炒める

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
中華鍋を用いて炒める様子

炒める(いためる)とは、少量のを使って野菜などの食材をかき混ぜながら加熱し、調味する調理法である[1][2]

概要[編集]

炒める料理に使う鍋にはフライパン中華鍋を使うのが一般的である。炒める材料は薄いもの、火の通りが良いものが適している。煮物の下ごしらえとして行う場合は、煮物用の鍋を使って炒めた後に汁を加え煮る行程に入ることも多い。フランス語で言うソテー(動詞不定形sauter, 過去分詞形sauté)とは、ほぼこの炒める調理法に準ずる。ただし、鮭のムニエルのように、鍋のなかのものをかきまぜないで調理する場合には、鮭を「炒める」ではなく鮭を「焼く」と形容する方が適当である。

油炒めは、油の量と温度でテクスチャーが変化する。同じ種類の油炒めでも、中華料理店の油炒めのように多量の油を使った揚げ焼きのような油炒めと、日本の家庭料理用レシピの油炒めでは仕上がりが大きく異なる。また、中華料理の油炒めは高温で短時間に調理するが、イタリア料理のソフリットは、油に素材の風味を移すために低温でじっくり炒める。

八宝菜のように、食材を炒めた後にスープ等の汁を入れて煮る料理もあり、これを炒め煮と呼ぶ。しかしカレーのように、長時間煮込む前の下ごしらえとして炒める料理をそう呼ぶことはない。 またフランス料理にはスエ(原義:汗をかく)といい、主に野菜類を少量の油で炒めた後、をして材料から出る水分で炒め煮に似た状態にする技法がある。

普通の油炒めは十分に空焼きした鍋にを入れ、その後食材を入れて行う。テフロン加工等されているもので炒める場合、鍋そのものの表面の劣化を防ぐために空焼きを避けるのと、また油を特に注がなくとも食品に含まれる油があれば鍋の表面に食材がこびりつかないので、あえて油を使わずに済ませてしまうこともある。他にも、ニンニクネギ等の香りを出すために炒める場合は、空焼きをしていない鍋で弱火でゆっくり加熱し、焦がさないように行うことが通例である。

栄養摂取の観点から見ると、油を使って短時間の加熱で済ませるため、ビタミンAのような脂溶性の栄養素を摂取しやすく、かつビタミンCのような熱に弱い栄養素もあまり失うことなく摂取することができるメリットがある。しかし前述の通り、油を使わないで炒めたり、また炒め煮にする場合には必ずしもこの限りではない。

炒め料理の例[編集]

出典[編集]

  1. ^ 『広辞苑 第五版』 岩波書店、1998年ISBN 978-4000801119
  2. ^ Yahoo!辞書 炒めるの意味とは”. 大辞林. 2013年1月18日閲覧。

参考文献[編集]

  • Harold McGee; 香西みどり訳 『マギー キッチンサイエンス』 共立出版、2008年ISBN 9784320061606 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]