ギボウシ

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ギボウシ属
Hosta fortunei 'Picta'
レンゲギボウシ Hosta fortunei 'Picta'
(2005年7月11日、カナダ
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 単子葉類 monocots
: クサスギカズラ目 Asparagales
: クサスギカズラ科 Asparagaceae
亜科 : リュウゼツラン亜科 Agavoideae
: ギボウシ属 Hosta
学名
Hosta
Tratt.
タイプ種
Hosta plantaginea (Lam.) Asch.
英名
plantain lily
亜属
  • H. subg. Hosta
  • H. subg. Bryocles
  • H. subg. Giboshi

ギボウシ(擬宝珠)は、クサスギカズラ科リュウゼツラン亜科(旧分類ではユリ科ギボウシ属学名: Hosta)の総称である。山間の湿地などに自生する多年草。食用となり、が美しく、日陰でもよく育つため、栽培される。

名称[編集]

「ギボウシ」は擬宝珠(ぎぼうしゅ)の転訛であるが[1]、これはこの植物のつぼみ、または包葉に包まれた若い花序が擬宝珠に似ることに由来する。ギンボ青森県)、タキナ高知県)などの地方名がある。英語plantain lily は「オオバコユリ」という意味であるが、これはギボウシのオオバコに似ているためである。

形態・生態[編集]

葉は幅広く根元から出る。

総状花序青色白色品種もある)の細長い花をつけ、マルハナバチなど大型のハナバチの訪花によって受粉される。

果実は朔果で3裂するが、栽培品種には結実しないものもある。

分布[編集]

東アジア原産。

人間との関わり[編集]

食材[編集]

日本にはオオバギボウシHosta montana または Hosta sieboldiana var. gigantea)など20種ほどが野生し、いずれも東北地方から中部地方の一部で[2]ウルイと呼び、西日本でもギボウシ、タキナなどの名で山菜として若芽、若葉などが利用される。ただし、若葉が毒草バイケイソウに似ており、誤食事故が多いので注意を要する。スジギボウシHosta undulata)やその他雑種などが栽培される。栽培品の主な産地は山形県で、薄い黄緑色の若芽を出荷し、サラダ浅漬け油炒め、味噌和え、酢味噌和え味噌汁混ぜご飯巻き寿司などに利用する[2]。食味に癖はなく、噛むと少しぬめりがある。

園芸[編集]

江戸時代の日本で変異個体が多数園芸品種として固定され、さらにこれがシーボルトらによってヨーロッパに紹介されてヨーロッパでも多くの品種が育成された。

花言葉は「落ち着き」「沈静」「静かな人」。

下位分類[編集]

40ほどがあるが、種間雑種ができやすく(特に栽培品種には多い)、分類には諸説ある。

脚注[編集]

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  1. ^ 広辞苑新村出編、岩波書店1998年、第5版、666頁。ISBN 4-00-080111-2
  2. ^ a b 農山漁村文化協会編、『日本の食事事典Ⅰ 素材編』、1993年、p72、東京、農山漁村文化協会、ISBN 4-540-92005-7

参考文献[編集]

  • 平野隆久写真 「ギボウシ属 Hosta」『野に咲く花 : 写真検索』 林弥栄監修、門田裕一改訂版監修、山と溪谷社〈山溪ハンディ図鑑〉、2013年、増補改訂新版、78-79頁。ISBN 978-4-635-07019-5
  • 永田芳男写真 「ギボウシ属 Hosta」『山に咲く花 : 写真検索』 畔上能力編・解説、門田裕一改訂版監修、山と溪谷社〈山溪ハンディ図鑑〉、2013年、増補改訂新版、148-150頁。ISBN 978-4-635-07021-8

関連項目[編集]

外部リンク[編集]