ハードコアヒップホップ

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ハードコアヒップホップ: Hardcore hip hop)は、ヒップホップの派生ジャンル。主に、怒り、攻撃性、対立、自己主張等を表現の特徴とする傾向のあるものを指す。日本ではハーコーと略される事もある。

概要[編集]

音的には強いビートに、生のサンプリングや生音を活用する。この用語は、ギャングスタ・ラップマフィオソラップホラーコアラップコアポリティカルヒップホップオルタナティブラップなどの音楽観が類似するジャンルを含む場合がある。

起源は、1980年代後半の東海岸ヒップホップで活躍していたフィラデルフィア出身のスクーリーD、少し遅れて登場してきたニューヨーク出身のブギーダウン・プロダクションズスリック・リックビースティ・ボーイズパブリック・エネミーなどのアーティストたちが、当時流行していたお祭り騒ぎや自慢話といった主題を嫌うようになり、その代わりに都市部の貧困、アルコール、薬物依存犯罪、街に広がる暴力ギャング抗争といった荒廃振りを反映するようなものへと主題が変化していった事による。

1990年代初頭、アイス・キューブアイスT、ダ・レンチモブ、サイプレス・ヒルといったアーティストたちが人気を集め、東海岸のハードコアヒップホップと西海岸のギャングスタラップは、ほぼ同義語と言えるようなものであった。しかしながら、オニクスウータン・クランナズブラックムーンモブ・ディープなどのアーティストたちが、すぐさま、ハードコアヒップホップを再興し再活性化させた。この新たな形のハードコアヒップホップは、最小限のビートに、レコードからサンプリングされた痛烈なドラム音、アーバンジャズの音源や金管楽器からのサンプリング、1度聞くと忘れられない弦楽器やピアノ旋律などを特色としている。90年代後半から2000年初頭には、そのような全くのハードコアヒップホップというわけではなく、それを取り入れつつ商業化された要素を大衆文化と融合させながら生まれた作品が表舞台での大きな成功を収めた。ボーンサグズハーモニーDMX2パックノトーリアスBIGビッグパンといった面々である。