「オジョケラトプス」の版間の差分
画像追加 タグ: モバイル編集 モバイルウェブ編集 |
内容追加 タグ: モバイル編集 モバイルウェブ編集 |
||
25行目: | 25行目: | ||
オジョケラトプスはトリケラトプスと極めて近縁だが、より四角形に近い[[フリル (動物)|フリル]]によって区別される<ref>Robert M. Sullivan and Spencer G. Lucas, 2010, "A New Chasmosaurine (Ceratopsidae, Dinosauria) from the Upper Cretaceous Ojo Alamo Formation (Naashoibito Member), San Juan Basin, New Mexico", In: Ryan, M.J., Chinnery-Allgeier, B.J., and Eberth, D.A. (eds.) ''New Perspectives on Horned Dinosaurs: The Royal Tyrrell Museum Ceratopsian Symposium'', Bloomington, Indiana University Press, 656 pp.</ref>。 |
オジョケラトプスはトリケラトプスと極めて近縁だが、より四角形に近い[[フリル (動物)|フリル]]によって区別される<ref>Robert M. Sullivan and Spencer G. Lucas, 2010, "A New Chasmosaurine (Ceratopsidae, Dinosauria) from the Upper Cretaceous Ojo Alamo Formation (Naashoibito Member), San Juan Basin, New Mexico", In: Ryan, M.J., Chinnery-Allgeier, B.J., and Eberth, D.A. (eds.) ''New Perspectives on Horned Dinosaurs: The Royal Tyrrell Museum Ceratopsian Symposium'', Bloomington, Indiana University Press, 656 pp.</ref>。 |
||
しかしトリケラトプスにおいてもそのようなフリルをもつ個体はいたとし、オジョケラトプスはトリケラトプスの[[シノニム]]であるとする説(ロングリッチ,2010)<ref name=Titanoceratops>{{Cite journal|author=Nicholas R. Longrich |year=2011 |title=''Titanoceratops ouranos'', a giant horned dinosaur from the Late Campanian of New Mexico |url=http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0195667110001205 |journal=Cretaceous Research |volume=32 |issue=3 |pages=264–276 |doi=10.1016/j.cretres.2010.12.007}}</ref>や、エオトリケラトプスのシノニムでありトリケラトプスの祖先にあたるとする説もある(ホルツ,2010)<ref name="Holtz2010">Holtz, Thomas R. Jr. (2011) ''Dinosaurs: The Most Complete, Up-to-Date Encyclopedia for Dinosaur Lovers of All Ages,'' [http://www.geol.umd.edu/~tholtz/dinoappendix/HoltzappendixWinter2010.pdf Winter 2010 Appendix.]</ref>。 |
しかしトリケラトプスにおいてもそのようなフリルをもつ個体はいたとし、オジョケラトプスはトリケラトプスの[[シノニム]]であるとする説(ロングリッチ,2010)<ref name=Titanoceratops>{{Cite journal|author=Nicholas R. Longrich |year=2011 |title=''Titanoceratops ouranos'', a giant horned dinosaur from the Late Campanian of New Mexico |url=http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0195667110001205 |journal=Cretaceous Research |volume=32 |issue=3 |pages=264–276 |doi=10.1016/j.cretres.2010.12.007}}</ref>や、エオトリケラトプスのシノニムでありトリケラトプスの祖先にあたるとする説もある(ホルツ,2010)<ref name="Holtz2010">Holtz, Thomas R. Jr. (2011) ''Dinosaurs: The Most Complete, Up-to-Date Encyclopedia for Dinosaur Lovers of All Ages,'' [http://www.geol.umd.edu/~tholtz/dinoappendix/HoltzappendixWinter2010.pdf Winter 2010 Appendix.]</ref>。 |
||
== 発見と種 == |
|||
約100年前、[[バーナム・ブラウン]]はニューメキシコ州サンフアンの白亜紀後期の地層からとしては初のケラトプス類の化石を簡潔に報告した。その標本は収集されなかった深い血管溝のある薄い[[鱗状骨]]や小さく滑らかな上眼窩角を含んでいたと述べられている。この標本は、[[カートランド層]]の上部(伝統的には上部頁岩と呼ばれる)と[[オホアラモ層]](旧オホアラモ砂岩)の両方の堆積物を含むことが知られているサイトから出土したものであるが、正確な層序は不明である。 上眼窩角の骨芯(AMNH 5798)が薄茶褐色を示していることから、この標本は層序的に上位のデナジン部層(カートランド層上部)やその上のオホアラモ層ではなく、カートランド層下部か[[フルーツランド層]]上部から産出したものであることが示唆される。 |
|||
ギルモアはその後、同じ地域のケラトプス類の化石を報告している。 その中には、オホアラモ層産の4種類の標本が含まれていた。1つはフリル断片、2つ目は深い放射状の血管印象を持つフリル断片、3つ目は類似した断片、4つ目は単離歯であった。[[リチャード・スワン・ルル]] は後にこれらの標本(および他の2つの標本)を[[スミソニアン]]の[[アメリカ国立自然史博物館]]コレクションの未カタログ化標本として引用しているが、この未カタログ化標本はいずれも現在スミソニアンに所蔵されておらず、その所在は不明である。 これらの標本はすべてオホアラモ層の基部にある下部礫岩の上部層から発掘されたと報告されているが、3番目の標本を除いて層序的な位置が明確ではない。 その後の論文では、ギルモアがオホアラモ層のケラトプス類の断片的な化石([[フリル (動物)|ダーモスープラオッシピタル]])を指摘している。 彼はこれを[[トリケラトプス]]、[[ケラトプス]]、[[モノクロニウス]]と比較して、「断片的なフリルで、開口部が上記のいずれの属よりも明らかに小さい」と解釈した。 おそらくこれは未記載の属である」と論じている。 残念ながら、この標本の行方も不明である。その後50年以上にわたって、オホアラモ層からは新たなケラトプス類は採集されなかった。 |
|||
2010年になって、オホアラモ累層ナーショイビト部層からほぼ完全な鱗状骨、歯骨、肩甲骨などを含むケラトプスの頭骨化石がサリヴァンとルーカスによって報告され、鱗状骨SMP VP-1865を[[ホロタイプ]]としてオジョケラトプス・フォウレリと命名された。属名は「オホアラモの角の顔」を意味し、種小名はデンヴァー・ファウラー Denver Fowler への献名である。 |
|||
オジョケラトプスの固有派生形質とされている特徴は角張った鱗状骨である。化石はいずれも断片的であるが、これまでに発見されたケラトプス類の標本はほぼオジョケラトプス・フォウレリに属するものと結論づけられた。 |
|||
オジョケラトプスのような角張った鱗状骨を有するケラトプス類は非常に珍しいが、他の地域から発見された[[トリケラトプス・ホリドゥス]]と同定されている鱗状骨でも同様の特徴がみられるため、ロングリッチ(2014)は本種をトリケラトプス・ホリドゥスの[[ジュニアシノニム]]、あるいは本属をトリケラトプスのジュニアシノニムと見做されると指摘している<ref name=Titanoceratops>{{Cite journal|author=Nicholas R. Longrich |year=2011 |title=''Titanoceratops ouranos'', a giant horned dinosaur from the Late Campanian of New Mexico |journal=Cretaceous Research |volume=32 |issue=3 |pages=264–276 |doi=10.1016/j.cretres.2010.12.007}}</ref> while Holtz (2010) noted that it is probably ancestral to ''Triceratops'' and possibly synonymous with the contemporary ''[[Eotriceratops]]''.<ref name="Holtz2010">Holtz, Thomas R. Jr. (2011) ''Dinosaurs: The Most Complete, Up-to-Date Encyclopedia for Dinosaur Lovers of All Ages,'' [http://www.geol.umd.edu/~tholtz/dinoappendix/HoltzappendixWinter2010.pdf Winter 2010 Appendix.]</ref>。 |
|||
他の特徴はトリケラトプスより基盤的とされているが、ホロタイプが鱗状骨のみであり、オジョケラトプスであると確定できない標本がほとんどである。 |
|||
ナーショイビト部層から報告されたケラトプス類の鱗状骨の中には[[トロサウルス|トロサウルス・ユタヘンシス]]とされたもの(NMMNH P-22884)が存在する。ルーカスらはこれもオジョケラトプスに含めたが、オジョケラトプス・フォウレリのホロタイプよりもむしろトロサウルス・ユタヘンシスに近い形質であり、ロングリッチ(2014)はオジョケラトプスと同形の鱗状骨を含まないものについてオジョケラトプスと同定することは困難であるとしている<ref name=''titanoceratops '' />。 |
|||
== 動物相 == |
|||
ナーショイビト部層の地質年代は[[ランシアン]]よりやや古いものと思われる。オジョケラトプスは[[ティタノサウルス類]]の[[アラモサウルス]]、未命名の[[ティラノサウルス科]]、[[オジョラプトルサウルス]]、[[グリプトドントペルタ]]、[[ジアペルタ]]、[[ナーショイビトサウルス]]などと共存していた<ref>{{cite web|last1=Jasinski|first1=Steven E.|last2=Sullivan|first2=Robert M.|last3=Lucas|first3=Spencer G.|last4=Spielmann|first4=Justin A.|title=The first “lambeosaurin” (Dinosauria, Hadrosauridae, Lambeosaurinae) from the Upper Cretaceous Ojo Alamo Formation (Naashoibito Member), San Juan Basin, New Mexico: further implications for the age of the Alamo Wash local fauna|url=https://www.researchgate.net/publication/271138435_The_first_lambeosaurin_Dinosauria_Hadrosauridae_Lambeosaurinae_from_the_Upper_Cretaceous_Ojo_Alamo_Formation_Naashoibito_Member_San_Juan_Basin_New_Mexico_further_implications_for_the_age_of_the_Alamo_|website=www.researchgate.com|publisher=ResearchGate|accessdate=21 August 2016}}</ref>。 |
|||
== 分類 == |
|||
スコット・サンプソンらによる系統解析(2010)で、オジョケラトプスは[[エオトリケラトプス]]、[[トロサウルス]]、[[トリケラトプス]]とともに[[トリケラトプス族]]を構成するとされた。ロングリッチによる2014年の系統解析ではトリケラトプス・ホリドゥスとトリケラトプス・プロルススの中間に位置する[[姉妹群]]とされた。オジョケラトプスは初期のトリケラトプス、あるいはトリケラトプス・ホリドゥスの祖先である可能性がある。またトリケラトプスの南方起源説を強化するものでもある。 |
|||
以下の[[クラドグラム]]は2015年のカレブ・ブラウンとドナルド・アンダーソンに基づく<ref name="Brown2015">{{cite journal|last1=Brown|first1=Caleb M.|last2=Henderson|first2=Donald M.|title=A new horned dinosaur reveals convergent evolution in cranial ornamentation in ceratopsidae|journal=[[Current Biology]]|date=June 4, 2015|issue=online|url=http://www.cell.com/current-biology/pdfExtended/S0960-9822(15)00492-3|doi=10.1016/j.cub.2015.04.041|pmid=26051892|volume=25|pages=1641–8}}</ref><ref name=Spiclypeus>{{cite journal |authors=Jordan C. Mallon, Christopher J. Ott, Peter L. Larson, Edward M. Iuliano and David C. Evans |year=2016 |title=''Spiclypeus shipporum'' gen. et sp. nov., a Boldly Audacious New Chasmosaurine Ceratopsid (Dinosauria: Ornithischia) from the Judith River Formation (Upper Cretaceous: Campanian) of Montana, USA |journal=PLoS ONE |volume=11 |issue=5 |pages=e0154218 |doi=10.1371/journal.pone.0154218 |pmid=27191389 |pmc=4871577}}</ref>。 |
|||
{{clade| style=font-size:85%; line-height:85% |
|||
|label1=[[カスモサウルス亜科]] |
|||
|1={{clade |
|||
|1={{clade |
|||
|1=[[ヴァガケラトプス]] |
|||
|2=[[コスモケラトプス]] }} |
|||
|2={{clade |
|||
|1={{clade |
|||
|1={{clade |
|||
|1={{clade |
|||
|1={{clade |
|||
|1={{clade |
|||
|1=[[カスモサウルス|カスモサウルス・ベリ]] |
|||
|2=[[カスモサウルス|カスモサウルス・ルッセリ]] }} |
|||
|2=[[モジョケラトプス]] }} |
|||
|2=[[アグジャケラトプス]] }} |
|||
|2={{clade |
|||
|1=[[ユタケラトプス]] |
|||
|2=[[ペンタケラトプス]]}} }} |
|||
|2={{clade |
|||
|1=[[ブラヴォケラトプス]] |
|||
|2=[[コアフイラケラトプス]] }} }} |
|||
|2={{clade |
|||
|1={{clade |
|||
|1=[[アンキケラトプス]] |
|||
|2=[[アリノケラトプス]] }} |
|||
|2={{clade |
|||
|label1=[[トリケラトプス族]] |
|||
|1={{clade |
|||
|1={{clade |
|||
|1=[[レガリケラトプス]] |
|||
|2=[[エオトリケラトプス]] |
|||
|3='''オジョケラトプス''' |
|||
|4={{clade |
|||
|1=[[ティタノケラトプス]] |
|||
|2={{clade |
|||
|1=[[ネドケラトプス]] |
|||
|2={{clade |
|||
|1={{clade |
|||
|1=[[トロサウルス|トロサウルス・ラトゥス]] |
|||
|2=[[トロサウルス|トロサウルス・ユタヘンシス]] }} |
|||
|2={{clade |
|||
|1=[[タタンカケラトプス]] |
|||
|2=[[トリケラトプス|トリケラトプス・ホリドゥス]] |
|||
|3=[[トリケラトプス|トリケラトプス・プロルスス]] }} }} }} }} }} }} }} }} }} }} }} |
|||
== 脚注 == |
== 脚注 == |
2020年4月26日 (日) 03:28時点における版
オジョケラトプス | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
オジョケラトプス復元頭骨
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
地質時代 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
白亜紀後期 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
分類 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
学名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Ojoceratops Sullivan & Lucas, 2010 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
種 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
オジョケラトプス (Ojoceratops) は、ニューメキシコ州サンフアンの中生界上部白亜系マーストリヒチアン階の中のより古い地層から発見されたケラトプス類に分類される恐竜で、角張った鱗状骨によって特徴づけられる。断片的な化石のみで知られるが、推定全長は9mと最大の角竜として有名なトリケラトプスに匹敵する。オホケラトプス とも呼ばれる。 現在のところ唯一のオホアラモ累層産のケラトプス類である。エオトリケラトプスやトリケラトプス、ネドケラトプス、トロサウルス・ラトゥスよりも古く、トロサウルス・ユタエンシスと同時代に生息した。[1]
オジョケラトプスはトリケラトプスと極めて近縁だが、より四角形に近いフリルによって区別される[2]。 しかしトリケラトプスにおいてもそのようなフリルをもつ個体はいたとし、オジョケラトプスはトリケラトプスのシノニムであるとする説(ロングリッチ,2010)[3]や、エオトリケラトプスのシノニムでありトリケラトプスの祖先にあたるとする説もある(ホルツ,2010)[4]。
発見と種
約100年前、バーナム・ブラウンはニューメキシコ州サンフアンの白亜紀後期の地層からとしては初のケラトプス類の化石を簡潔に報告した。その標本は収集されなかった深い血管溝のある薄い鱗状骨や小さく滑らかな上眼窩角を含んでいたと述べられている。この標本は、カートランド層の上部(伝統的には上部頁岩と呼ばれる)とオホアラモ層(旧オホアラモ砂岩)の両方の堆積物を含むことが知られているサイトから出土したものであるが、正確な層序は不明である。 上眼窩角の骨芯(AMNH 5798)が薄茶褐色を示していることから、この標本は層序的に上位のデナジン部層(カートランド層上部)やその上のオホアラモ層ではなく、カートランド層下部かフルーツランド層上部から産出したものであることが示唆される。
ギルモアはその後、同じ地域のケラトプス類の化石を報告している。 その中には、オホアラモ層産の4種類の標本が含まれていた。1つはフリル断片、2つ目は深い放射状の血管印象を持つフリル断片、3つ目は類似した断片、4つ目は単離歯であった。リチャード・スワン・ルル は後にこれらの標本(および他の2つの標本)をスミソニアンのアメリカ国立自然史博物館コレクションの未カタログ化標本として引用しているが、この未カタログ化標本はいずれも現在スミソニアンに所蔵されておらず、その所在は不明である。 これらの標本はすべてオホアラモ層の基部にある下部礫岩の上部層から発掘されたと報告されているが、3番目の標本を除いて層序的な位置が明確ではない。 その後の論文では、ギルモアがオホアラモ層のケラトプス類の断片的な化石(ダーモスープラオッシピタル)を指摘している。 彼はこれをトリケラトプス、ケラトプス、モノクロニウスと比較して、「断片的なフリルで、開口部が上記のいずれの属よりも明らかに小さい」と解釈した。 おそらくこれは未記載の属である」と論じている。 残念ながら、この標本の行方も不明である。その後50年以上にわたって、オホアラモ層からは新たなケラトプス類は採集されなかった。
2010年になって、オホアラモ累層ナーショイビト部層からほぼ完全な鱗状骨、歯骨、肩甲骨などを含むケラトプスの頭骨化石がサリヴァンとルーカスによって報告され、鱗状骨SMP VP-1865をホロタイプとしてオジョケラトプス・フォウレリと命名された。属名は「オホアラモの角の顔」を意味し、種小名はデンヴァー・ファウラー Denver Fowler への献名である。
オジョケラトプスの固有派生形質とされている特徴は角張った鱗状骨である。化石はいずれも断片的であるが、これまでに発見されたケラトプス類の標本はほぼオジョケラトプス・フォウレリに属するものと結論づけられた。
オジョケラトプスのような角張った鱗状骨を有するケラトプス類は非常に珍しいが、他の地域から発見されたトリケラトプス・ホリドゥスと同定されている鱗状骨でも同様の特徴がみられるため、ロングリッチ(2014)は本種をトリケラトプス・ホリドゥスのジュニアシノニム、あるいは本属をトリケラトプスのジュニアシノニムと見做されると指摘している[3] while Holtz (2010) noted that it is probably ancestral to Triceratops and possibly synonymous with the contemporary Eotriceratops.[4]。
他の特徴はトリケラトプスより基盤的とされているが、ホロタイプが鱗状骨のみであり、オジョケラトプスであると確定できない標本がほとんどである。
ナーショイビト部層から報告されたケラトプス類の鱗状骨の中にはトロサウルス・ユタヘンシスとされたもの(NMMNH P-22884)が存在する。ルーカスらはこれもオジョケラトプスに含めたが、オジョケラトプス・フォウレリのホロタイプよりもむしろトロサウルス・ユタヘンシスに近い形質であり、ロングリッチ(2014)はオジョケラトプスと同形の鱗状骨を含まないものについてオジョケラトプスと同定することは困難であるとしている引用エラー: <ref>
タグ内の引数が無効です。
動物相
ナーショイビト部層の地質年代はランシアンよりやや古いものと思われる。オジョケラトプスはティタノサウルス類のアラモサウルス、未命名のティラノサウルス科、オジョラプトルサウルス、グリプトドントペルタ、ジアペルタ、ナーショイビトサウルスなどと共存していた[5]。
分類
スコット・サンプソンらによる系統解析(2010)で、オジョケラトプスはエオトリケラトプス、トロサウルス、トリケラトプスとともにトリケラトプス族を構成するとされた。ロングリッチによる2014年の系統解析ではトリケラトプス・ホリドゥスとトリケラトプス・プロルススの中間に位置する姉妹群とされた。オジョケラトプスは初期のトリケラトプス、あるいはトリケラトプス・ホリドゥスの祖先である可能性がある。またトリケラトプスの南方起源説を強化するものでもある。 以下のクラドグラムは2015年のカレブ・ブラウンとドナルド・アンダーソンに基づく[6][7]。
カスモサウルス亜科 |
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
脚注
- ^ *Michael J. Ryan, Brenda J. Chinnery-Allgeier, David A. Eberth, (2010)『New Perspectives on Horned Dinosaurs: The Royal Tyrrell Museum Ceratopsian Symposium』Indiana University Press, ISBN 978-0253353580.
- ^ Robert M. Sullivan and Spencer G. Lucas, 2010, "A New Chasmosaurine (Ceratopsidae, Dinosauria) from the Upper Cretaceous Ojo Alamo Formation (Naashoibito Member), San Juan Basin, New Mexico", In: Ryan, M.J., Chinnery-Allgeier, B.J., and Eberth, D.A. (eds.) New Perspectives on Horned Dinosaurs: The Royal Tyrrell Museum Ceratopsian Symposium, Bloomington, Indiana University Press, 656 pp.
- ^ a b Nicholas R. Longrich (2011). “Titanoceratops ouranos, a giant horned dinosaur from the Late Campanian of New Mexico”. Cretaceous Research 32 (3): 264–276. doi:10.1016/j.cretres.2010.12.007 . 引用エラー: 無効な
<ref>
タグ; name "Titanoceratops"が異なる内容で複数回定義されています - ^ a b Holtz, Thomas R. Jr. (2011) Dinosaurs: The Most Complete, Up-to-Date Encyclopedia for Dinosaur Lovers of All Ages, Winter 2010 Appendix.
- ^ “The first “lambeosaurin” (Dinosauria, Hadrosauridae, Lambeosaurinae) from the Upper Cretaceous Ojo Alamo Formation (Naashoibito Member), San Juan Basin, New Mexico: further implications for the age of the Alamo Wash local fauna”. www.researchgate.com. ResearchGate. 2016年8月21日閲覧。
- ^ Brown, Caleb M.; Henderson, Donald M. (June 4, 2015). “A new horned dinosaur reveals convergent evolution in cranial ornamentation in ceratopsidae”. Current Biology 25 (online): 1641–8. doi:10.1016/j.cub.2015.04.041. PMID 26051892 .
- ^ Jordan C. Mallon, Christopher J. Ott, Peter L. Larson, Edward M. Iuliano and David C. Evans (2016). “Spiclypeus shipporum gen. et sp. nov., a Boldly Audacious New Chasmosaurine Ceratopsid (Dinosauria: Ornithischia) from the Judith River Formation (Upper Cretaceous: Campanian) of Montana, USA”. PLoS ONE 11 (5): e0154218. doi:10.1371/journal.pone.0154218. PMC 4871577. PMID 27191389 .
参考文献
- Michael J. Ryan, Brenda J. Chinnery-Allgeier, David A. Eberth, (2010)『New Perspectives on Horned Dinosaurs: The Royal Tyrrell Museum Ceratopsian Symposium』Indiana University Press, ISBN 978-0253353580