ボディマス指数

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BMI=体重/身長2 相関図
0 Underweight:低体重
0 Normal range:普通体重
0 Overweight:前肥満(WHO)、肥満1度(日本)
0 Obese:肥満クラス1–3(WHO)、肥満2–4度(日本)
データ出所:WHO BMI classification.

ボディマス指数(ボティマスしすう)とは、体重身長の関係から算出される、ヒトの肥満度を表す体格指数である。一般にBMIBody Mass Index)と呼ばれる。

ケトレー指数Quetelet Index)とも呼ぶ。カウプ指数Kaup Index)とも呼び、主に乳幼児に対して呼ばれる[1]

体重がwkg、身長がtmcmではないことに注意)の人のBMIは、

\mathrm{BMI}=\frac{w}{t^2}

で表される。例えば身長160cm (1.6m)、体重50kgの場合、

\mathrm{BMI}=\frac{50}{1.6^2}=\frac{5000}{256}\fallingdotseq19.5

となる。

目次

判定基準 [編集]

成人 [編集]

BMIの計算式は世界共通であるが、肥満の判定基準は国により異なる。

  • WHOでは25以上を「標準以上(overweight)」、30以上を「肥満(obese)」としている[2]
  • 日本肥満学会では、BMI22の場合を標準体重としており、25以上の場合を肥満、18.5未満である場合を低体重としている。
日本肥満学会の肥満基準
(2000年)[3]
状態 指標
低体重(痩せ型) 18.5未満
普通体重 18.5以上、25未満
肥満(1度) 25以上、30未満
肥満(2度) 30以上、35未満
肥満(3度) 35以上、40未満
肥満(4度) 40以上

乳幼児 [編集]

満3ヶ月-5歳の乳幼児に対して使われる。もっぱらカウプ指数と呼ばれる。

年齢 下限 上限
乳児(満0歳(3ヶ月以上)) 16 18
幼児(満1歳-5歳) 15 17

新生児~生後3ヶ月未満の乳児にはBMI(カウプ指数)は使わない。学童期は主にローレル指数=10×(体重/kg)÷(身長/m)3が用いられている。

妊婦 [編集]

妊婦の体重管理にも用いられ、妊娠週数によって正常範囲も異なる。[要出典]

週齢 下限 上限
16 18.5 23.7
20 19.3 24.3
24 20.0 25.5
28 20.6 25.8
32 21.5 26.5
36 22.2 27.0
40 22.7 27.9

歴史 [編集]

「体重/身長2」からなる指数は、ベルギー数学者統計学者社会学者であるアドルフ・ケトレーによって1835年に開発された[4]。その後、ドイツオーストリア)の衛生学者イグナーツ・カウプ(Ignaz Kaup)によって小児の発育指数として利用されるなどして普及し、1972年Keysらの研究[5]によってこの指数が体脂肪率とよく相関することが明らかにされたことによって、身体組成研究分野における重要な指数として位置付けられ、以後、BMIと呼称されるようになった。1985年には、GarrowWebsterの研究[6]によって、肥満度の代替指数としての有効性が検証された[7]

相似則との関係 [編集]

ケトレーは統計学的手法によって「平均人(l'homme moyenaverage man)を示す指数として「体重/身長2」の関係を見出したが[4]相似則に従えば重さ(体重)は長さ(身長)の3乗と相関するはずであり、事実、胎児の発育段階では相似則が保たれるため3乗と相関するローレル指数が適合する。しかし、成人では頭部の重量比率などが胎児や乳幼児とは大きく異なり、また、筋肉量に応じた放熱に必要な体表面積を確保するために相似にならない[7]

BMIの限界 [編集]

多様な肥満の病態を、身長と体重の関係のみに抽象して算出されるこの指数には自ずから限界がある。体脂肪率は考慮されていないため、例えばボディービルダーのような、高体重で体脂肪率は低い場合も肥満となり、隠れ肥満のような、低体重で体脂肪率が高い場合も痩せとなってしまう。よって、激しい運動を伴う職業に従事する者に用いるには体組成計等で体脂肪率を測定した方が有効性は高い。

こういった問題は残されているものの計算式が簡便なこともあり、成人の肥満の指標として多用されるもののひとつとなっている。

BMIと平均余命の関係 [編集]

喫煙しない米国の白人男性(左)及び白人女性(右)のBMIごとの10年後の相対的死亡リスク[8]、BMI20-22前後が最も死亡リスクが低い 喫煙しない米国の白人男性(左)及び白人女性(右)のBMIごとの10年後の相対的死亡リスク[8]、BMI20-22前後が最も死亡リスクが低い
喫煙しない米国の白人男性(左)及び白人女性(右)のBMIごとの10年後の相対的死亡リスク[8]、BMI20-22前後が最も死亡リスクが低い

厚生労働省の研究班(研究代表者=辻一郎東北大教授)による40歳代のBMIと平均余命を調査した研究で、太り気味(BMI:25以上30未満)の人が最も長命である結果が得られた。「太り気味の人」に次いで、普通体重(BMI:18.5以上25未満)の人、肥満(BMI:30以上)の人、やせた(BMI:18.5未満)人、の順で平均余命が高いことが判明した。なお、同じ研究で、医療費の負担は太っているほど重くなることも判明し、肥満の人が40歳以降にかかる医療費の総額はやせた人の1.3倍かかっていたという[9]

日本肥満学会では、BMI:22が統計的に最も病気にかかりにくいとしている[3]

2013年1月に米疾病対策センターが発表した研究結果によれば、BMIで「過体重」に分類されたグループのほうが、「普通体重」とされたグループよりも死亡リスクが6%低かった[10]。一方で、BMIが35を超えると死亡率は普通体重に比べて29%増加するとされている。

喫煙しない米国の白人男性及び白人女性のBMIごとの10年後の相対的死亡リスクについては、BMI20-22前後が最も死亡リスクが低い状況になっている[8]

脚注 [編集]

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  1. ^ Adhikari, K.M. (1999), “Body Mass Index: An Emerging Age-Independent Anthropometric Criteria”, Indian Pediatrics 36: 612-613, http://indianpediatrics.net/june1999/june-612-613.htm (英語)
  2. ^ BMI classification”. WHO公式webページ. 世界保健機関. 2009年4月8日閲覧。(英語)
  3. ^ a b “[http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/kenkou/seikatu/himan/about.html 肥満って、 どんな状態?]”. 肥満ホームページ. 厚生労働省. 2012年7月3日閲覧。
  4. ^ a b Eknoyan, Garabed (2008). “Adolphe Quetelet(1796-1874) -the average man and indices of obesity.”. Nephrol. Dial. Transplant. 23 (1): 47–51. PMID 17890752. 
  5. ^ Keys,A.; et al. (1972). “Indices of relative weight and obesity.”. J. Chronic. Dis. 25 (6): 329-343. doi:10.1016/0021-9681(72)90027-6. PMID 4650929. 
  6. ^ Garrow,J.S.; Webster,J. (1985). “Quetelet's index(W/H2) as a measure of fatness.”. Int. J. Obes. 9 (2): 147–153. PMID 4030199. (英語)
  7. ^ a b 服部恒明「発育期のBody mass indexと身体組成」、『体育学研究』第51巻第4号、日本体育学会、2006年7月10日、 436頁、 ISSN 04846710NAID 1100047828062009年4月7日閲覧。
  8. ^ a b Berrington de Gonzalez A (December 2010). “Body-Mass Index and Mortality among 1.46 Million White Adults”. N. Engl. J. Med. 363 (23): 2211–9. doi:10.1056/NEJMoa1000367. PMC 3066051. PMID 21121834. http://www.pubmedcentral.nih.gov/articlerender.fcgi?tool=pmcentrez&artid=3066051. 
  9. ^ [1][リンク切れ]
  10. ^ 少し太めのほうが健康?米疾病対策センター研究 afp 2013年01月04日

関連項目 [編集]

外部リンク [編集]