オキサゾール

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オキサゾール
構造式と分子模型
一般情報
IUPAC名 オキサゾール
分子式 C3H3NO
分子量 69.06 g/mol
形状 無色液体
CAS登録番号 288-42-6
SMILES C1=COC=N1
性質
密度 1.05 g/cm3, 液体
融点 −87 – −84 °C
沸点 69 – 70 °C
pKa 0.8
屈折率 1.425

オキサゾール (oxazole) は膨大な複素環式芳香族化合物群の親化合物である。オキサゾールはアゾールの窒素から一つ隔てた炭素が酸素で置換されている[1]

物性[編集]

オキサゾールは芳香族化合物であるが、チアゾールよりは芳香族性が少ない。そして弱い塩基性を示すが、イミダゾールの場合は7.0であるのに対して、オキサゾールの共役酸のpKaは0.8である。

合成法[編集]

有機化学での古典的なオキサゾールの合成法を次に示す

文献的には次の方法が報告されている。

oxazoline from propargyl amides Merkul 2006
  • 他のオキサゾールの研究報告としてベンゾイルクロリドとイソニトリルとから合成する方法が知られている [3]:
Oxazoline Synthesis Continuous Reactor

反応性[編集]

Oxazoline CAN oxidation
平衡半反応 (half-reaction) によりオキサゾール1当量あたり3当量の水が消費され4当量のプロトン4当量の電子から4価のセリウム(CeIV)が誘導される。

生化学[編集]

生体物質の領域において、オキソザールは非リボゾーム性タンパク質のセリンあるいはトレオニンが酸化的に閉環して生成する。

Oxazoles in biochemistry
  1. 酵素による環化
  2. 脱水によるオキサゾリン環の形成
  3. 酵素による脱水素(酸化)

オキサゾールは、その構造上の酸素が硫黄に置換したチアゾールに比べると、生体物質としては豊富とはいえない。

関連項目[編集]

出典[編集]

  1. ^ Gilchrist, T. L. (1985). Heterocyclic Chemistry. The Bath press. ISBN 0-582-01421-2.
  2. ^ Merkul, E.; Müller, T. J. J. (2006). "A new consecutive three-component oxazole synthesis by an amidation–coupling–cycloisomerization (ACCI) sequence." Chem. Commun. 4817–4819. doi:10.1039/b610839c
  3. ^ Baumann, M.; Baxendale, I. R.; Ley, S. V.; Smith, C. D.; Tranmer, G. K. (2006). "Fully automated continuous flow synthesis of 4,5-disubstituted oxazoles." Org. Lett. 8: 5231–5234. doi:10.1021/ol061975c; 彼らは固相合成による連続フロー反応装置を利用して、第一段目の反応器で中間体のエノールを生成させ、第二段目のホスファゼン塩基 (phosphazene base, PS-BEMP) 反応器で環化させた。
  4. ^ Evans, D. A.; Nagorny, P.; Xu, R. (2006). "Ceric ammonium nitrate promoted oxidation of oxazoles." Org. Lett. 8: 5669–5671. doi:10.1021/ol0624530