシリーズの出場権を獲得するには日本では次のような課程をクリアしなくてはいけない。

全日本選手権[編集]

全日本リトルリーグ野球選手権大会は、毎年4~6月に各地域連盟ごとの予選会(全国12地区)を開催し、それぞれの予選会優勝チームが6月下旬、ないしは7月初旬に一堂に会して日本一を決定する全日本選手権をトーナメント制で争う。平年は東京都江戸川区球場江戸川区臨海球技場で開かれるが、2004年度の大会は初めて兵庫県で開かれた。

2006年度までは全日本選手権の優勝リーグ(チーム)は、その直後(7月下旬)にアジアオセアニア各国の代表チームと対戦するアジア・太平洋地区選手権に出場。日本はアジアブロックの枠で出場し、そこで1位になればワールドシリーズの出場権を得ていたが、2006年11月14日にサウスウィリアムズポートで開催されたリトルリーグの国際会議で、2007年から日本がワールドシリーズにおいて独立した地域として承認された。これにより、全日本選手権の優勝リーグ(チーム)が日本地区代表として直接リトルリーグ・ワールドシリーズに出場できることになった。

リトルリーグ・ワールドシリーズ[編集]

毎年8月にサウスウィリアムズポートの国際本部で開かれるリトルリーグ・ワールドシリーズは、アメリカ国内の各地区支部ごとの予選を勝ち上がった8チーム(アメリカ国内グループ)と、それ以外の地域(日本、アジア・オセアニア・中東[2]カナダラテンアメリカカリブ海諸国、メキシコ合衆国ヨーロッパアフリカ、オーストラリア)の8チーム(インターナショナルグループ)に分かれて予選リーグを戦い、それぞれの1位チームが直接対決をしてリトルリーグの世界一を決める。

  • 日本の代表チームは、2013年までに9チームが世界チャンピオンに輝いている。
    • 1967年 西東京リーグ
    • 1968年 和歌山リーグ(日本2連覇)
    • 1976年 調布リーグ(荒木大輔津村潔が所属していた)
    • 1999年 枚方リーグ(亀山つとむが当時監督を務めた)
    • 2001年 東京北砂リーグ
    • 2003年 武蔵府中リーグ
    • 2010年 江戸川南リーグ
    • 2012年 東京北砂リーグ
    • 2013年 武蔵府中リーグ

日本におけるリトルリーグ[編集]

1962年に初めてリトルリーグ・ワールドシリーズに出場した。1962年から2006年、日本は極東地区(2001年にアジア地区と改名)として出場していた。2007年より、全日本選手権で優勝すると自動的にワールドシリーズへの出場権を得られるようになった。

2012年までに、日本は1962年から通算23回ワールドシリーズに出場したこととなり、1967年、1968年、1976年、1999年、2001年、2003年、2010年、2012年の8回優勝を獲得した。

全日本選手権優勝決定戦[編集]

1967年、第1回全日本選手権優勝決定戦が行なわれた。[3][4]それ以前の1962年から1966年の間、日本は極東地区代表として出場していた。

優勝チーム 都市名 準優勝チーム 都市名 出場地区 ワールドシリーズ
1961 三沢 青森県の旗 青森県青森市 太平洋 予選敗退
1962 国立 東京都の旗 東京都 極東 第7位
1963 玉泉 東京都の旗 東京都 極東 退場
1964 立川 東京都の旗 東京都 極東 第4位
1965 荒川 東京都の旗 東京都 極東 第6位
1966 和歌山 和歌山県の旗 和歌山県和歌山市 極東 第4位
全日本選手権優勝決定戦
1967 西東京 東京都の旗 東京都 大阪西 大阪府の旗 大阪府 極東 優勝
1968 和歌山 和歌山県の旗 和歌山県和歌山市 リトル・ホークス ? 極東 優勝
1969 調布 東京都の旗 東京都調布市 リトル・ホークス ? 極東 予選敗退
1970 和歌山 和歌山県の旗 和歌山県和歌山市 調布 東京都の旗 東京都調布市 極東 予選敗退
1971 調布 東京都の旗 東京都調布市 和歌山 和歌山県の旗 和歌山県和歌山市 極東 予選敗退
1972 調布 東京都の旗 東京都調布市 泉大津 滋賀県の旗 滋賀県大津市 極東 予選敗退
1973 調布 東京都の旗 東京都調布市 仙台南 宮城県の旗 宮城県仙台市 極東 予選敗退
1974 調布 東京都の旗 東京都調布市 練馬 東京都の旗 東京都 極東 予選敗退
1975 調布 東京都の旗 東京都調布市 東京町田 東京都の旗 東京都 極東 出場禁止
1976 船橋 千葉県の旗 千葉県船橋市 狛江 東京都の旗 東京都 極東 優勝
1977 調布 東京都の旗 東京都調布市 東大阪 大阪府の旗 大阪府 極東 予選敗退
1978 尼崎北 兵庫県の旗 兵庫県尼崎市 杉並 東京都の旗 東京都 極東 予選敗退
1979 摂津 大阪府の旗 大阪府摂津市 仙台中央 宮城県の旗 宮城県仙台市 極東 予選敗退
1980 杉並 東京都の旗 東京都 和歌山 和歌山県の旗 和歌山県和歌山市 極東 予選敗退
1981 中本牧 神奈川県の旗 神奈川県横浜市 中野東 東京都の旗 東京都 極東 予選敗退
1982 調布 東京都の旗 東京都調布市 港北 神奈川県の旗 神奈川県横浜市 極東 予選敗退
1983 大阪淀川 大阪府の旗 大阪府 神奈川県の旗 神奈川県横浜市 極東 第3位
1984 大正 大阪府の旗 大阪府 浜松 静岡県の旗 静岡県浜松市 極東 予選敗退
1985 保谷 東京都の旗 東京都 足立北 東京都の旗 東京都 極東 予選敗退
1986 所沢 埼玉県の旗 埼玉県所沢市 愛媛西 愛媛県の旗 愛媛県 極東 予選敗退
1987 調布 東京都の旗 東京都調布市 愛知岩倉 愛知県の旗 愛知県岩倉市 極東 予選敗退
1988 東大阪 大阪府の旗 大阪府 名古屋東 愛知県の旗 愛知県名古屋市 極東 予選敗退
1989 摂津 大阪府の旗 大阪府摂津市 調布 東京都の旗 東京都調布市 極東 予選敗退
1990 秦野 神奈川県の旗 神奈川県秦野市 高石 大阪府の旗 大阪府高石市 極東 予選敗退
1991 大宮 埼玉県の旗 埼玉県大宮市 高槻 大阪府の旗 大阪府高槻市 極東 予選敗退
1992 東京都の旗 東京都 蓮田 埼玉県の旗 埼玉県蓮田市 極東 予選敗退
1993 墨田 東京都の旗 東京都 熊本中央 熊本県の旗 熊本県中央町 極東 予選敗退
1994 江戸川南 東京都の旗 東京都 瀬谷 神奈川県の旗 神奈川県横浜市 極東 予選敗退
1995 泉佐野 大阪府の旗 大阪府泉佐野市 緑中央 神奈川県の旗 神奈川県 極東 予選敗退
1996 松阪 三重県の旗 三重県松阪市 平塚 神奈川県の旗 神奈川県平塚市 極東 予選敗退
1997 瀬谷 神奈川県の旗 神奈川県横浜市 宝塚 兵庫県の旗 兵庫県宝塚市 極東 第3位
1998 鹿島 茨城県の旗 茨城県鹿島市 瀬谷 神奈川県の旗 神奈川県横浜市 極東 準優勝
1999 枚方 大阪府の旗 大阪府枚方市 兵庫播磨 兵庫県の旗 兵庫県播磨町 極東 優勝
2000 武蔵府中 東京都の旗 東京都 小平 東京都の旗 東京都小平市 極東 第3位
2001 東京北砂 東京都の旗 東京都 名古屋北 愛知県の旗 愛知県名古屋市 アジア 優勝
2002 仙台東 宮城県の旗 宮城県仙台市 宝塚 兵庫県の旗 兵庫県宝塚市 アジア 準優勝
2003 武蔵府中 東京都の旗 東京都 調布 東京都の旗 東京都調布市 アジア 優勝
2004 仙台東 宮城県の旗 宮城県仙台市 東京北砂 東京都の旗 東京都 アジア 予選敗退
2005 千葉市 千葉県の旗 千葉県千葉市 岐阜東濃 岐阜県の旗 岐阜県岐阜市 アジア 第4位
2006 川口 埼玉県の旗 埼玉県川口市 武蔵府中 東京都の旗 東京都 アジア 準優勝
2007 東京北砂 東京都の旗 東京都 平塚 神奈川県の旗 神奈川県平塚市 日本 準優勝
2008 江戸川南 東京都の旗 東京都 松阪 三重県の旗 三重県松阪市 日本 第3位
2009 千葉市 千葉県の旗 千葉県千葉市 泉佐野 大阪府の旗 大阪府泉佐野市 日本 準々決勝
2010 江戸川南 東京都の旗 東京都 弘前青森 青森県の旗 青森県弘前市 日本 優勝
2011 浜松南 静岡県の旗 静岡県浜松市 瀬谷 神奈川県の旗 神奈川県横浜市 日本 準優勝
2012 東京北砂 東京都の旗 東京都 松阪 三重県の旗 三重県松阪市 日本 優勝
2013 武蔵府中 東京都の旗 東京都 仙台青葉 宮城県の旗 宮城県仙台市 日本 優勝

統計[編集]

2012年現在の統計を以下に示す。

都道府県 JC WS Record PCT
東京都の旗 東京都 21 11 37–7 .841
大阪府の旗 大阪府 7 2 6–2 .750
千葉県の旗 千葉県 3 3 9–4 .692
神奈川県の旗 神奈川県 2 1 2–2 .500
宮城県の旗 宮城県 2 1 5–1 .833
埼玉県の旗 埼玉県 2 1 5–1 .883
和歌山県の旗 和歌山県 2 2 3–0 1.000
兵庫県の旗 兵庫県 1 0  –  .000
茨城県の旗 茨城県 1 1 3–2 .600
三重県の旗 三重県 1 0  –  .667
静岡県の旗 静岡県 1 1 4–2 .667

脚注[編集]

  1. ^ Little League around the World. Little League.
  2. ^ 2006年まではそれぞれの地域で1つずつだったが、2007年から日本が別枠となったためアジア・オセアニアは統合して1枠になった。2013年より中東も加わる。
  3. ^ Japanese Region Little League World Series”. UNPage.org (2010年8月25日). 2010年8月25日閲覧。
  4. ^ 全日本選手権大会”. 公益財団法人日本リトルリーグ野球協会. 2013年10月2日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]