トロオドン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
トロオドン
地質時代
白亜紀後期
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
亜綱 : 双弓亜綱 Diapsida
下綱 : 主竜形下綱 Archosauromorpha
上目 : 恐竜上目 Dinosauria
: 竜盤目 Saurischia
亜目 : 獣脚亜目 Theropoda
下目 : テタヌラ下目 Tetanurae
階級なし : コエルロサウルス類 Coelurosauria
: トロオドン亜科 Troodontinae
: トロオドン属 Troodon
学名
Troodon Leidy1856
タイプ種
T. formosus
シノニム

Stenonychosaurus

トロオドンTroodon)は、中生代白亜紀後期(約7400万–約6500万年前)の現北アメリカ大陸に生息していた肉食恐竜(ただし、雑食または植物食であったという説もある[1]竜盤目獣脚亜目マニラプトル類トロオドン科に属する属である。属名は「傷つける歯」を意味する。

目次

名称 [編集]

学名は本来は Troödonトレマを付けたが、現在では学名にトレマは使えない。トレマは連続する2つの母音字(この場合は ‐oo‐)を二重母音長母音ではなく2つの母音に発音することを示す符号である。母音字の音価を変化させるウムラウトと字形は同じだが機能は異なるので、ö をウムラウトとしてトロエドンと読むのは本来間違いであるが、日本の古い書籍等ではよく使われていた。

かつてはステノニコサウルスStenonychosaurus、爪の細い竜の意)とも呼ばれていたが、1987年に、カナダの古生物学者フィリップ・カリー (Phillip J. Currie)が、ステノニコサウルスとトロオドンが同種であると明らかにした。このため、「先に発表されていた学名が正式名称になる」という規則にしたがって、この種はトロオドンという学名に統一された。

形態 [編集]

完全な骨格は発見されていないが、近縁種などからの推定では、全長1.5 - 2メートル程度で骨格は華奢であったとされる。身体の大きさに比して大きな脳頭蓋を持ち、容量は現世のエミューに匹敵する程だったと推定されている。推測に頼るしかないため実際の知能については不明なものの、“中生代で一番頭が良かった動物”などと表現されることもある。は大きく正面を向いていたため立体視能力があったものと推測されている。拇指対向性を示す3本指の前肢と走行に適した華奢なつくりの後肢を持つ。後肢の第2趾は鉤爪となっているがデイノニクスドロマエオサウルスなどより小さい。[2]

分類体系 [編集]

ディノサウロイド [編集]

この恐竜の詳細な研究から、“恐竜が絶滅せず、知的生物に進化した存在”として、カナダデール・ラッセル(Dale Russell)は「恐竜人間」ディノサウロイドDinosauroid、ダイノサウロイド、デイノサウロイドとも)を想像し1982年に発表した。

当時は、モデルとなった恐竜はステノニコサウルスで、トロオドンと別種だと考えられていた。

トロオドンとSF作品 [編集]

ディノサウロイドにヒントを得た幾つかの創作がある。

アニメ
ドラえもんの映画シリーズ『のび太と竜の騎士』の恐竜人の祖先、NHK天才てれびくん恐竜惑星』のギラグール族の祖先となった恐竜として登場。
4コマ漫画
小泉吉宏著『ドッポたち』の、恐竜人ドコ族の祖先。
特撮番組
ウルトラマンティガ』第23話「恐竜たちの星」に登場した恐竜人類は、もともとトロオドンだったとされている。
ゲーム
CAPCOMの『ディノクライシス』に、トロオドンの知能を強化して生み出された、恐竜統率用の人造生物「トリニティ」が登場。

脚注 [編集]

[ヘルプ]
  1. ^ トロオドン/WEB恐竜図鑑
  2. ^ 『恐竜博物図鑑』 119頁

参考文献 [編集]

  • ヘーゼル・リチャードソン 『恐竜博物図鑑』 ディビット・ノーマン、新樹社〈ネイチャー・ハンドブック〉、2005年、119頁。ISBN 4-7875-8534-7

関連項目 [編集]